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sky is blue

言わなければよかったのに日記

2004年を音楽で振り返る

2005-01-01 23:11:52 | 音楽
バレンタインデーも過ぎて、やっと明けました。こんなんで本当に申し訳ございません。やっぱり日付がリアルタイムじゃないとウンザリしてしまうもの……ですよねゴメンなさい。内容は、書いてるときに振り返ってる内容になってるつもりだけど。そっか、日付と更新日、両方書いてあれば良いのか。え? そういう問題じゃない? すみません。こんな調子で申し訳ないですが、直せるところは直していこうと思っていますし、私なりに頑張っていこうと思っていますので、今年も何卒よろしくお願いいたします。やっと言えたぁ(笑)。

そんな挨拶のあとの一発目がこんな内容で良いのか?って感じなのですが、2004年を振り返ってみたいと思います。結果を総合すると、「エレカシとシロップ、そして、あゆが好きだと本格的に気付いた年」と言えそうです。それと、今まで自分があまり触れてなかったり苦手だと思い込んでいたジャンルやアーティストに引っかかったり、以前なら新譜出たら買っていたアーティストの作品をレンタルで済ませてしまったり、「自分内で過渡期」にあるのかなっと思ったりします。

●ベストアルバム (8枚)
2004年に発表されたアルバムの中から。年内に2枚出してる人もいるけど、1アーティスト1枚にしぼりました。順位とかは特にないです。と言っても、そんなに新譜買わなかったし、ガツンと来たのはそんなになかったです。強いて選べばという感じ。だから結局、買ったのを挙げてるだけになっちゃってるかも。しかし、エレカシ『扉』とシロップ『Mouth to Mouse』は良かったです!

エレファントカシマシ『扉』 (日本)
これを聴いてまず思ったのが「青春は終わった」ということ。これまでもエレカシの作品には常に「死」が出てきたけど、この作品からより実感が伴ってきている。人はいつか死ぬって頭では分かっていても、若いとなかなか実感としてなかったりする。けど、歳をとっていけば、身近な人が亡くなったり、必然的に死に実感が伴ってくる。でも、そうすることによって、「生きる」ってこともより深く分かってくるんじゃないかなぁ。そういう意味で「青春は終わった」のかなと。
音的にも、渋い! それに、落ち着きがある。これまではパワーが四方八方に拡散していくって感じだったけど、ここでは照準が定まっている感じがする。エレカシにしては珍しく、ざわついてないんだよね。静かなんだよ。ミヤジの歌い方も穏やかな中に凄味があって、こんな歌い方もできるんだ!という発見もあった。なんか、はじまりでもなく終わりでもない空間がここにはあるんだよなぁ。時間が止まってしまったかのような。過渡期の中で生まれた「一瞬の自由」みたいな。『天空の城ラピュタ』でシータとパズーがラピュタを目指してる途中でポッと台風みたいなところを抜け出す瞬間あるじゃん。そこだけやけに静かなの。そんな感じ?(今思いつきました) でも、最後にはまた何度だろうと航海に出るぞ!と奮い立つ。そんなアルバム。
エレカシはこのあと『風』というアルバムも出してますが、それについてはこちらで少し触れてます。

Syrup16g『Mouth to Mouse』 (日本)
「捨て曲なし」という言葉は、私にとってオリジナルアルバムの良さを語る上であまり意味をなさないのだけど、本当に「捨て曲なし」。オタクなのにポップ。ポップなのにオタク。楽曲もバラエティに富んでるし、アレンジも巧い。その曲の持つ感情や景色を描くのが巧いんだよぉ。ギターでここまでできるのかっていう。いきなり深遠な世界に連れてこられちゃうのに、そこがやけに広大で。オタクがポップになる瞬間? 妄想がリアルになる瞬間? サナギが蝶になる瞬間?

ザ・ヴァインズ『ウィニング・デイズ』 (オーストラリア)
まあまあ。詳しくはこちら

ザ・スティルズ『ロジック・ウィル・ブレイク・ユア・ハート』 (カナダ)
ライヴが良かった。

N.E.R.D.『フライ・オア・ダイ』 (アメリカ)
私、こういうのにも反応するようになったのね。セクシーでちょっと甘すぎるのだが、ロックで、恐ろしくキャッチーでポップ。抜けがないのに、抜けが良い。実力派。

