バタバタと忙しくて更新できないでいました。ごめんなさい。
タイトルであるイベントの話に入る前に――。
「洋楽も邦楽も知らない」(前々回)~「個人主義で決めに行け!」(前回)と2回にわたって書きましたが、なんつーか私、同じこと書いてんのね(笑)。いやね、過去ログとか読み直して思ったわけですよ。同じこと書いてんじゃんって。まぁ、意外と一本筋の通った人間だったってことにしておこう。都合良く。
これは、私の友達に触発されて書いたものなんですが、そしたら、その友達がまた私に言葉をかけてくれて。もうなんと言ったら良いのやら、ありがとう。前々回の冒頭で書いたことを気にかけてくれて。うん。もちろん私は、「浜崎あゆみより椎名林檎の方が優れている」だなんて思ってないから安心してね。「分かったふりをしておこう」って書いてあったでしょ? そう、あれは「分かったふり」なのです(笑)。
ある面では林檎ちゃんの方が優れているかも知れないし、ある面ではあゆの方が優れているかも知れない。実際問題、林檎ちゃんに足りないもの、あゆは随分と持ってる気がしますが? 今の林檎ちゃんに「あゆを見習え!!」と活を入れたいくらいです(笑)。リリースペースとかTV出演とかそんな話じゃないですよ? まぁ、この話は長くなりそうだから、今は良いや。とにかく、どんなアーティストでも、ある面では優れているかも知れないし、ある面では劣っているかも知れない。だから、そんなの、分からないよ。仮に百歩譲って、音楽に優れているとか劣っているとかいうのがあるとして、それでも私は、ビートルズが何かより優れているから好きなわけじゃないだろうし、何かより劣っているから好きなわけじゃないだろうしなぁ。先付けと後付けの順番、間違えないでいたいよなぁ。
で、せっかくだから、前々回と前回で出てきた作品をちょこっと紹介(メモ)しておこうと思います。
エレファントカシマシ 「so many people」
2000年発売のシングル曲。アルバム『グッド・モーニング』にも収録されていて、シングルとアルバムでバージョンが大分違います。「Musical Baton」でも挙げたんだったなぁ。
ZAZEN BOYS 「MIDNIGHT YAJI×KITA ~I Wanna By Your Fuck~」
『真夜中の弥次さん喜多さん』のテーマ曲。もちろんサントラにも入ってます。「てめえ探しで、リヤルがどこにもありゃしねえ! リヤル探しで、てめえがどこにもいやしねえ!」っていうのは、この曲で歌われていた言葉だったのです。これ聴いて泣いて良いのは日本人だけ!(笑) 弥次さん(長瀬智也)の泣ける台詞(?)から入るのもまた良い。ZAZEN BOYSっていうのは、元ナンバーガールの向井秀徳が始動したバンドですが、つい最近、ナンバガを改めて聴いてみて、カッコええなぁ~と。『殺風景』とか、スゴいアルバムじゃないですか? ああ、リアルタイムでちゃんと追っかけていたかった。ううーん、仕方あるまい。よし、ZAZEN BOYSもちゃんと聴いてみるか。関係ないけど、こういうの聴いてると、あゆなんて聴いてる場合じゃないって思っちゃうよな。ところがどっこい、あゆ聴いてるときは、ナンバガ(じゃなくても良いけど)なんて聴いてる場合じゃないって思っちゃうから不思議だよな。悪いけど、あゆ聴いてるときは、「ああ、私はあゆの良さを分かるために、他の音楽聴いてたんだ」って思ってますから。そして、エレカシ聴いてるときは、「エレカシの良さを分かるために他の音楽がある」って思ってますから。ポールのときだって……。そうだよな。そういうもんだよな。だから世界は美しいんだ!(何じゃそりゃ?勝手だなぁ)
