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sky is blue

言わなければよかったのに日記

最近気になるアーティスト【洋楽編】

2004-09-15 23:59:07 | 音楽
いやぁ、日記、滞ってます。これ作ってから一ヶ月以上経つのかぁ。最初は、ライヴとか映画とか、思いつくままに書いてたけど、日常いろいろあることから、何をどう書くか考えさせられます。でも気合入れすぎると、容易に書けなくなっちゃうし。かといって適当すぎると、自分で収拾がつかなくなっちゃうし。まぁ、タイトルのように、雲をつかむような行為なのかな。そういうわけで、この日記も雲のように色々と移り変わっていくことかと思いますが、これからもよろしくお付き合いしていただけたのなら、私はとっても嬉しいです。コメントも、未書き込みの方も既書き込みの方も、ぜひ(笑)。

で、今回は、最近私が出会った洋楽アーティストの中で、どうも気になっちゃったってのをいくつか紹介したいと思います。

Starsailor (イギリス)
声も曲も素晴らしい。ジェイムズ・ウォルシュの歌声は、単純に魂が込められているだけではない。魂を込めるなんていうのは、言ってみれば当たり前で、しかし、その魂を聴き手にもちゃんと響かせるってのは難しいことだ。が、このジェイムス・ウォルシュは、魂を込め響かせるのはもちろんのこと、その魂を、グルグル巻きにしてこんがらからせたり、それをピーンと張らせたり、ギュ~ッと凝縮させて固まらせたかと思えば、一気に溶解させて放射させたり、要は、歌声に魂を封じ込めるだけでなく、その魂をいじくり回すことによってグルーヴを生み出すこともできる天性のヴォーカリストなのだ。よくリチャード・アシュクロフト(元ヴァーヴ)が引き合いに出されているみたいだが、私は、キャストのジョン・パワー(元ラーズ)を思い出した。また、コールドプレイ等と並び評されているようだが、私は、コールドプレイより好きかも。自己鍛錬というか自虐的にも聴こえるほどの、魂のいじくり回し度(洗練度とも言う)にコチラの心ももつれ、揺さぶられ、結果的には物凄い爽快な気分にさせられてしまう。少々荒々しいが、やった後はスッキリ爽快な魂のマッサージみたいな感じ? 貴方の手が届かないあんなところやこんなところまで揉みほぐしてくれます。ぜひ一度お試しあれ!
ちなみに、2ndアルバム『サイレンス・イズ・イージー』で2曲、フィル・スペクターがプロデュースしてます(逮捕される直前)。フィルからの要望だったらしい。もう少し早く出会えていれば、来日公演行けたのになぁ。次こそはっ!

The Vines (オーストラリア)
「ニルヴァーナ・ミーツ・ビートルズ」と言われているらしい。「ライド」という曲を聴いたのがキッカケ。繊細でピリピリしていて何かの拍子にキレてしまいそうなスリリングな感覚と、粗雑なようで短い曲でもガッチリ掴んでしまうだけのポップ性の偶然のような同居。混沌とした感情が渦巻いていながら、新鮮で澄み切った空気を吸っているような感覚にさせられる。私は行けなかったけれど、来日公演は荒れ荒れ模様だったらしい。フジロックもキャンセルになっちゃったし。何となくデリケートな感じするものなぁ。そこが良いんだけど。作品に内包されている、デリケートさと粗雑さと澄み切った空気が奇跡的なバランスで同居しつつ、かつ、それが強力にポップという彼らの音世界がライヴでうまいこと表現されたら、絶対良いと思うんだけどなぁ。次はどうなるのか分からないけど、来るならやっぱり行きたい。

British Sea Power (イギリス)
このひん曲がったというか、引きつった感覚はどこから来るんだろう。この感覚こそブリティッシュ? ヴォーカルもギターもどこか引きつってる。その引きつけに引きつけられてしまう……な~んて下らないギャグ言ってる場合じゃないか。ガレージのように騒がしいのものもあれば、壮大なテーマを感じさせる曲もある。どこまでが本気でどこまでが冗談なのか分からないとこがあり、大ゲサ!とかヘン!とか、簡単には突っ込めない雰囲気もある。奇天烈。でも、楽曲は真っ当な気もする。いずれにしても、ライヴで確かめてみたい。セットとか、かなり変わってる(凝ってる)らしいし。老舗レーベルの「ラフ・トレード」の社長であるジェフ・トラヴィスが、彼らのライヴを観て一目惚れして契約したらしい。

