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言葉とは不完全なものである<イントラメール論

2007-06-09 17:25:45 | Weblog
先日、セミナーを受けたのですが、面白い問題がありました。全文掲載したいところですが著作権的に問題あるので、一箇所だけ。
問題は「次の文の中で、事実である問いには○を、誤りまたは事実でなく推測であるものには×をつけなさい」というものです。

問題文:小さなカゴの中の鳥が鳴いていた。
問い:小さなカゴの中で、鳥が鳴いていた。○か×か。

答えは×です。小さなカゴの中で、鳥が鳴いていたのか、小さな鳥がカゴの中で鳴いていたのかは問題文の中では明示されていません。
この例は、ある意味文章の書き方がまずいということにはなると思いますが、しかし、書いた本人は何度読み直しても「事実を書いた」としか思わないことでしょう。

締切日までに必要なデータがあって、部下に作成を指示。「できました」とメールで送られてきてチェックしたら不完全。チェック箇所を記載したあと、「××日までに必要です」と書いたメールを返信しました。
しかし、部下はその日までにデータを仕上げて来ませんでした。
「最初の指示に従ってデータ出しました。××日までに必要ですと書いてありましたが私にやれとは書いてなかったのであなたがやるものだと思っていました」と言われました。

・・・というと例としてはちょっと極端ですが、こういう、言われた覚えがありません的なすれ違いを何度か味わったことがあります。

言葉で話し合っても誤解が生じることがあるんだから、文字ベースになったらもっと誤解が生じる余地って多いんだろうなぁと思います。

会社のイントラメールは、仕事の依頼には便利で、仕事を請けるには非常にカンに触るものです。仕事を頼む方が自分理論で書いても、請けた側は「めんどくせーなー」理論でどうしたら手を抜いてそのメールを処理するできるかを考えます。

昔、パソコン通信(掲示板)で大激論を展開したことがあります。当時は僕も若く、熱く語り倒しましたが激論相手達とはミゾが深まるばかりでした。ここまで書いてきたように、今思えば「そりゃそーだ」なんですけど。
オレ寄りの人はオレの意図を読み取ってくれるけど、敵意を持ってる人は敵意を持ってしか読まないのです。

文字だけのコミュニケーションには限界があるから、みたいなことで顔文字や書き文字(?というのか、(笑)とか)とかが開発されてきましたが、逆にいくらやっても所詮文字は文字、と捉えるのが正しいのではないかと思うようになってきました。

ちょっと話はそれますが、僕が人に話をするとしたらここは半笑いで喋るだろうなぁ、というようなところに「(笑」を入れていたのですが、自分で後でざーっと読んでいたら、なんだか「ここが笑いどころです」って強調しているバラエティ番組手法に見えてしまいました。というわけで、最近は「(笑」など書かないようにしています。10年以上書いていたものを書かないというのは結構度胸が要って自分で違和感もあるのですが。

今は無ければ仕事ができない、くらいに浸透したイントラメールですが、昔は無かったもので、また非常に不完全な媒体(書き手主体の文章)を介した絶対に誤解が生じるモノです。過信は禁物、最低でも電話、できたら直接対話を主として、メールは二次的なものと考えるようにしたいものです(自分への戒めとして)。

そういえば以前「いつもお世話になっております。つるきちさん はじめまして。実はお願いがありまして」という出だしのメールをもらったことがあります。誰だお前。
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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (つるきち)
2007-06-09 17:56:48
20000ヒットは自分でした