エレファントカシマシ 「情熱の揺れるまなざし」
<日本人未だ 西洋踊りは~>って歌詞はこの曲から。「so many people」と同じく、『グッド・モーニング』に収録されています。
ビートルズ 「アクロス・ザ・ユニバース」
『レット・イット・ビー』収録。オアシスのリアムはこの曲が大好きだそうです。
エレファントカシマシ 「今だ!テイク・ア・チャンス」
またエレカシかよ! いやいや、何を隠そう、「個人主義で決めに行け!」という決め台詞(記事タイトル)は、この曲の歌詞から拝借したのですから。<平成時代の男なら everytime ああ、個人主義で決めに行け! 見せてくれよ 見せてくれ ド根性>ですから。『風』に入ってます。
――というわけで、いきなりタイトル以外の話が長くなってしまいましたが、私が何より嬉しかったのは、ラッキー!とすら思ってしまったのは、前々回~前回で書いたようなことを考えたすぐ後に待っていたのが、この『王様のあなたを血祭りにあげる百の方法』というイベントだったこと。いや、このイベントの前にそういうことを考えられたことって言った方が正確か。ま、どっちとも言えるんだけど、渋谷クアトロで行われたこのイベント、出演者がKING BROTHERS/THE BACK HORN/エレファントカシマシですよ貴方! もはや、このイベントに行くために、使命として、私は前々回~前回のようなことを考えさせられたんだ、ぐらいの勢いですよ。何故かって? そりゃあ、出演バンドみんな、日本人(というか、その人自身)にしか出せないであろうロックを鳴らしてる奴らばっかだからですよ! そういう意味でも、本当に素晴らしいタイミングでした。おかげで、このイベントが、私の中で何倍もの意義を持ったし、より楽しめました。
で、やっとこさイベントの話。時間が経っちゃったので、記憶があやふやなところもあるし、適当なノリと勢いで書いてるところもあるかも知れませんが、お許しを。このイベントはキンブラ主催。王様ってキンブラのこと? お客さんのこと? 血祭りにあげるぞー! 血祭りにあげられるぞー!
●THE BACK HORN
一番手はバックホーン。エレカシファンには評判が良くなかったとの噂を耳にしましたが、私は良かったです。選曲が、色々なタイプの曲を入れるというよりは、まとまりのある選曲だった気が。イベントという短い時間で自分達を表現するのって難しいと思うけど、まとまりのある選曲によってギュッと凝縮した感じになってて、結構表現できてたと思うけどなぁ。静と動を激しく行き交うサウンドとか。
知らない曲で印象に残った曲があったんだけど、それはインディーズ時代の「ひとり言」という曲だと後で分かった。ちなみに、「産声チェインソー」のときにエレカシっぽいと感じた曲もインディーズ時代で、「泣いている人」という曲だと分かった。
