映画の感想です。
ブラックスワン
ナタリー・ポートマン主演。アカデミー最優女演賞作品。
芸術に魅せられた物語。芸術という大きな枠組みの中では、個人の物語は完全に制圧されてしまう。人格を崩壊されてしまうほどの魅力が、芸術には存在する。
だからこそ、伝統を確立することができるのだろう。
壊れてしまってもいいのか?
愛する人
彼女を見れば分かること、美しい人のロドリコ・ガルシア監督作品。
やはり女性が主役の物語。評価としては微妙でした。狙いとしては悪くない。
キャストも一流どころの役者ばかり。だけど、何か足りない感じでした。
各登場人物のストーリーが薄いのです。
ごく普通の人生というものは、語る価値のある極彩色のストーリーばかりではないのですけれど、水彩画のような淡い透明な色彩で描くこともできるはずです。
それを表現するのはとても困難だとは思うのですが、ショートアンサンブルで構成された美しい人では予感させるものがあったのです。残念でした。
サラエボ、希望の街角 on the path
9.11から10年が経った今だからこそ、是非見てもらいたい作品でした。
僕は日常において、信仰深い人間ではありません。また神の存在を信じているわけではないのですが、だからといって宗教を避けているわけでもありません。信念の強い、決してブレることない人を尊敬しているのです。
人間の日々の生活には、軸となるものが必要なのです。
それは個人によって異なっていて、当然だと思います。
それを強要する姿勢に問題があるのです。宗教に優劣、善悪はないのです。
優劣、善悪という概念は極めて政治的なのです。間違ってはいけないのです。
個人の信じるものを、互いに尊重することが可能な社会を形成することが一番大切なことだと思います。僕はそういう風に生きていたいと思います。
夜が長くなってきました。
切なくて、人恋しい、好きな季節がまたやってきます。