マルーン5『ソングス・アバウト・ジェーン(スペシャル・エディション)』 (アメリカ)
R&B、ソウル、ファンク、ロック、古きから新しきまで、この憎たらしいまでの身軽さ。アイドルにも負けず劣らずのルックスというか色気というかナルシシズム(ヴォーカルのアダムと綺麗な女の人とのキスシーンがもう良いよとばかりに映し出されるプロモを見れば明らかなんです)。これは、米国版オレンジレンジかも? とか言ったら怒られるのでしょうか。そりゃ音楽性や技術や質は違うけど。

浜崎あゆみ『MY STORY』 (日本)
そりゃあ、あゆが好きだって本格的に気付いちゃった年ですから。カミングアウトもしちゃったし。あゆについては、最近こちらとかこちらに書いたので、アルバムの話は今回は省略。最初は嫌いだったのになぁ。はぁ。その辺のことも書いてありますので、暇なときにでも読んでみて下さい。

東京事変『教育』 (日本)
私にとって、林檎ちゃんを書くことは非常に難しい。その辺はツアー行ってきたんで、そのときにでも書いてみよう。
で、『教育』。私はソロのころから椎名林檎のファンだが、本作はソロと何が違うのか。まず、基本的には変わっていないと思う。基本的にはっていうのは、音楽的にはってことで、やっぱり同じ人がやっているから。けどね、これ、まだ数回しか聴いてないうちから、作業しながら聴けたのよ。そんな自分に驚いた。ソロ作品ではそんなこと容易にはできない。これ林檎ちゃんの作品だよ?って自分で自分に突っ込んだもの。更に、聴きながら、良いなぁ私もやってみたいなぁなんて思っちゃったのよ。そんなこと、ソロのときは思いもしなかったよ。だからと言って、簡単そうな音楽というわけじゃない。常に一瞬たりとも気の抜けない瞬発力を必要とするバンド・アンサンブルだ。だけど、だけど、とにかく明るい! すべてがポジティヴな方向に向かっている。バンドって、音楽って、楽しい! そんな一見単純過ぎてバカらしいようなことが実は<未来を造る>一番の原動力なんじゃないの? このパワーは、そんなことを訴えかけてくる。椎名林檎ってこんなに明るかったっけ? やっぱり決定的に違う。でも基本的には同じなの。そこが素晴らしくて、だからこそ、もどかしい。東京事変と椎名林檎は、違うけど同じなの、同じだけど違うの。もしかしたら彼女は、東京事変と椎名林檎でもシンメトリーを描いてしまっているのだろうか。だとしたら私は、彼女のその素晴らしさともどかしさが愛おしくてたまらないのかも知れない。ああ、<貴方になってしまいたい>。

●ベストソング (5曲)
発売年は関係なく、グッときた曲を。ベストアルバムで選んだアーティストはなるべく省きました。

グレイプバイン「ぼくらなら」 (2003年、日本)――切ない!
ザ・バックホーン「空、星、海の夜」 (2001年、日本)――歌心!
スネオヘアー「フォーク」 (2004年、日本)――刺す歌詞!刺さる歌詞!まさにフォーク!
UA「踊る鳥と金の雨」 (2004年、日本)――「Lightning」も良いけど私はまだここかな。
東京事変「心」 (2004年、日本)――東京事変でも椎名林檎でもない(ある)場所。

●ベストニューカマー (1組)
一応挙げておこうかなと思ったけど、これしか思いつかなかった。

キャプテンストライダム(日本)――こちらとかこちら参照。

●ベストライヴ (9公演)
ここでもやっぱりエレカシとシロップの年だったことを再確認。1アーティスト1回にしぼりたかったけど、それぞれ違う良さがあったから無理だった。特にエレカシの『パワー・イン・ザ・ワールドTOUR』(6月@AX)は、あそこで聴けた『扉』の楽曲群がもう聴けないなんてもったいなさ過ぎ! 主要の曲はこれからもやるだろうけど、「地元の朝」とか「ディンドン」とか「必ずつかまえろ」とか「星くずの中のジパング」とか「イージー」とか(要するに全曲)、もうライヴでやらないなんてファンも曲自体も許すわけがありません!

