気まま日誌α

「気まま日誌」は2011年6月をもって「気まま日誌α」になりました(笑)

S2000 試乗

2007-03-19 02:32:07 | 

ブログ上では今まで触れたことない事なのですが、管理人は車が大好きです。
特にスポーツカーの類には目が無いのですが、今日は仙台某所のホンダ販売店まで行き、前々から一度、試乗してみたいと思っていたHONDA S2000をドライブしてきました。


S2000とは

1999年、HONDA創立50周年を記念して世に出された本格オープンスポーツ
駆動方式はFR(フロントエンジン、後輪駆動)
ホンダスポーツの歴史上ミドシップにエンジンを積むNSXを除けばFR方式は1970年を最後としたS800以来。
実に29年ぶりの「S」シリーズの復活となりました。

FRらしいクラシカルなロングノーズに収められているエンジンは2.2ℓ4気筒DOHC VTEC 型式はF22C
レブリミットを8000rpmとし、最高出力はNAでありながらの脅威の242ps

販売当初の初期型エンジンF20Cではレブリミットを9000rpmとし最高出力を250psとした量産型エンジンとしては異例ともいえる超高回転型のエンジンに世界中のマニアが震撼したことでしょう。

しかしながらトルクの細さから特に欧州からの実用性を重視した要望に答える形で先のマイナーチェンジで2ℓを2.2ℓと排気量アップし、最高回転数を1000rpm削って最高出力を落とし、その分をトルクアップに回し現在の仕様となる。

又、オープンボーディでありながらホンダ独自のハイⅩボーンフレームの採用によりクローズドボディと同等のボデー剛性を実現している点もまさにリアルスポーツに対していかに妥協を許さなかったかを物語っています。


室内は実にタイトな作りで、座席に乗り込むとセンタートンネルとドアに包まれ、まさにコクピット。
メータはデジタル表示となっている。

さっそくイグニッションをオンにし、試乗の開始が始まりです。

まず初めに感じたのはやはりトルクの細さ。
初期型に比べればトルクアップされているとはいえ、発進時は少々繊細なアクセルワークとクラッチコントロールが必要。

そして、ステアリングの重さ
最近の車では電動パワステの採用などから随分と軽いハンドリングに味付けされている車が多い中、このSのハンドルは実にシッカリした手ごたえを感じる。

これだけでも普段、日常のドライビングの中とはまた別の世界を意識して造られていることを感じる事が出来ます。

試乗ということで流石に無茶は出来ないと思い控えめなドライブをしていたのだけど同乗したスタッフの方から意外な一言。

スタッフ:「あ、前がクリア(車がいない状態)になりましたね。(踏んで)いいですよ」

僕:「え?いいんですか」

スタッフ:「6000回転でVTEC効きますから」

流石にこの手の試乗は普通の試乗とは違うのを心得ているようで、お言葉に甘えるようにアクセルを開けていく。

2速のままアクセルを開けていくと4000・・・5000・・・何のストレスもなく一気に吹け上がるエンジン。
そして6000を境に一気にカン高い回転音に変わる。
体にGがかかりシートに押し付けられ、一瞬、軽いめまいのような感触を覚える。

空気が変わる

7000・・・7500・・・。この回転粋からさらに加速する、リニアな加速に感動。
思わず「おお」と口元が緩んでしまいます。

そして一気にリミットの8000.
すぐさま3速にギアを上げるが、この拍子抜けするくらいのシフトの軽さ。
軽いと書くとなにやらチープな印象を持たれるかも知れないが、手首の返しだけでスコっ、スコっと決まるショートストロークのミッションは実に気持ちがいい。

また意外にもクラッチが軽いのです。
それにかなりクラッチのストロークも短いように感じました。

流石に特性もまだ判らない状態でコーナーを攻めるのは危険なので3割程度の進入で済ませましたが、脚周りも変なドタバタ感もなく実に安定している。
ブレーキングは思っていたよりも普通な感じ。
この辺は、しばらく乗ってみないと特性が掴めないところですけどね。

そしてコーナー立ち上がりからの2速全開。
一気にレブまで吹け上がるエンジン。体にかかるG
き、きもちいい~~!

てか、8500までなら今の仕様でも問題ないはずなのでリミットを8500にして欲しいです。
一応、メーカーとしては安全マージンを取らなければならないというのは判りますが・・・。一番美味しいところが封印されている感じで勿体無いです。


HONDA S2000
F1の技術を盛り込んだ世界最高水準の4気筒エンジンを中心に市販車の粋として完成されたリアルスポーツ。
これはもう完全なる大人の玩具というのが僕のまとめです。

このようなスポーツカーはそのキャラクター上、実用性、経済性とは無縁の部分があります。
2人しか乗れない座席に狭い室内。
固い足回りに、重いステアリング。
今時AT仕様がないMTのみの設定。
一見、400万近くもするとは思えない車格(笑)

しかしながら他の誰でもなく自分を満足させる車としてならば、理屈なく気持ちが良い車だと言えるでしょう。
それは決して全快走行した時に得られる酔狂感だけでなく、シートに座った瞬間。
ギアを一つ変える動作の瞬間。ゆっくりとしたブレーキングからコーナーを一つ回る瞬間・・・。

そこにはドライブする本人以外には理解しがたい快感があります。

このS2000も年内に生産終了の噂が一時期流れていましたが、先日見つけたニュースで4月に行われるNYモーターショウでS2000CRロードスターなるものが発表され、これがSの2008年モデルとして今年の秋には登場する・・・みたいなことが書かれていました。
コンセプトキープのまま進化系となるのか、一転、マイルドな路線に変わってしまうのか・・・まだまだ謎に包まれていますが興味があるところです。

願わくばクーペモデル追加→TYPE Rの設定なんてしてもらえれば即買いなんですけどね~。



同乗してくださった店員の方も実にフランクな方で、帰り際に「どうやって帰るの?」○○方面に気持ちのいい場所(道路)あるよ!とか、「コッチ方面に行くんだったら4号は混むからアッチから行った方がいいよ」など親切に教えて頂き、さらにカタログだけでなく「こーいうの好きでしょ?」と先日発売されたシビックTYPE RのプロモDVDと、ポストカードもオマケに頂いてきちゃいました。

と、ここまでの流れの中で実は一度たりともセールスの話は出なかったのです(笑)まっ、地元の人間じゃないし、勧めても無駄というのは向こうも察しているのでしょう。
それでも気さくな感じで色々として頂いたので終始、気持ちのよいドライブでした。