読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「勝手に!文庫解説」

2015年10月14日 | 日記
北上次郎(集英社文庫)

いやまぁ、こういうのもありなんですねぇ。
書評の方々は依頼があって初めて文庫などの解説をしておられるわけでその依頼がなければ「自分で書くしかない」状況になる。
だから自分で面白いと思ったものは自分で書くしかない・・・そこから生まれた発想が面白い。普段から飲みながら雑談したりで生まれた企画みたいだ。

 さて、これで発見したのは、著者の一般読者と同じレベルで書いているのが親近感を覚える。「昔読んだけれど、忘れた」とか「読み直してやっぱり◎」だとか、
自分のかつての解説なども引用しながらやっている。中身に触れにくいミステリなどどこまで書くのやらではあるが、あまりの著者などの周辺情報が多いのは
ほめるところがないだとか・・・
面白かった。

内容紹介(Y新聞の書評を引用)
『文庫のおいしい付録といえば巻末にある解説文。本をうしろから読む“書痴しょち”もいるだろう。この解説、ふつうは注文があってから書くが、本書は、無類の小説好きが、依頼される前に勝手に書いちゃった厳選30本である。
 だからこそ熱い。北方謙三『抱影』を絶賛しながらも、ハードボイルドの枠組みを持ち込まなければ〈現代の秀作〉になっていたと、ズバリ物申す。篠田節子の直木賞作品『女たちのジハード』については、有吉佐和子、田辺聖子ら昭和の女友達ものと比較して、その新しさを力説する。
 読む快楽とは何も文法的に正しく精読することだけではない。感動した作品に深入りし、思いが募って誤読することもある。本書では、漱石『それから』の誤読体験を告白しながら名作の条件もきっちり語る。
 「勝手」だから書き方も無手勝流で、快説あり、怪説あり。付録は、300点以上の文庫解説を書いた北上氏ら4書評家による座談会。付録だけで1冊の文庫とは、企画の勝利だ。(集英社文庫、640円)(鵜)』

自分がずれているのかもしれないが、読んでいないものも少なくなかった。これから時間が限られてくるのだから、良い本を読みたい。
北上さんとテイストが合うなら、これを読書リストとして読み進めたいと思う。
 
コメント
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