エレファントカシマシ 1/13 新宿コマ劇場――細川たかし公演の花吹雪の残骸がひらりひらり。
エレファントカシマシ 6/17-18 渋谷AX――『扉』のライヴ版。
エレファントカシマシ 7/3 日比谷野外大音楽堂――約15年のエレカシヒストリー。
Syrup16g 1/30 渋谷AX――「翌日」での一体感はバンドと客を繋ぐ線が見えるほどだった。
Syrup16g 5/30 渋谷公会堂――生「リアル」、震えました。
Syrup16g 10/10 日比谷野外大音楽堂――第一期、完結。
UA 9/4 日比谷野外大音楽堂――雷雨の中のSUN(太陽)。
PUSHIM 11/18 Zepp Tokyo――音を楽しむ。ワン・ラヴ。
ザ・スティルズ 11/8 リキッドルーム恵比寿――情熱的で激しくて血の通ったライヴをCDにも。

●ベストイベント (2本)
もう『0724 YAMABIKARI』ありがとうですわ。それがあったから日記を始めたのだから。弾き語りもヤバかったよぉ~。

0724 YAMABIKARI 7/24 神戸チキンジョージ
東京事変/フジファブリック/エレファントカシマシ/JUDE
――日本に生まれて良かった。詳しくは、こちらこちらこちら

ROCK YOU LIVE vol.5 ~QUIET RIOT~ 1/15 O-East
吉村秀樹/宮本浩次/五十嵐隆/草野マサムネ+三輪テツヤ
――普段はバンドで活動している人たちが弾き語り形式で魅せてくれました。各アーティストの自部屋を垣間見ちゃった気分。

いやぁ、思ったのは、洋楽があまり…になってきてますね。ま、新譜ではってことですけど、以前は洋楽ばっか、邦楽はほとんど聴かない状態だったのに。洋楽は、昔のやつの方が聴いてます。最近気になるのは、G.ラヴ&スペシャル・ソース。カッコ良い! その流れで、ベン・ハーパーとかも聴いてみたい。過渡期かもと書きましたが、そういうわけで、今年は、今までの認識は一旦置いといて、色々な音楽に耳を傾けてみたいと思います。こんな風になれたのも、あゆのおかげかも知れないなぁ~。それが良いことなのかどうかは、知らないけれど(笑)。


アジアンカンフー世代

2004-11-11 15:15:38 | 音楽
ここでせっかく名前を挙げたから、アジアン・カンフー・ジェネレーションの最新アルバム『ソルファ』を聴いてみた。

なるほど。
ZAZEN BOYSもくるりもACIDMANも、確かに凄いかも知れない。でも、自分にはできないだろうなぁとも思ってしまう。アジカンはどうだろう。ひょっとしたら自分にもできるかも!?

アジカンの曲だって、演奏しようと思ったら、きっと難しいのだろう。ギターなどろくに弾けない私ができるわけがない。もちろん、あんなポップな曲、私に作れるわけがない。でも、「自分にも何かできそう」、そう思わせてしまう。それが重要なのだろう。かつてのブリットポップがそうであったように。

歌詞を見てみると、<凡庸>とか<特別な才能を何ひとつ持たずとも>とか、そういうのが目立つ。やっぱり…。

自分にも何かできるかも!? それが音楽だろうと何だろうと。アジカンが人気あるのが分かった気がした。でも、そこからどうなっていくかは、もっと大事なんだろうなぁ。

だけど、みんな最初は『アジアンカンフー世代』だったのかも知れないよ!?

数回しか聴いていない、あくまでもサラ~ッと聴いた人の感想でした。


東京事変、渋谷に現る!

2004-10-23 10:20:03 | 音楽
この季節は感傷的になってイケナイ。ここ最近の日記そんなのばっか。
さてさて…

今日は、「渋谷スペイン坂スタジオ」に行ってまいりました。

東京事変がTOKYO FMの番組『COUNTDOWN JAPAN』に生出演する=東京事変が渋谷スペイン坂にやって来る!という一大事だったからです。もしかして、東京事変が「東京」で公の場に姿を現すのはこれが初?

「ガラス越しの首謀者たちに、心からの声援を!」
「最短距離で、東京事変を確認せよ!」
という公式HPの言葉に踊らされて、ではなく、友達に誘われて(誘われるまで知らなかった)、っつーか、そんな私の理由はどうだって良い! とにかく行ってきたんです。

そこで一言。言わせて下さい。
林檎ちゃんって…

こんなに美人だったのぉ~!?