The Rapture (アメリカ)
ニューヨークのバンド。踊れる感じとパンクな感じ、打ち込みと生音、陽気なのか陰気なのか、笑っているのか泣いているのか等々、色んなモンの絶妙な混ざり具合が良い。スカスカな空間~音の響きも良い(ドラムの響きとか)。やさぐれた気分に効く! プロデュースは、レーベルも経営するチーム「DFA(Death From Above)」のジェイムズ・マーフィーとティム・ゴールドワージー。DFAは、N.E.R.Dの「シー・ウォンツ・トゥ・ムーヴ」のリミックスも手がけてた。それ聴くと、このラプチャーにおいても、DFAの貢献は非常に大きいんだなってのがよく分かった。

The Stills (カナダ)
キラキラしていて気だるいギター・ポップ。切なくて優しくて冷たくて……現実と夢を行ったり来たりしては、傷ついて、傷つけて。そんな日々の中で見過ごされがちな傷や妄想を掬い上げてくれるような音楽。きらめきと憂鬱を同時に鳴らすメランコリック・ギターと歌のメロディ・ラインに心のひだをなでられ、それに無機的なドラムが絡んでいくのが心地良い。無愛想で無表情なベース・ラインのほのかな泣きやグルーヴも良い。

Maroon5 (アメリカ)
ロサンゼルスのバンド。初めてPVを見たとき、私とは関わりのないバンドだなぁって思ったのに。何故そう思ったかって、だーって、オシャレでスマートでセクスゥィーって感じなんですもの。そんなの、私に似合うわけないじゃないですかぁ!(泣笑) ……って、そんな卑屈なこと言ってるからダメなんですよね。素敵かも☆☆って反応しちゃったんだから、そんなチマチマしたこと言ってないで、素直にこの音に酔わせてもらえば良いっての。自分が思うほど自分は自分じゃないってことですよね。って何言ってるかワケ分からないですよね。ま、とにかく、あとは、自分がこの音楽に見合うだけの人間になれるよう努力を……って、だーかーらー、そんな卑屈なこと言ってるからダメなんだってば? あはは。音的には、だから、自分が今までよく聴いてきた傾倒というか文脈とは少し違うような気がするので説明が難しいですけど、レッチリが好きな人も、ジャミロクワイが好きな人も、レニー・クラヴィッツが好きな人も、もしかしたらバックストリート・ボーイズが好きな人も、好きになれる音楽かも知れません!(注:勝手な思いつきで言ってます) でも、真面目な話、そんな風に、音楽の趣味が異なる人ともこれは共通して好きとか、そういう存在になれる音楽なんじゃないかな。だから、私も「不似合い」な壁を越えて引っかかったんだし。って、「不似合い」の壁を勝手に作ってるのは他ならぬ自分なんだけど(笑)。“良質なポップ”ってこういうのを言うのかも知れないなぁ。どっぷり深みにハマるという感じにはならないかも知れないけど、それはそれでまた良し、そういうのも有り、か。あ、来日するそうですが、ソールドアウトでした。さすが…。

というわけで、6バンド紹介いたしました。ちょっとでも引っかかってくれたのなら、嬉しいです。CD屋とかCS放送などで名前を見かけたのなら、ちょっとでも気にしてもらえると嬉しいです。って私は回し者?(笑) まぁ私も、最近気になり出したわけで、今後どうなるかは分かりません(笑)。皆さんも何かオススメがあったら教えて下さい!


私にとってのリヴ・フォーエヴァー

2004-08-31 12:08:07 | 音楽
映画『リヴ・フォーエヴァー』に触発されて、ブリットポップにハマっていた頃によく聴いていたCDを引っ張り出しては聴いてます。そういう人、結構いるんだろうな~。せっかくなので、その中から何枚かオススメを紹介したいと思います。とりあえず10枚ピックアップしてみました。これに1枚ずつ長々コメント書いてたら長くなってしまうので、なるたけ軽いノリで。

The Stone Roses / The Stone Roses (1989年)
ブリットポップより時期は早いけど、ブリットポップ期に出てきたバンド達に与えた影響は大きい。特にこのファーストは、今にも何かが起こりそうな空気が充満してて、フワフワしてて、これがどうして色褪せない! ジャケットのように新鮮なレモンみたい。再生すると、不思議とそこにはいつも新しい風が吹いてる、みたいな。遠足の前の日のソワソワ~ワクワク気分を味わいたいならこれ!

