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嵐になるまで待って  8月9日

2008年08月10日 03時07分00秒 | 観劇

昨年末のトリツカレ男以来、久しぶりにキャラメルボックスの舞台を観てきました。
サンシャイン劇場も年末以来となるのですが、客席に着いてみると何か違和感が。
前回と比べると、綺麗になっているような・・・。
パンフレットを読んで初めて知ったのですが、大改装後の最初の公演だそうです。
今回の公演、開演するとダンスシーンがあり、舞台上には、どこかのホテルとも、病院とも、あるいは研究室にも思えるようなセットが。
冒頭から、手話が。
今回の舞台でのキーワードは、声。
声を持たない雪絵と、あることがきっかけで、声を失ってしまったユーリ。
きっかけとは、作曲家・波多野が高杉に言った一言。
何気ない言葉とは別に、もう一つの声がユーリの耳に。
さらにユーリを呼び出した波多野が、自分を避けるユーリへ言った一言。
その時に聞こえた、もう一つの声。
失われたユーリの声を取り戻そうとるするうちに、もう一つの声の謎が一つのライン上に重なってきたのです。姉の雪絵を気遣い、姉を守るために必死になる波多野。
人は何かを切に願うとき、心の中で願望がかなう事を呟きます。
その声が、もう一つの声として発せられているのかも知れません。
このストーリーでは、このもう一つの声は、人の心を支配し、声に従わせてしまう恐ろしいものだったのです。
やがて、波多野を追い詰めていくユーリたち。
しかし、2つめの声を持つのは、波多野だけでなくチカコやユーリまでもが持っていたのです。
ここまでくると、誰にでも2つめの声を使える能力があるのか?とさえ思えてしまいます。
結局、姉を守り、姉から頼られることだけを望み、姉に対して不利益を与える存在を排除してきた弟。
そんな弟に、気付いていた姉。
無事に声を取り戻すユーリーと、悲しい結末。
ありがちなストーリーをコミカルな演出で、テンポ良く展開していくので見ていて飽きません。
ストーリーの中での手話も、ストーリーの展開や周囲の人間の会話から容易に読み取れます。
休憩なしで一気に展開する2時間15分ほどの舞台、想像していたよりも楽しめました。


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