で、その「ひとり言」って曲、<僕は一人じゃない>と最後に叫びまくるんだけど、その題名が「ひとり言」だなんて皮肉だよねぇ(笑)。バックホーンは、“青い”とか“真面目”って形容されがちだと思うんだけど(“暗い”もかな)、私の中ではもっとこう、突き抜けてるイメージなんだよな~。青臭さや真面目さ、どうしようもなさとかが、イクところまでイッちゃってて、笑えてきちゃうっていうか、オカシなことになってるっていうかさ。悲劇なんだか喜劇なんだか分かんなくなってくる感じ? その強度がどんどん増していってるとは思うけど。でも、短い時間じゃなかなかそこまで届きづらいかもね。私も最初は“真面目そうなバンドだな”ぐらいにしか思ってなかったもん。でも実は、「ギターで言うわ」とか言っちゃったりするバンドなんだよな。ってどんなバンドだよ!(笑) いずれにせよ、極端ってことかな。そうだ、「空、星、海の夜」が聴けたのは嬉しかったなぁ。
バックホーンを人に薦める場合、最初はどのアルバムが良いだろうかと考えてみた。『イキルサイノウ』か『人間プログラム』かな。
●エレファントカシマシ
二番手エレカシ。一曲目に何やら聴いたことない曲がはじまったから、また新たな新曲か?と思っていたら、“探してる 探してる”でおなじみ(?)の「すまねえ魂(新曲)」だった。アレンジが変わってたのだ。なんだろ、前のアレンジもこの日のアレンジもライヴで数回聴いただけだから、はっきりとは覚えてないけど、この日のアレンジは、よりくっきりとした輪郭の分かりやすいギターだった気がする。渋みが増してたような。他には何をやったかなぁ~。「デーデ」とか「流れ星のような人生(新曲)」とかやった気がするなぁ。でもさぁ、忘れちゃったんだよ。だってさ、最後の「ガストロンジャー」がめちゃめちゃカッコ良かったんだもん。いや、違うな。他のもカッコ良かったんだよ。別に「ガストロンジャー」だけが特別カッコ良かったわけじゃない。ただ、私が、前々回~前回のようなことを考えていたから、この日の「ガストロンジャー」にこんなにも感動してしまったんだ。
このとき演奏された「ガストロンジャー」を聴いて、これは絶対、欧米人には出せない音だと思った。何故そう思ったのかなんて説明できやしない。だけど、そう思ったんだ。ツェッペリンにも出せないって。もちろん、ツェッペリンの音はエレカシには出せない。でも、このエレカシの音もツェッペリンには出せない。そして、それで良いと思った。それをロックと言おうが、J-POPと言おうが、歌謡曲と言おうが、演歌と言おうが、そんこたあどうでも良い。そんなことより奥さん! これが音楽ですよ!
何より嬉しかったのが、そういうことを、バンドが鳴らすサウンドを聴いて感じたってことなんだよね。宮本の言葉じゃないよ? 石くんが掻き鳴らすギターを聴いてそう感じたんだ。あの、宮本が矢継ぎ早に言葉を繰り出す「ガストロンジャー」でだよ? その「ガストロンジャー」で、宮本の発する言葉よりも、エレカシの発するバンド・サウンドに痺れたんだ。そこにはもちろん宮本のヴォーカルも入ってるよ。でもそれは言葉じゃない。音であり歌なんだ。これこそが音楽。ロックなんだよ! あ、ロックって言っちゃった(笑)。ま、いっか。だって、これをロックって言わなかったら、何をロックって言ったら良いのか、私には分からないんだもん。私にロックというものをはじめて意識させたのは、ビートルズでもなく、オアシスでもなく、エレカシだったんだよ。
いけないいけない。熱くなりすぎだね。とにかく、カッコ良いんだよ、エレカシは。んなこたあ、みんな知ってるよね。どうしたんだ?今日の私は。「ガストロンジャー」で泣きそうになってしまうとはね。名バラードだなこれは(笑)。「ガストロンジャー」は、CDでもライヴでも何回も聴いているはずなのに、この日はじめて「ガストロンジャー」に出会えた気がしたよ。これからもそういうことあるんだろうな。まだ私は何もエレカシのこと分かっちゃいねぇぜ!