今までライヴで何回か拝見しましたけれども、そこは暗がりの中だったり、遠かったり、私の視力が芳しくなかったりで、そんなにまじまじ「顔」を拝見したことがなかったのです。もちろん、PVやらライヴ映像やら何やらかんやらで拝見したことはあったものの、そこには「ブラウン管」というものが横たわっていたし、何しろ「生」じゃないし、化粧とかカツラとか黒子とか色々な演出(!?)が施されていたし。

もちろん、この日の林檎ちゃんも化粧してましたよ。でも、それはもう、素敵で。そんでもって、大人っぽい! 華奢! 洒落てる! 小粋! 可愛らしい…。

もちろん私は、そんな言葉何一つかけられずに(かけたらダメです)、ガラス越しで呆然と、しかし息をも殺すドキドキで、固まっておりました。ちょっとトークでニヤケそうになってしまいましたけど。東京事変からは、椎名林檎、刄田綴色、晝海幹音のお三方が来ておりました。やはり、H是都M(PE'Zの鍵盤を兼ねる)、亀田誠治(数多くのアーティストのプロデュース、編曲、作曲などを手がけるベーシスト)のお二人はお忙しいのでしょうね。しかし、翌日(24日)のSSTVの生放送番組『ゴゴイチ!』には、林檎ちゃんとともに師匠(亀田誠治)も出演されてましたけど。役割分担でも魅せます、東京事変!?

やはり人がたくさん集まったので、並んで順番に観ていったわけですが、私が観たときは、ちょうどトークのときでして、だからみんな真剣に見入る聞き入るって感じでした。曲をかけてる間とかCMの間だったら、もっとざっくばらんな和気あいあいって感じで、お客さんとジェスチャーで会話(?)したり手を振ったりって雰囲気だったらしいんですけど(林檎ちゃんの友人が来てたらしい)、私のときはシリアスな感じでしたね~。特に客がっ!

いやぁ~、でも、あんな間近でまじまじと林檎ちゃんの「顔」を見れたのは初めてでしたから。あまりにも間近すぎて、しかも真っ昼間だし明るいしで、こっちが恥ずかしくなってしまって、ときどき目を逸らしてしまいました(もったいない!)。だーって、ふとこの状況を見てみると、檻(ブース)に入っているのは東京事変の方なのに、見ているこちらの方がまるで動物! ああ、もう、仕様がない。こんなに目線で総攻撃しちゃって良いのだろうかと胸を痛めながらも、やっぱり見入ってしまいました。ごめん。

あ~あ。でも、本当に素敵だったなぁ。実は私、林檎ちゃんのことは前から慕っていたけど、「顔」についてはあまり意識していなかったというか、執着していなかったというか、なんというか。周りのみんなが「可愛いー!」と言っているのを聞いても、「ふーん」ってな感じだったのです。きっと、彼女の全身からほとばしる「表現」に夢中で、その「顔」まで神経が行き届かなかった…なんてのはまったくもって苦しい言い訳。もう私バカ!

本当に「美人」やなー。いわゆる一つの「芸能人のオーラ」ってやつをモロに感じてしまいました(遅い?)。そして、悔しいくらい「大人」っぽかったなー。私、年上なのにぃ~!! そりゃあ、林檎ちゃんにとってはこれが「職場」であるからして、それだから背筋をピンと張る部分も大いにあると思うけど。

哀しいかな、同じ淑女(をんな)であるはずの私にとって、それは文字通り「衝撃」だったわけで、林檎ちゃんのことが「大好き」なのか「大嫌い」なのか、よく分からなくなってしまいました。林檎ちゃんに触れるのは辛いな~。そのココロ。それが「生きている証」(by エレファントカシマシ)ってか。
大丈夫。夢ではなかったようだ。

それをお茶の間で感じたいそこの貴方! 下記を目撃すべしっ!

10月29日(金) 20:00~20:54 『ミュージックステーション』
テレビ朝日系全国ネット放映


東京事変が出ます。

*********

スペイン坂スタジオを後にし、フラッと立ち寄った本屋で手に取った雑誌に東京事変が載っていた。そこに写る椎名林檎は、先ほど観た(はずの)生・椎名林檎とは別人のようだった。眉毛が~っ! 髪もカツラかも?(カツラ、林檎ちゃん結構多いよね?) そういや、黒子は取ったの? もともと無かったの? 単なる私の勉強不足なのかも知れませんが、なんだよ、「椎名林檎」って…

全部ニセモノじゃん!?

一体どれがホンモノなの!?

