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sky is blue

言わなければよかったのに日記

VINTAGE 2004

2004-08-18 23:13:06 | ライヴ
8/16~19の4日間に渡って行われた『VINTAGE 2004』(うち17日はextra)。私は8/18@渋谷AXに行きました(あ、extraも)。出演バンドは、Syrup16g/ストレイテナー/スピッツ/THE BACK HORN。ひたちなかでは、シロップと被ってて観れなかったスピッツ、自分が行く日じゃない日(8/6)に出てたので観れなかったバックホーンが観れて、で、シロップも観れるという私的に美味しいイベント。ちなみに、ライヴ前に、せっかく渋谷に行くのだからと、映画『リヴ・フォーエヴァー』(これについては後日)を観てきました。

ちょうど段差があって観やすい位置を確保。出演順は、バックホーン→ストレイテナー→シロップ→スピッツとのこと。「平日の18時開演というのにこんなに集まってくれて…」と司会の人。始まります。

(1) THE BACK HORN
最新アルバム『イキルサイノウ』がなかなか良かったので楽しみにしてました。2003年2月にエレカシの“BATTLE ON FRIDAY”ツアーの対バン相手として観て以来。その時はまだ『イキルサイノウ』は発売されてなかった。予想通り、パワフルっちゅうか、なんか、全員ヴォーカルみたいだなって思った。ヴォーカルはもちろん、ギター、ベース、ドラムも歌ってる。コーラスをしているという意味ではありません。ギターが、ベースが、ドラムが、歌っているんです。それぞれがそれぞれの音で、曲の中にドラマを描き出し、何かを語りかけてくるんです。だから多分、いや確実に、うるさいバンドです。そんな中でも「夢の花」「未来」と続けて披露された2曲は、4つの声がそれぞれ歌う混沌の中にありながら、その4つの声が収束して同じ方向を射す一筋の光のようで、染みました。「夢の花」では、いつもハンドマイクのイメージがあったヴォーカルの山田将司が、ギターを手にして歌いました。なんか優しい感じ。最後の<でぃでぃでぃ ららら>が良い。最後は「光の結晶」で、光をもう一度ぶちまけるようにして退散。欲を言えば、映画『CASSHERN』の挿入歌「レクイエム」を生で聴いてみたかったな。あのまさしく“歌っている”ギター・リフを聴いてみたかったです。

(2) ストレイテナー
ぜんぜん音を聴いたことなかったのですが、疾走感と高揚感って感じでしょうか。たぶん日本語で歌ってるんだろうけど、英語っぽく聴こえる。「ロックインジャパンに出たんですけど、スピッツ最高でした!」とヴォーカル。ってことはシロップは観なかったのね?とイジワルく考えてみる(笑)。「だから皆もそういう夏の思い出を作ってください」というオチ。うーん、どうしても一辺倒に聴こえてしまう。疾走感と高揚感は分かるんだけどね。

(3) Syrup16g
今日はどんなセットリストで来るのかしら…。いや、同時期のイベントと言えど、セットリストが読めないんです、シロップって。登場するなり、イスに座りアコギを手にする五十嵐。1曲目「Your eyes closed」でいきなりしっとり。演奏後のMCでも「盛り上げなくちゃいけない時間帯なのに、しんみりでスミマセン。反省は後でしますけど」とか言ってた。反省なんてしないで、してやったり!とか思ってそう。いや、私がそう思ったのか(笑)。続く「I・N・M」も「希望」も、それぐらいこの意外なしっとりモードが良かった。夏の終わりにもってこいって感じで。歌声も歌詞もよく届いてきたし、“歌”をしっかり聴かせてくれて、何より楽曲そのものが良いんだなぁと改めて実感。五十嵐くん自身、今改めて“歌”と向き合いたいモードなのだろうか。単純に飽きっぽいだけだったりして。
そして立ち上がりエレキに持ち替えて、再びMC。「10階に住んでるんですけど、ベランダに蝉が来て3日間もいたんです。『お前まだいたのか!』と突っ込みを入れたら、最後にビビビッと何か言い残して彼は去っていきました。そんな僕の友達に捧げます」と<サナギは蝶になった>と歌う「変態」。ここからはアッパーモード。次の「真空」、まとまりと共に加速力が増してて、ひたちなかでもカッコ良かったけどやっぱりカッコ良かった。『delayedead』が本当楽しみ。そして「リアル」。ちょっと、やっぱ、カッコ良いんですけど(すべての言葉しっぽ巻いちゃって、こうとしか言えない…)。でも、ひたちなかで聴こえた合唱は聴こえなかった。ひたちなかで私が聴いたのは幻?(笑)
そして再びイスに座ってアコギを手にすると「さっきの蝉の話、ここでしようと思ってたのに間違えた」と言って最後の曲「ハミングバード」。あ、そうか。そう言えばこの曲、歌詞に<セミ>が出てくるね。ううーん、アコギでしっとりや、鋭い切れ味でゾクゾクなど、シロップの多様性を見せられたな。ひたちなかでは揺れてる感じとか書きましたけど、やっぱり自信ついてきたのかなって思えた。余裕すら感じたし、今日のシロップはなんか頼もしかった。