●KING BROTHERS
本日の主催者であるキンブラ登場。あんま覚えてない(笑)。楽しかったのは覚えてる。曲の切れ目がどこだかサッパリ分からない。ヴォーカルの人が、お客さんに向かって「宮本さんに怒られますよ~」とか言ってたのがウケた。「俺の尊敬するエレファントカシマシと一緒にやれて嬉しいんだ~」みたいに言ってたなぁ。なんだか、どんどんワケ分からないことになって、客席にまぎれこみ、PAんところかどっかに乗っかってギター弾いてた。阿波踊りのような狂騒を思い浮かべてしまった。踊る阿呆に観る阿呆? でも、感じるのは、スゴい暗黒だったりもして。歌詞も、ちゃんと聴き取れたわけじゃないけど、なんかこう、暗黒を歌ってた気がする。でも、それが、悲劇なんだか喜劇なんだかは分からない。そんなことはもはや問題じゃないような。それは、本日の出演バンド全部に言えることかもな。
タイトルであるイベントの話に入る前に――。
「洋楽も邦楽も知らない」(前々回)~「個人主義で決めに行け!」(前回)と2回にわたって書きましたが、なんつーか私、同じこと書いてんのね(笑)。いやね、過去ログとか読み直して思ったわけですよ。同じこと書いてんじゃんって。まぁ、意外と一本筋の通った人間だったってことにしておこう。都合良く。
これは、私の友達に触発されて書いたものなんですが、そしたら、その友達がまた私に言葉をかけてくれて。もうなんと言ったら良いのやら、ありがとう。前々回の冒頭で書いたことを気にかけてくれて。うん。もちろん私は、「浜崎あゆみより椎名林檎の方が優れている」だなんて思ってないから安心してね。「分かったふりをしておこう」って書いてあったでしょ? そう、あれは「分かったふり」なのです(笑)。
ある面では林檎ちゃんの方が優れているかも知れないし、ある面ではあゆの方が優れているかも知れない。実際問題、林檎ちゃんに足りないもの、あゆは随分と持ってる気がしますが? 今の林檎ちゃんに「あゆを見習え!!」と活を入れたいくらいです(笑)。リリースペースとかTV出演とかそんな話じゃないですよ? まぁ、この話は長くなりそうだから、今は良いや。とにかく、どんなアーティストでも、ある面では優れているかも知れないし、ある面では劣っているかも知れない。だから、そんなの、分からないよ。仮に百歩譲って、音楽に優れているとか劣っているとかいうのがあるとして、それでも私は、ビートルズが何かより優れているから好きなわけじゃないだろうし、何かより劣っているから好きなわけじゃないだろうしなぁ。先付けと後付けの順番、間違えないでいたいよなぁ。
で、せっかくだから、前々回と前回で出てきた作品をちょこっと紹介(メモ)しておこうと思います。
エレファントカシマシ 「so many people」
2000年発売のシングル曲。アルバム『グッド・モーニング』にも収録されていて、シングルとアルバムでバージョンが大分違います。「Musical Baton」でも挙げたんだったなぁ。
ZAZEN BOYS 「MIDNIGHT YAJI×KITA ~I Wanna By Your Fuck~」
『真夜中の弥次さん喜多さん』のテーマ曲。もちろんサントラにも入ってます。「てめえ探しで、リヤルがどこにもありゃしねえ! リヤル探しで、てめえがどこにもいやしねえ!」っていうのは、この曲で歌われていた言葉だったのです。これ聴いて泣いて良いのは日本人だけ!(笑) 弥次さん(長瀬智也)の泣ける台詞(?)から入るのもまた良い。ZAZEN BOYSっていうのは、元ナンバーガールの向井秀徳が始動したバンドですが、つい最近、ナンバガを改めて聴いてみて、カッコええなぁ~と。『殺風景』とか、スゴいアルバムじゃないですか? ああ、リアルタイムでちゃんと追っかけていたかった。ううーん、仕方あるまい。よし、ZAZEN BOYSもちゃんと聴いてみるか。関係ないけど、こういうの聴いてると、あゆなんて聴いてる場合じゃないって思っちゃうよな。ところがどっこい、あゆ聴いてるときは、ナンバガ(じゃなくても良いけど)なんて聴いてる場合じゃないって思っちゃうから不思議だよな。悪いけど、あゆ聴いてるときは、「ああ、私はあゆの良さを分かるために、他の音楽聴いてたんだ」って思ってますから。そして、エレカシ聴いてるときは、「エレカシの良さを分かるために他の音楽がある」って思ってますから。ポールのときだって……。そうだよな。そういうもんだよな。だから世界は美しいんだ!(何じゃそりゃ?勝手だなぁ)