今更ながらに、「椎名林檎」の持っている「虚像」に驚かされてしまう。いや、何も私は「ニセモノはダメで、ホンモノはOK」なんてことが言いたいわけじゃない。何がホンモノで何がニセモノかを問いたいわけでもない。無論、椎名林檎がホンモノなのかニセモノなのかを問いたいわけでもない。椎名林檎のすべてが「虚像」であるような気もするし、すべてが「実像」のような気もする。そもそも、音楽にホンモノもニセモノもあるのか…。ただ、どうしても考えずにはいられないだけなんだ。何でこんなことになってるんだろう。私は「椎名林檎」の「何」を見て、「何」が好きなんだろう。

東京事変のデビュー・シングル『群青日和』についてのインタビューで、林檎ちゃんはこう語る。

「東京事変のメンバーは椎名林檎っていう嘘で塗り固められた虚像を現実のものとしてくれる人たちのような気もしてますね」

「椎名林檎」は「東京事変」が教えてくれるのかも知れない。

奇しくも、東京事変のファースト・アルバムのタイトルは『教育』。発売日・2004年11月25日は、椎名林檎26回目の誕生日である。


最近気になるアーティスト【邦楽編】

2004-10-09 01:13:52 | 音楽
【洋楽編】を書いたからには、【邦楽編】も書かないとね。というわけで、最近気になるアーティスト、邦楽編。

アナログフィッシュ
ひたちなかで、レイクステージでボーッとしていたときに流れていた曲でどうも引っかかった曲があって、後になってそれがアナログフィッシュというバンドの曲らしいことが分かって、それから気になってます。ちょこちょこ試聴したり、CS放送でプロモ見たりしたけど、やっぱ、良さそう(ひたちなかで聴いたのは確かにこのアナログフィッシュの曲でした)。人間臭さ、歌心、それとユーモアがありそう。ゆったりしたリズム感なのに、焦燥感が感じられるところが面白い。ダレてるのか焦ってるのか分からないこの感覚が良いなー。と言っても、まだ音源何一つ手に入れてないから分からないんですけどね(近いうちに買う予定、たぶん)。でも、このバンド、これからきそうです! 奥田民生好きやくるり好きは要チェックだそうな。

キャプテンストライダム
『VINTAGE 2004 extra』でライヴ観て以来、気になっちゃって。すると、レンタル屋で『ブッコロリー』を見つけたのですぐさまレンタル。予想より良かったぁ。ライヴのときより、骨太かつエッジの効いた演奏でカッコ良かった。それに、こうして改めてちゃんと音源を聴いてみると、こんな良い曲だったんだぁと思ったし。ライヴで感じた“不敵さ”も健在だったし。まだまだ音楽が触れてない世界、もしくは、世界が触れてない音楽があるんだな~、なんて。

古明地洋哉
ミニアルバム『mind game』を聴いて知りました。こういう人と出会うと安心もするし、不安にもなる。こうも創作意欲に溢れ、想像力を信じる力というか信念を感じさせてくれる人が、まだまだいるんだなと。なのに、こういう人があまり知られてなくて良いのかと。アートワークも良いし、何より良い音楽だし。アルバム『孤独の音楽』が出ているんだけど、早いとこ欲しいなー(いや、買えば良いだけのことなんだけど、なかなかね…)。こういう“孤独”な人というのは、なかなか活動しづらいのかも知れない。どこに位置付けすれば良いのか。どこに置いても居心地悪そうな気がするもんね。でも、このままの姿勢で貫いてって欲しいなぁ。そんな彼のアーティスト性って、ジェフ・バックリーなんかと近いのかも。だから、早いところ皆、この“孤独の音楽”に気付いて、この音楽を孤独なままで終わらせないようにしようよ!(って誰に言ってんだ?) でも、もったいないよ、この音楽が孤独なまま終わっちゃたら。で、調べてみたら、『孤独の音楽』に続いて次のアルバム『夜の冒険者』が来月に出るそうです。うわ~、追いつかない! 早くしなきゃ!

オーノキヨフミ
デビュー曲の『平凡』という曲がなかなか良くて。引っかかるような、変な場所で息継ぎする独特の歌い方が印象に残った。中村一義が出てきたときを思い出したなぁ。岡村靖幸なんかとも近いのかな? くねくねファンキー。アルバム『君に太陽を!』、こんど聴いてみようっと♪

クラッシュ・イン・アントワープ
結構前の話だけど、『ゴー・ナウ』というシングルを聴いてちょっと気になった。一語一句思いを込めて歌うヴォーカルが印象的で、野性も知性も感じさせる、狼のような感じ。アルバム『あゝ千一夜』も聴いてみたけど、うーん、これからが勝負どころ!って感じ? でも、ミッシェル・ガン・エレファントとか、そういうカッコ良いロックバンドになれる可能性は持ってると思うな。ミッシェルは言い過ぎ? ま、可能性はね。ミッシェルよりは、野暮ったくて「和」って感じがするけど。ま、そこが良いんだけど。

