goo blog サービス終了のお知らせ 

sky is blue

言わなければよかったのに日記

2004年を音楽で振り返る

2005-01-01 23:11:52 | 音楽
バレンタインデーも過ぎて、やっと明けました。こんなんで本当に申し訳ございません。やっぱり日付がリアルタイムじゃないとウンザリしてしまうもの……ですよねゴメンなさい。内容は、書いてるときに振り返ってる内容になってるつもりだけど。そっか、日付と更新日、両方書いてあれば良いのか。え? そういう問題じゃない? すみません。こんな調子で申し訳ないですが、直せるところは直していこうと思っていますし、私なりに頑張っていこうと思っていますので、今年も何卒よろしくお願いいたします。やっと言えたぁ(笑)。

そんな挨拶のあとの一発目がこんな内容で良いのか?って感じなのですが、2004年を振り返ってみたいと思います。結果を総合すると、「エレカシとシロップ、そして、あゆが好きだと本格的に気付いた年」と言えそうです。それと、今まで自分があまり触れてなかったり苦手だと思い込んでいたジャンルやアーティストに引っかかったり、以前なら新譜出たら買っていたアーティストの作品をレンタルで済ませてしまったり、「自分内で過渡期」にあるのかなっと思ったりします。

●ベストアルバム (8枚)
2004年に発表されたアルバムの中から。年内に2枚出してる人もいるけど、1アーティスト1枚にしぼりました。順位とかは特にないです。と言っても、そんなに新譜買わなかったし、ガツンと来たのはそんなになかったです。強いて選べばという感じ。だから結局、買ったのを挙げてるだけになっちゃってるかも。しかし、エレカシ『扉』とシロップ『Mouth to Mouse』は良かったです!

エレファントカシマシ『扉』 (日本)
これを聴いてまず思ったのが「青春は終わった」ということ。これまでもエレカシの作品には常に「死」が出てきたけど、この作品からより実感が伴ってきている。人はいつか死ぬって頭では分かっていても、若いとなかなか実感としてなかったりする。けど、歳をとっていけば、身近な人が亡くなったり、必然的に死に実感が伴ってくる。でも、そうすることによって、「生きる」ってこともより深く分かってくるんじゃないかなぁ。そういう意味で「青春は終わった」のかなと。
音的にも、渋い! それに、落ち着きがある。これまではパワーが四方八方に拡散していくって感じだったけど、ここでは照準が定まっている感じがする。エレカシにしては珍しく、ざわついてないんだよね。静かなんだよ。ミヤジの歌い方も穏やかな中に凄味があって、こんな歌い方もできるんだ!という発見もあった。なんか、はじまりでもなく終わりでもない空間がここにはあるんだよなぁ。時間が止まってしまったかのような。過渡期の中で生まれた「一瞬の自由」みたいな。『天空の城ラピュタ』でシータとパズーがラピュタを目指してる途中でポッと台風みたいなところを抜け出す瞬間あるじゃん。そこだけやけに静かなの。そんな感じ?(今思いつきました) でも、最後にはまた何度だろうと航海に出るぞ!と奮い立つ。そんなアルバム。
エレカシはこのあと『風』というアルバムも出してますが、それについてはこちらで少し触れてます。

Syrup16g『Mouth to Mouse』 (日本)
「捨て曲なし」という言葉は、私にとってオリジナルアルバムの良さを語る上であまり意味をなさないのだけど、本当に「捨て曲なし」。オタクなのにポップ。ポップなのにオタク。楽曲もバラエティに富んでるし、アレンジも巧い。その曲の持つ感情や景色を描くのが巧いんだよぉ。ギターでここまでできるのかっていう。いきなり深遠な世界に連れてこられちゃうのに、そこがやけに広大で。オタクがポップになる瞬間? 妄想がリアルになる瞬間? サナギが蝶になる瞬間?

ザ・ヴァインズ『ウィニング・デイズ』 (オーストラリア)
まあまあ。詳しくはこちら

ザ・スティルズ『ロジック・ウィル・ブレイク・ユア・ハート』 (カナダ)
ライヴが良かった。

N.E.R.D.『フライ・オア・ダイ』 (アメリカ)
私、こういうのにも反応するようになったのね。セクシーでちょっと甘すぎるのだが、ロックで、恐ろしくキャッチーでポップ。抜けがないのに、抜けが良い。実力派。

マルーン5『ソングス・アバウト・ジェーン(スペシャル・エディション)』 (アメリカ)
R&B、ソウル、ファンク、ロック、古きから新しきまで、この憎たらしいまでの身軽さ。アイドルにも負けず劣らずのルックスというか色気というかナルシシズム(ヴォーカルのアダムと綺麗な女の人とのキスシーンがもう良いよとばかりに映し出されるプロモを見れば明らかなんです)。これは、米国版オレンジレンジかも? とか言ったら怒られるのでしょうか。そりゃ音楽性や技術や質は違うけど。

浜崎あゆみ『MY STORY』 (日本)
そりゃあ、あゆが好きだって本格的に気付いちゃった年ですから。カミングアウトもしちゃったし。あゆについては、最近こちらとかこちらに書いたので、アルバムの話は今回は省略。最初は嫌いだったのになぁ。はぁ。その辺のことも書いてありますので、暇なときにでも読んでみて下さい。