エレファントカシマシ 「情熱の揺れるまなざし」
<日本人未だ 西洋踊りは~>って歌詞はこの曲から。「so many people」と同じく、『グッド・モーニング』に収録されています。
ビートルズ 「アクロス・ザ・ユニバース」
『レット・イット・ビー』収録。オアシスのリアムはこの曲が大好きだそうです。
エレファントカシマシ 「今だ!テイク・ア・チャンス」
またエレカシかよ! いやいや、何を隠そう、「個人主義で決めに行け!」という決め台詞(記事タイトル)は、この曲の歌詞から拝借したのですから。<平成時代の男なら everytime ああ、個人主義で決めに行け! 見せてくれよ 見せてくれ ド根性>ですから。『風』に入ってます。
――というわけで、いきなりタイトル以外の話が長くなってしまいましたが、私が何より嬉しかったのは、ラッキー!とすら思ってしまったのは、前々回~前回で書いたようなことを考えたすぐ後に待っていたのが、この『王様のあなたを血祭りにあげる百の方法』というイベントだったこと。いや、このイベントの前にそういうことを考えられたことって言った方が正確か。ま、どっちとも言えるんだけど、渋谷クアトロで行われたこのイベント、出演者がKING BROTHERS/THE BACK HORN/エレファントカシマシですよ貴方! もはや、このイベントに行くために、使命として、私は前々回~前回のようなことを考えさせられたんだ、ぐらいの勢いですよ。何故かって? そりゃあ、出演バンドみんな、日本人(というか、その人自身)にしか出せないであろうロックを鳴らしてる奴らばっかだからですよ! そういう意味でも、本当に素晴らしいタイミングでした。おかげで、このイベントが、私の中で何倍もの意義を持ったし、より楽しめました。
で、やっとこさイベントの話。時間が経っちゃったので、記憶があやふやなところもあるし、適当なノリと勢いで書いてるところもあるかも知れませんが、お許しを。このイベントはキンブラ主催。王様ってキンブラのこと? お客さんのこと? 血祭りにあげるぞー! 血祭りにあげられるぞー!
●THE BACK HORN
一番手はバックホーン。エレカシファンには評判が良くなかったとの噂を耳にしましたが、私は良かったです。選曲が、色々なタイプの曲を入れるというよりは、まとまりのある選曲だった気が。イベントという短い時間で自分達を表現するのって難しいと思うけど、まとまりのある選曲によってギュッと凝縮した感じになってて、結構表現できてたと思うけどなぁ。静と動を激しく行き交うサウンドとか。
知らない曲で印象に残った曲があったんだけど、それはインディーズ時代の「ひとり言」という曲だと後で分かった。ちなみに、「産声チェインソー」のときにエレカシっぽいと感じた曲もインディーズ時代で、「泣いている人」という曲だと分かった。
で、その「ひとり言」って曲、<僕は一人じゃない>と最後に叫びまくるんだけど、その題名が「ひとり言」だなんて皮肉だよねぇ(笑)。バックホーンは、“青い”とか“真面目”って形容されがちだと思うんだけど(“暗い”もかな)、私の中ではもっとこう、突き抜けてるイメージなんだよな~。青臭さや真面目さ、どうしようもなさとかが、イクところまでイッちゃってて、笑えてきちゃうっていうか、オカシなことになってるっていうかさ。悲劇なんだか喜劇なんだか分かんなくなってくる感じ? その強度がどんどん増していってるとは思うけど。でも、短い時間じゃなかなかそこまで届きづらいかもね。私も最初は“真面目そうなバンドだな”ぐらいにしか思ってなかったもん。でも実は、「ギターで言うわ」とか言っちゃったりするバンドなんだよな。ってどんなバンドだよ!(笑) いずれにせよ、極端ってことかな。そうだ、「空、星、海の夜」が聴けたのは嬉しかったなぁ。