と、まあ、5組挙げたわけですけども、【洋楽編】のときと同じように、最近気になり出したばかりなので、今後どうなるかは分かりません。まだ音源を手に入れてないので、よく分かってないのもあるし。ただ、一言で言うならば、「お金が足りません」。そうでなくても、PUSHIM、ビョーク、エレカシ、東京事変、シロップ、JUDE、MOTORWORKS……と、もう本当になんなんだー!っつうくらいリリースラッシュなんだから。みんな、芸術の秋だからって困りますよ。いや、出してくれない方が困るんでね、これは大変幸せなことなんですけどね。「困ります」って、「嬉しいぜコノヤロー」ってことですから。うん。これは幸せなことだ! ありがとう皆! って無理してる? いやいや、だって、好きなアーティストがなかなか活動してくれなくて、もどかしい思いをしている人もいるもの。これは本当、幸せなことです。ありがとう。

そんな幸せを噛み締めた今日この日は、64回目のジョン・レノンの誕生日だった。ジョンもこんな幸せをもっともっと噛み締めたかっただろうなぁ。<When I'm sixty-four.>とポールが歌ってから約37年? ジョンが64歳になってたらどうなってたのか分からないけど、そんな年の今日この日に、私は、欲しいCDいっぱいだよー、お金ないよーって幸せを噛み締めてみたよ。その「欲しいCD」の中に、ジョンの新作もあったなら……。つい先日、『ラヴ ~アコースティック・ジョン・レノン』とか出たばかりだけど、そうじゃなくて……。ひさびさに、ジョンのCDを聴いてみようかな。


友達がいるのさ/群青日和

2004-09-23 13:28:14 | 音楽
発売してから結構たってしまいましたが、エレカシのニュー・シングル『友達がいるのさ』、椎名林檎の新バンド、東京事変のデビュー・シングル『群青日和』が出ました! 書かないわけにはいきません! しかし、両バンドともアルバムを控えているわけでして、ゴテッとした話はアルバムにとっておくとして、ここではなるべくサラ~ッと。

まず、『友達がいるのさ』。1曲目「友達がいるのさ」は、既に野音とひたちなかで聴いていて、そのときはクリスマスに合いそうだな~なんて思ったんですが、それよりもっと“日常”な感じ? 前々作で『俺の道』を宣言し、前作で『扉』を開いたエレカシの次なる一歩である今作には、ひたちなかで強く感じた“良い意味での平常心”が全編に漂っています。ライヴではイントロがあったと思うんですが、CDではいきなりミヤジの歌い出しから始まります。<東京中の電気を消して夜空を見上げてえな>って歌詞から始まるんですが、本当、東京の夜に似合いそうな曲。エレカシの素晴らしい特性でもある“日常ドラマティック”って言うんですかね、な~んでもないことをドラマティックに歌い上げてしまう歌と演奏にニンマリ。日常をすくい上げてドラマティックに描き切ってしまうのが本当うまいんだよなぁ。<出かけよう>なんて言葉をこんなドラマティックに響かせてしまうなんて凄いことだもの。だって、うっかり歌ってしまったら陳腐になってしまうだけだし、こういう言葉で勝負するのは難しいし勇気がいることだと思う。でも、それが真理だったりもする。ミヤジこと宮本浩次のエッセイ集『東京の空』にも書かれていた。「ただ生きる。生まれたからには生きる。マヌケな程当たり前のこの結論は俺をふるわせる」。宮本は、“ただ生きて行く”ことに胸をふるわせることができる人なんだと思う。素敵。でも、優れた表現者ってそういう人のことを言うんだと思う。“ただ生きて行く”ことが一番偉いし凄い。きっと…。

そして、今回のキーワードとも言える<友達>。エレカシの曲でここまでちゃんと友達の存在を歌った曲ってあっただろうか。デビュー曲「デーデ」では<友達なんかいらないさ 金があればいい>だし。これでデビューかぁ(笑)。続いて「おれのともだち」なんて曲もあったけれど、蓋を開けてみれば<「たいくつよ」おれを襲え お前こそおれのともだち>だし。「絶交の歌」では友に向かって<俺は貴様に断言しよう 貴様はだめだ せいぜい長生きしてがんばれよ>で<もう絶交だ>だし。うわ~、エレカシって嫌なバンドじゃん!(笑) って今ごろ気付くなってか?(笑) もちろん<互い肩でも組んで 歩こうぜ>と歌う「星の降るような夜に」とかもちゃんと(?)ありますけどね。でも大抵は、「DEAD OR ALIVE」(2002年12月)のように<男はひとり ゆかなきゃならん>で、オノレのことかオンナのことかって感じだった気がする。でも、ここ最近は、前々作『俺の道』の「季節はずれの男」での<ライバルで無き友よ さらば>から、前作『扉』の「地元の朝」での<トモダチを探してる 仲間達を探してるんだ>へ――。そして今回、<明日もまた出かけよう 友達がいるのさ>。やっぱり繋がってるんだろうな。『週刊プレイボーイ』のインタビューでも、今度のアルバム『風』のキーワードは「友達」と言っていて、今回ギターの人(おそらく久保田光太郎のこと)に参加してもらって、言わば、新しい友達(久保田光太郎)と出会うことによって中学からの友達(エレカシは4人中3人が中学からの友達、1人が高校からの友達)とも新たな気持ちで向き合えた…みたいなこと言ってたし。エレカシに吹いた「友達」という新しい『風』――。楽しみだ。

