まずは今こうしてホテルに戻ってブログを書けることを何人かの欧米人に感謝します。おいおい書きますが、何かにとりつかれているとしか思えません。今日は特に長くなります。
えと、この土日はニューヨーク旅行に来ています。
一緒に来ている日本人は先に日本に帰るのですが仕事終了後にニューヨークに行こうかなと言っていたので、参考のため書きます。
ただし、マネをしてはいけない、という参考にしかならないと思いますが。
ボストン近くだと上のほうのニューヨークと間違うのでニューヨークシティ検索ワードは"NYC"だと職場のリドに教わりました。実際、NYCで調べた方が通な検索結果が出てきます。これが後々の事件の複線になるのですが。。。
ホテルを色々調べたのですが、NYCのホテルはどこもとんでもなく高く、駐車場代が別とのことです。電車で行くという案もありますが駅ってどこなのよとか駐車場代とかいろいろ面倒くさそうなので車で行くのは基本方針としたいと考えました。
そのうち出てきたのが、何度もNYCに行っている人の書き込みで、隣のニュージャージーなら一泊$100くらいだし電車ですぐという情報を入手しました。これなら手ごろです。そして地図を見ながら駅に近いホテルを探して、フォーポイントというところを予約しました。近くの駅はノースエリザベスです。
なんだか頭痛がして出発をぐだぐだしたり、雨がすごくてスピードが出せず、ホテルに着いたのはPM3時頃になってしまいました。着いた頃には雨も上がっていたので、チェックインして部屋に荷物を置いてノースエリザベス駅まで歩きました。5分か10分。
切符を買って待っていたら欧米人が来て同じく待ちました。が、なんだか電車が何台も通過していきます。欧米人がちらちら時刻表を見た後に僕に話しかけてきました。
欧米1「ニューヨークに行くの?」
つる「うん。ペンステーション」
欧米1「これ見てみ」
つる「あぁペンステーション」
欧米1「そうじゃなくてノースエリザベス。AM9:10に最終電車が出てNO MOREだよ」
つる「げげ」
黙って立ち去っても良かっただろうに教えてくれて助かりました。この旅行での欧米恩人その1です。どうやらノースエリザベスは通勤用の駅のようで、朝8:10と9:10しか電車が止まらないのでした。
二人して駅を出て歩き始めました。欧米人はなぜかNYCと反対方向、僕は一駅ならなんとかなるかとNYCの方に向かって歩き始めました。いつまで歩けば良いのだろう、あ、ナビ持ってるじゃん。と、ナビのPOI(Point Of Interest)で探してみたところ、最寄の駅まで4mile。歩けねぇ。
さて。手持ちの情報源はナビ(なぜかノースエリザベスの前後の駅が出てこない)で辛うじて今どこにいるかはわかるもののそれ以外は地球の歩き方ニューヨーク編、NYCミッドタウンマップ、NYC地下鉄マップと、ニュージャージーに関する情報が何一つありません。さぁどうする。
もうかなり歩いてもったいないという意識が働いてホテルに戻るという考えは浮かびませんでした。
NYC方面であろう方向にてくてく歩き続けてバス停を発見。しかし「24番」と書いてあるだけでどこに行くのかわかりません。しばらく立っていたら同じバス停に欧米人が来たので聞いてみました。
つる「NYC行きたいんだけどこのバスでいいの?」
欧米2「NYCに行くならペンステーションに行けば良いんだけどボーなんとかで降りて2ブロック歩けば着くよ」
3回聞きなおしてこんなことを言っている気がしましたが、どうしてもボーなんとかがわからなかったので紙と鉛筆を取り出そうとしたところ
欧米2「そこまで一緒に行くから教えてあげるよ」
みたいなことを言ったので「さんきゅー」ということでバスを待ちました。乗ったら欧米人がバスの運転手に話しかけてます。そして
欧米2「おれは先に降りるけど、お前が降りる場所に着いたら教えてくれるように運転手に言っておいたからな」
と言ってくれました。うーむ、間違ってたか。危ない危ない。料金がわからなかったのでとりあえず一番安い金額を入れました。運転手はちょっと変な顔をしていましたがとりあえず何も言わなかったので大丈夫そうです。ただし、その後かなり走ったのでたぶん足りなかったのだと思います(伏線)。しばしたって欧米人が先に降りました。
欧米2「おれは降りるけどお前はまだだ。運転手が教えてくれるからな」
つる「さんきゅーべりーまっち」
うーん、なんたる親切。欧米恩人その2です。
その後しばらくしたら運転手がしゃべり始めました。覗き込んだら携帯で電話してます。うーむ。その後も何度か呼ばれたような気がして覗き込むもまた電話。何度目かに
欧米3「これ持ってな」
と紙切れをくれました。意味がわからず持ってました。その後
欧米3「ここだよーあっち行ってあっち行けば着くよ」
と教えてくれました。
つる「さんきゅーべりーまっち」