バックホーンを人に薦める場合、最初はどのアルバムが良いだろうかと考えてみた。『イキルサイノウ』か『人間プログラム』かな。
●エレファントカシマシ
二番手エレカシ。一曲目に何やら聴いたことない曲がはじまったから、また新たな新曲か?と思っていたら、“探してる 探してる”でおなじみ(?)の「すまねえ魂(新曲)」だった。アレンジが変わってたのだ。なんだろ、前のアレンジもこの日のアレンジもライヴで数回聴いただけだから、はっきりとは覚えてないけど、この日のアレンジは、よりくっきりとした輪郭の分かりやすいギターだった気がする。渋みが増してたような。他には何をやったかなぁ~。「デーデ」とか「流れ星のような人生(新曲)」とかやった気がするなぁ。でもさぁ、忘れちゃったんだよ。だってさ、最後の「ガストロンジャー」がめちゃめちゃカッコ良かったんだもん。いや、違うな。他のもカッコ良かったんだよ。別に「ガストロンジャー」だけが特別カッコ良かったわけじゃない。ただ、私が、前々回~前回のようなことを考えていたから、この日の「ガストロンジャー」にこんなにも感動してしまったんだ。
このとき演奏された「ガストロンジャー」を聴いて、これは絶対、欧米人には出せない音だと思った。何故そう思ったのかなんて説明できやしない。だけど、そう思ったんだ。ツェッペリンにも出せないって。もちろん、ツェッペリンの音はエレカシには出せない。でも、このエレカシの音もツェッペリンには出せない。そして、それで良いと思った。それをロックと言おうが、J-POPと言おうが、歌謡曲と言おうが、演歌と言おうが、そんこたあどうでも良い。そんなことより奥さん! これが音楽ですよ!
何より嬉しかったのが、そういうことを、バンドが鳴らすサウンドを聴いて感じたってことなんだよね。宮本の言葉じゃないよ? 石くんが掻き鳴らすギターを聴いてそう感じたんだ。あの、宮本が矢継ぎ早に言葉を繰り出す「ガストロンジャー」でだよ? その「ガストロンジャー」で、宮本の発する言葉よりも、エレカシの発するバンド・サウンドに痺れたんだ。そこにはもちろん宮本のヴォーカルも入ってるよ。でもそれは言葉じゃない。音であり歌なんだ。これこそが音楽。ロックなんだよ! あ、ロックって言っちゃった(笑)。ま、いっか。だって、これをロックって言わなかったら、何をロックって言ったら良いのか、私には分からないんだもん。私にロックというものをはじめて意識させたのは、ビートルズでもなく、オアシスでもなく、エレカシだったんだよ。
いけないいけない。熱くなりすぎだね。とにかく、カッコ良いんだよ、エレカシは。んなこたあ、みんな知ってるよね。どうしたんだ?今日の私は。「ガストロンジャー」で泣きそうになってしまうとはね。名バラードだなこれは(笑)。「ガストロンジャー」は、CDでもライヴでも何回も聴いているはずなのに、この日はじめて「ガストロンジャー」に出会えた気がしたよ。これからもそういうことあるんだろうな。まだ私は何もエレカシのこと分かっちゃいねぇぜ!
●KING BROTHERS
本日の主催者であるキンブラ登場。あんま覚えてない(笑)。楽しかったのは覚えてる。曲の切れ目がどこだかサッパリ分からない。ヴォーカルの人が、お客さんに向かって「宮本さんに怒られますよ~」とか言ってたのがウケた。「俺の尊敬するエレファントカシマシと一緒にやれて嬉しいんだ~」みたいに言ってたなぁ。なんだか、どんどんワケ分からないことになって、客席にまぎれこみ、PAんところかどっかに乗っかってギター弾いてた。阿波踊りのような狂騒を思い浮かべてしまった。踊る阿呆に観る阿呆? でも、感じるのは、スゴい暗黒だったりもして。歌詞も、ちゃんと聴き取れたわけじゃないけど、なんかこう、暗黒を歌ってた気がする。でも、それが、悲劇なんだか喜劇なんだかは分からない。そんなことはもはや問題じゃないような。それは、本日の出演バンド全部に言えることかもな。