でもって、2曲目の「DJ in my life」とも(全2曲)、バンドの演奏、各楽器がちゃんと“歌ってる”んだよね。特にトミのドラム。これまた良いタイミングでシンバルを鳴らすんだよなぁ。「友達がいるのさ」で、ミヤジの台詞から盛り上がっていく部分の太鼓の音なんか行進を促す感じで、<また出かけよう>って気持ちにさせてくれるし。後半の盛り上がりのギターのリフなんか、うっかりするとミヤジの歌のメロディよりも、そのリフのメロディを口ずさんでしまいそうになる。え? そんなのよくあることだって? いやいや、エレカシでそれは凄いことなのよ。だって“ミヤジの歌より”なんだから。ふとオアシスの「ホワットエヴァー」の後半部分のギターを思い出した。あの「タララタララ」ってやつ。「DJ in my life」も、本当ドラムが歌ってる。「間」が良い感じ。これがまた無理して出してるってんじゃなくって、“自然に出ちゃってる”って感じが良いんだよね。前作『扉』の制作現場を追った是枝裕和監督のドキュメンタリー映画『扉の向こう』(DVD化されます)で、ミヤジが石君に「デーデ(デビュー)の頃のようにはできないんだから。おじさんの良さを出そうよ」と言っていたけど、これが“おじさんの良さ”なのかな。確かに、『扉』を聴いて思ったのは「青春は終わったのかな」ってことだった。いつも「俺の青春は終わった~」とか歌ってるから、「終わってないんじゃん!」と突っ込んでたんだけど(笑)、そのときばかりは「ああ、エレカシも青春を終わらせることができたのかな」って思ったものなぁ。で、最近のライヴではその“おじさんの良さ”が出てて感動したし(ミヤジ以外の3人も確実にパワーアップしてます!)。特に初期の曲をやるとそれがジ~ンと伝わってくるんだよね。ファースト収録の「ファイティングマン」とかやると、ちゃんと「38歳のファイティングマン」になってるんだもん。かといって、おじさん臭くヨレヨレになってたってことじゃなくて(むしろ、ますますピンと張った緊張感があった)、おじさんにしか出せないオーラっちゅうんですか? なんか、そういうの。今までにない“包容力”に驚いたし。ま、まだ若輩者である私(しかも女)には分からない部分も多いんだろうけど。でも痺れたよ。“おじさんの良さ”が“自然に”出てきだしたこのバンド演奏が、アルバムではどのように進化&深化してるのかを思うと、ドキドキしてしまう。

あと、「DJ in my life」の「DJ」とは何を指すのかってことがファンの間で話題だけど、私が勝手に決めつけると…。この歌詞からすると、「でっかい人生」=「DJ」でどうっすか?(笑)

ちなみにこのシングル、7月の野音でやった「東京の空」のライヴ映像のDVD付き。トランペッターの近藤等則さんを迎えての素晴らしく濃厚な演奏でした。近藤さんとは続けて「曙光」も一緒にやったのだけど、それも入れて欲しかったなぁ。ってか、野音ライヴそのままDVDにしても…。でも、この「東京の空」だけでも十分ありがたい気もする…。いや!、やっぱり良いものはドーンと出した方が良い気がする! たくさんの人にお腹一杯なあの素晴らしかった野音ライヴを見せたいじゃないか! ま、とにかく、この「東京の空」では、エレカシの(特にミヤジの)緊張っぷりが伝わってきます。あ、“東京の夜空”繋がりで、このシングルに付けたのかな? いずれにしても、あの日のあの演奏がスペシャルだった証ではあるわな☆