チップのつもりで$1渡そうとしたのですが「NoNoNo」と激しく拒否されました。
と、3人の心優しい欧米人のおかげで無事にNYCに着くであろう駅に到着しました。かなり待ち時間があったのでさっきもらった紙切れを見たところ、どうも帰りのバスのタダ券みたいです。言葉もバス路線も料金もわからない異人が帰りに困らないようにと くれたのだと思います。あぁなんでみんなこんなにも優しいのでしょう。
結局ボーなんとかはブロードステーションだかブロードストリートでした。やっぱりRは難しい。
さて。ホテルを3時過ぎに出てなんだかんだで6時頃にようやくNYCに着きました。駅に着いてすぐに時刻表を入手しましたが、予想通り、ノースエリザベスにとまる帰りの電車はPM4:10とPM5:10の2本だけ。すでに帰るすべはありません。まぁ後で考えることにしよう。
辛うじて陽があったのでセントラルパークに向かって歩き始めました。が、ご飯を食べたりしているうちにタイムズスクエアあたりに着いたらすっかり夜景を楽しめる時間になっていました。
写真をぱしゃぱしゃ撮りながら歩いてセントラルパークに着きました。NYCの人ごみ建物の喧騒とは打ってかわって緑に囲まれた爽やかな空間が広がります。
昼間はな。
それから確か5番街がイイと聞いていたので行ってみました。いくつかの高級ブランド店などがありましたが買う気もさらさらなく、すたすた歩きながらブロードウェイを歩いているときの方がにぎやかだったなぁと思いました。わざわざ勧められたけどたいしたことないなぁなんでだろうと考えましたが、答え。
夜だからな。
それから、エンパイアステートビルを目指しました。ここは夜ならではの夜景が楽しめるはずです。歩き通しで疲れていましたが立って待っているのが一番効きます。事前にネットで予約してチケットを買っていたのですが、夜の部はぜんぜん混んでいませんでした。
で、エレベータを乗り継いで86階だったかな、へ。うーん、果てしなく続く夜景がすばらしい。視界すべてが夜景なのがすばらしいので、写真で切り取ってしまうとしょぼくなっちゃうとは思いましたが可能な限り撮ってきました。
さて。ペンステーションに戻ってそれからホテルに戻らなければなりません。駅からタクシーしか無いだろう。ここで、ノースエリザベスのひとつ手前の駅は空港駅、先はエリザベス駅です。日本みたいに駅=タクシー乗り場では無い可能性が高いので、空港駅に向かうことにしました。
が、空港駅は空港使用料が含まれるのか、他の駅より$10くらい高い。うーん。までもリスクを抑えるためには仕方ない。
空港駅に着きましたがホームから周りを見渡してもタクシー乗り場的なものが見つかりません。そして、空港のモノレールみたいなのと直結していることがわかりました。これでどこかのターミナルに行けばタクシーに乗れるはず。と思いモノレールのゲートを通りました。
中に入ったら係員がいたので「ノースエリザベス近くのホテルに泊まってるんだけどどうしたらいい?」と聞いたところ「ノースエリザベスもエリザベスも一緒だよ。おれエリザベスに住んでるしははは」と明らかに適当な応対。さらに進んで別な係員に聞いたところ、モノレールの次の駅で降りると良いと教えてくれました。
降りたところでまた別な係員に聞いたらそこにはタクシー乗り場は無いので次の駅に行くよう言われました。上の係員が間違えたわけではなく、乗換えが必要ということを言ってたのだと思われます。車内アナウンスも何かを繰り返し言ってるなぁと思っていたのですが乗り換えろ乗り換えろと言っていたようです。アナウンス恐るべし。
それから乗り換え場所まで向かおうとしたところ、「Hotel Shuttle」の文字が。フォーポイントのシャトルバス来るんじゃね?と思ってパネルを見たら、ある!しかしこんな時間(PM10:30)だと定期的には来ないかもしれないと思って意を決して電話。
つる「そちらのホテルに泊まっていて今空港にいるんですけどシャトルバス来ますか?」
フロント「行くのでP4(僕がいる駅)で待っててください」
つる「さんきゅー」
待っていたらすぐに来ました。定期便のようで、他にも何人も乗り込みました。
チェックインして部屋に入っただけで10分くらいしか馴染みの無いホテルですが「帰ってきたぁ」と体中の力が抜けました。
が、部屋に行ってカードキーを入れようとしたらドアノブに「DON'T DISTURB」という札がかかっています。あれ?
・・・部屋の番号忘れた
フロントに戻って
つる「すいません。部屋の番号忘れちゃいました」
フロント「まじで?」
紙に大きく「804」と書かれて渡されました。
そんなこんなで長い一日が終わりました。
教訓:熟達者の表面だけ真似するととんでもない苦労が襲い掛かる。
でも、楽しかったし嬉しかったしとても良い経験でした。こちらに来て一番エキサイティングな一日だったかもしれません。
事情は把握したので明日は楽しみます。