東京事変『教育』 (日本)
私にとって、林檎ちゃんを書くことは非常に難しい。その辺はツアー行ってきたんで、そのときにでも書いてみよう。
で、『教育』。私はソロのころから椎名林檎のファンだが、本作はソロと何が違うのか。まず、基本的には変わっていないと思う。基本的にはっていうのは、音楽的にはってことで、やっぱり同じ人がやっているから。けどね、これ、まだ数回しか聴いてないうちから、作業しながら聴けたのよ。そんな自分に驚いた。ソロ作品ではそんなこと容易にはできない。これ林檎ちゃんの作品だよ?って自分で自分に突っ込んだもの。更に、聴きながら、良いなぁ私もやってみたいなぁなんて思っちゃったのよ。そんなこと、ソロのときは思いもしなかったよ。だからと言って、簡単そうな音楽というわけじゃない。常に一瞬たりとも気の抜けない瞬発力を必要とするバンド・アンサンブルだ。だけど、だけど、とにかく明るい! すべてがポジティヴな方向に向かっている。バンドって、音楽って、楽しい! そんな一見単純過ぎてバカらしいようなことが実は<未来を造る>一番の原動力なんじゃないの? このパワーは、そんなことを訴えかけてくる。椎名林檎ってこんなに明るかったっけ? やっぱり決定的に違う。でも基本的には同じなの。そこが素晴らしくて、だからこそ、もどかしい。東京事変と椎名林檎は、違うけど同じなの、同じだけど違うの。もしかしたら彼女は、東京事変と椎名林檎でもシンメトリーを描いてしまっているのだろうか。だとしたら私は、彼女のその素晴らしさともどかしさが愛おしくてたまらないのかも知れない。ああ、<貴方になってしまいたい>。

●ベストソング (5曲)
発売年は関係なく、グッときた曲を。ベストアルバムで選んだアーティストはなるべく省きました。

グレイプバイン「ぼくらなら」 (2003年、日本)――切ない!
ザ・バックホーン「空、星、海の夜」 (2001年、日本)――歌心!
スネオヘアー「フォーク」 (2004年、日本)――刺す歌詞!刺さる歌詞!まさにフォーク!
UA「踊る鳥と金の雨」 (2004年、日本)――「Lightning」も良いけど私はまだここかな。
東京事変「心」 (2004年、日本)――東京事変でも椎名林檎でもない(ある)場所。

●ベストニューカマー (1組)
一応挙げておこうかなと思ったけど、これしか思いつかなかった。

キャプテンストライダム(日本)――こちらとかこちら参照。

●ベストライヴ (9公演)
ここでもやっぱりエレカシとシロップの年だったことを再確認。1アーティスト1回にしぼりたかったけど、それぞれ違う良さがあったから無理だった。特にエレカシの『パワー・イン・ザ・ワールドTOUR』(6月@AX)は、あそこで聴けた『扉』の楽曲群がもう聴けないなんてもったいなさ過ぎ! 主要の曲はこれからもやるだろうけど、「地元の朝」とか「ディンドン」とか「必ずつかまえろ」とか「星くずの中のジパング」とか「イージー」とか(要するに全曲)、もうライヴでやらないなんてファンも曲自体も許すわけがありません!

エレファントカシマシ 1/13 新宿コマ劇場――細川たかし公演の花吹雪の残骸がひらりひらり。
エレファントカシマシ 6/17-18 渋谷AX――『扉』のライヴ版。
エレファントカシマシ 7/3 日比谷野外大音楽堂――約15年のエレカシヒストリー。
Syrup16g 1/30 渋谷AX――「翌日」での一体感はバンドと客を繋ぐ線が見えるほどだった。
Syrup16g 5/30 渋谷公会堂――生「リアル」、震えました。
Syrup16g 10/10 日比谷野外大音楽堂――第一期、完結。
UA 9/4 日比谷野外大音楽堂――雷雨の中のSUN(太陽)。
PUSHIM 11/18 Zepp Tokyo――音を楽しむ。ワン・ラヴ。
ザ・スティルズ 11/8 リキッドルーム恵比寿――情熱的で激しくて血の通ったライヴをCDにも。

●ベストイベント (2本)
もう『0724 YAMABIKARI』ありがとうですわ。それがあったから日記を始めたのだから。弾き語りもヤバかったよぉ~。

0724 YAMABIKARI 7/24 神戸チキンジョージ
東京事変/フジファブリック/エレファントカシマシ/JUDE
――日本に生まれて良かった。詳しくは、こちらこちらこちら

ROCK YOU LIVE vol.5 ~QUIET RIOT~ 1/15 O-East
吉村秀樹/宮本浩次/五十嵐隆/草野マサムネ+三輪テツヤ
――普段はバンドで活動している人たちが弾き語り形式で魅せてくれました。各アーティストの自部屋を垣間見ちゃった気分。

いやぁ、思ったのは、洋楽があまり…になってきてますね。ま、新譜ではってことですけど、以前は洋楽ばっか、邦楽はほとんど聴かない状態だったのに。洋楽は、昔のやつの方が聴いてます。最近気になるのは、G.ラヴ&スペシャル・ソース。カッコ良い! その流れで、ベン・ハーパーとかも聴いてみたい。過渡期かもと書きましたが、そういうわけで、今年は、今までの認識は一旦置いといて、色々な音楽に耳を傾けてみたいと思います。こんな風になれたのも、あゆのおかげかも知れないなぁ~。それが良いことなのかどうかは、知らないけれど(笑)。