(4) スピッツ
やっぱりさすがのステージ。冒頭から「メモリーズ」「涙がキラリ☆」、良いねー。
しか~し、ここでなんとエレカシのカバー「悲しみの果て」! イントロ聴いたとき、冗談かと思った。いや、正宗さんが正座して聴くほどエレカシを好きなのは知っていたけどさ。まさかここでカバーをやっちゃうとは。聴いた話によると、ひたちなかでは吉川晃司の「モニカ」をカバーしたそうだし、カバーは割と恒例? ううーん、でもな、でもな、エレカシはバリバリの(?)現役だしな(吉川晃司もだけど)。でも、「悲しみの果て」だったから良かったのかな。もう、エレカシの手を離れて曲だけで一人歩きしちゃってるような曲なのかな。イマイチ私は客観的に見れないけど。確かに、「悲しみの果て」じゃなくて、「ファイティングマン」とかやられたら、そりゃあ…。百歩譲って、季節がら「暑中見舞 -憂鬱な午後-」でもちょっと…。でも、やった勇気は買いましょう!(笑) とか言っちゃって、その時は喜んでたくせにね(笑)。今はこうして後になって日記を書いてるから言えてるだけであって、その時はやっぱ、この曲を前にしちゃったら、喜ぶしかなかったし。やっぱり曲の力か。違う人が歌うことによって、改めて曲の力を確認することができるし、その曲の違った表情を見ることができるし(正宗さんの「悲しみの果て」はゴツゴツしてませんでした!)、また、カバーするアーティストの力量も計れるし(正宗さんはウマかった!)。その後、「『悲しみの果て』やったら使い果たしちゃって…」みたいなこと言ってたし、演奏も歌もバッチリだったし、許すとするか(笑)。しかしねー、スピッツもそうだけど、シロップもエレカシ好きは有名だし、ストレイテナーもトリビュートアルバム(『花男』)に参加してたし(もちろんシロップも)、バックホーンもこの間の野音に来てたっていう噂だし、メジャーからマイナーまで、エレカシ好きのアーティスト多し! 日本の音楽界に与えた影響大? しかし、五十嵐くんも言ってたけど、フォロワーは存在しないんだよねぇ。「唯一無二、誰も触れる事の出来ない孤高なる魂」(By五十嵐)か。それは果たしてファンのひいき目だろうか、それとも…。オッと、話がズレてしまう。
続いて「俺のすべて」、この曲好き。軽やかにちょっとダルそうにちょっと乱暴にタンバリンを叩きながら歌う正宗氏(そこがちとセクシー)、サビで皆も手を上げて手拍子。やっぱり人気あるなー。そしてそれを受け止める器も兼ね備えている。さすがです。このへんでさっき飲んだお酒が良い具合にまわってきたぁ。スピッツの生歌聴いて、酔っ払って、踊る。最高ですね☆ ベースの田村明浩さんは、左端から右端まで動き回るんですね。よくジャンプしてたし。田村さんと言えば、石田ショーキチ、黒沢健一等と共に、MOTORWORKSなるバンドを始めたんですが、こちらも要チェックです。黒沢健一と言えば、L⇔R。L⇔R、大好きでしたから。アッと、また話がズレてしまう。お酒がまわってきたみたい(笑)。
そして、「ハヤテ」「スターゲイザー」等をやり、「8823」「夢追い虫」と私の好きな曲をやってくれて終了。しかし、アンコールもやってくれました、「空も飛べるはず」。いやぁ、さすがのステージでした。「俺と一緒の時間を過ごそうぜ」とかMCも気がきいてて。正宗さんの声も、本当、CDのあの声でした。

一言で言うと「楽しかったー!」かな。
クレイジーケンバンドの剣さん風に言わせて下さい。
「イイネ!イイネ!イイ~ネ!」