続いて、『群青日和』。祝・東京事変デビュー!ってことで、まずは首謀者をご紹介。
●椎名林檎(シーナリンゴ)――声弦
●晝海幹音(ヒラマミキオ)――六弦
●H是都M(エイチゼットエム)――鍵盤
●刃田綴色(ハタトシキ)――太鼓
●亀田誠治(カメダセーヂ)――四弦
「群青日和」は、CM等で結構かかってるし聴いた人も多いと思うけど、これ、H是都Mの作曲です(詞は林檎ちゃん)。今回のシングルは全3曲ですが、作曲は全曲とも林檎ちゃんじゃありません。2曲目はカヴァーだから当然だけど。ちなみに、H是都M=PE'Zのヒイズミマサユ機さんです。だから、もしかしたら「林檎節だなぁ」と思った方もいるかも知れませんが、作曲は林檎ちゃんじゃないんですよ。でも、林檎ちゃん作曲と言われてもそんなに違和感ないですよね。やはり、ヴォーカルの力が大きいのでしょうか。でも、ちょっと、明るく突き抜けた感じが今までの林檎ちゃんの作風とは違うな~と私は思ったのですが。それにね、生き生きしててね。なんと言っても今回、“やりっぱなし”って感じが良いんですよぉ。この“やりっぱなし感”が、今までの林檎ちゃんの作品にはなかったんではないでしょうか。もうとにかく“やりっぱなし”、この一言に尽きます。今までの林檎ちゃんの作品は、ここまでやりますかって言うほどの“至れり尽せり”でしたからね。だから、聴き手も良い意味で疲れちゃうところがあったかも知れませんが、これは疲れないです(笑)。どうとでもとってくれって感じで、攻撃的で潔くて爽快。林檎ちゃんも楽しそうだし。嬉しいわ~。『YAMABIKARI』で聴いたときの“初々しさ”もちゃんとあるし。今回、自分で作曲しなかったことも、バンドへの思い入れの表れだと思うし。「群青日和」はH是都M作曲だけあって、キーボードが引き立ってます。今後、林檎ちゃん含め、その他のメンバーがどのように飛び出てきて、どのようなケミストリーを起こすのか。とてもドキドキです。

2曲目はカヴァー曲で「その淑女(をんな)ふしだらにつき」。私は原曲は分からないのですが、林檎ちゃんってこういう歌謡ジャジー(?)なの好きですよね。ああ、でも色々好きか。林檎ちゃんの幅広さや奥深さには驚かされるばかりだもんなぁ。この「その淑女ふしだらにつき」では、林檎ちゃんの妖怪七変化(笑)というか変幻自在な声が炸裂してますね(いや、本当はまだまだこんなもんじゃないんだけど)。こういうの本当うまいよなぁ。いくつ声色を持ってるんだ、この人は。しかもそれを自在に操る、声の調教師(笑)だし。ビョークの「イッツ・オー・ソー・クワイエット」、もしくは『Gling-Glo』を思い出しちゃった私は単純だ。淑女としての修行が足りん! もっとふしだらにならなければ、ふしだらに!

3曲目の「顔」は、男女デュエット曲で晝海幹音さん作曲。詞は林檎ちゃんで、なかなかドキッとさせられる内容(英詞)。男性ヴォーカルは、晝海さんなのかな? ふっとキング・クリムゾンの「風に語りて」を思い出した。コーラス部分とか! なんか醸し出す雰囲気が似てる気がするんだよねぇ。ピアノが美しい。ライヴで生デュエット聴いてみたいなっ!

というわけで、『YAMABIKARI』な2組から届けられた、私的一大イベントな新曲についてお届けしましたが、ここからは、私ならではの分析を(?)。

「友達がいるのさ」と「群青日和」、どちらも地名から始まりますねー。<東京>と<新宿>。そんな共通点を見つけてニンマリ。しかも、よくよく読んでみると、<東京中の電気を消して>~<新宿は豪雨>。なるほど! 豪雨で停電になっちゃったのか! なるほど~、東京中の電気を消したかったら「群青日和」を聴け! 新宿が豪雨でどうなっちゃったのか知りたかったら「友達がいるのさ」を聴け! そういうことだったのですね。つまり、両方揃えて買わなければ意味がない、と。

そういやー、「芸のあるひとは生を楽しめるひとである」と林檎ちゃんも言っていた。これ、上のエレカシのとこで書いた「“ただ生きて行く”ことに胸をふるわせることができる人」ってことと一緒よね。やっぱり、紳士淑女の皆さんは、両方揃えて買わなきゃいけないみたいですね。結論、結論、それが結論。

ちなみに今日は、“友達”に会いに“新宿”に出かけてきた。