Suede / Coming up (1996年)
直接脳をいじくり回されるような、クネクネしていて妖しくて少し危険なポップさ。次作『ヘッド・ミュージック』でそれは更に押し進められるが、今作のメロディには“泣き”があって、それが日本人の私の心をくすぐるのか、こっちの方が好き。そう言えば、「トラッシュ」がCMに使われてたなぁ。

Blur / The Best Of (2000年)
『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ』、『パーク・ライフ』、『ザ・グレイト・エスケープ』…ブリットポップのことを考えると、アルバム1枚には搾れなかったのでベストを。起死回生な『ブラー』も良いし。最近じゃブリットポップとはかけ離れた音楽をやってるけど、どんなにアメリカに接近しても、どんなに大胆にワールド・ミュージックを取り入れても、ちらついてしまうユニオン・ジャック。本人の望む望まないに関わらず、ブラーの大和魂ならぬ“大英魂”はかなり根強そうだ。それはそれで羨ましいし頼もしいとも思う。

Oasis / Definitely Maybe (1994年)
『モーニング・グローリー』も捨て難いけど、象徴的な「スーパーソニック」が入ってるからこれ。「リヴ・フォーエヴァー」も入ってるし。このときのメンバー、今やギャラガー兄弟しか残っておりません。リアムのヴォーカルって、傍若無人な感じなんだけど包容力があるんだよねぇ。ふてぶてしいけど優しくて、豪快だけど繊細。バカ(天才)ってこういうこと!?

The Bluetones / Expecting To Fly (1996年)
個人的には一番愛着があるかも。バンド名でもある“青”がイメージ的にホントよく似合う。ストーン・ローゼズの影響が色濃く、“青さ”もそこから? バーズなんかも連想させる。ライナーに、タイトルにかけて「空の飛び方」って書いてあって、スピッツのアルバムと同じタイトルだなぁと思った記憶が。性質的にもスピッツに近いかも。ちなみに、L⇔Rのラジオで「スライト・リターン」を聴いたのが出会いでした。たどたどしいんだけど潔癖で、今すぐ走り出したくなるような清々しさ。そこに見え隠れするケモノ性。そんなブルートーンズの“青さ”が一番よく出たアルバム。空も飛べるはず。

Kula Shaker / K (1996年)
きゃー!クリスピアン! いやぁ、熱狂したなぁ。ヒンドゥー語だのサンスクリット語だのインド哲学だの言ってますけど、そのサウンドは観念的というよりもむしろ肉体的というか本能的というか。頭より先に体が、体より先に心が、グッとくる音楽です。哲学なんて借りなくったって、その音だけで相手を十分ねじ伏せられる。哲学よりも何よりもまずポップ・ミュージックの信者であることをグルーヴしながらスピリチュアルに宣言した作品。ハード・ロックばりのリフがカッコ良い。

Space / Spiders (1996年)
ブリットポップってやつは、こんな変なバンドまで…。いやぁ、リヴァプール万歳! 映画音楽、テクノ、ラップ、パンク…ごちゃ混ぜ&とっ散らかりサウンドに、悲惨な道化を装うトミー・スコットのねちっこいヴォーカルを乗せれば、ウサン臭さ漂うスペース・サウンドのイッチョウ出来上がり!

Cast / Magic Hour (1999年)
普通に(?)聴くと、瑞々しいギター・サウンドの1作目『オール・チェンジ』や、それに渋味が出てきた2作目『マザー・ネイチャー・コールズ』の方がまとまりもあって良い作品なのかも知れません。しかしどちらも、いわゆる「良い人なんだけど…」で終わっちゃいそうな気配が。毒がないというか控えめすぎるというか。かといって、シンプルを極めるほど潔くはなり切れてない。やっぱり良い人のままで終わっちゃいそう…。が、この3作目は違います。過剰なほどに強調されたビートとグルーヴ。ドライヴしまくりの血走ったギター。胸焼けしそうなくらいドラマティックなストリングスに音響。何やら気迫が違います。が、それでもやっぱり毒はありません。しかしここで重要なのは、聴いてる者にも一切の毒を許さないということ。嫉妬、恨み、憎しみ、怒り…あらゆる邪念(毒)、立ち入り禁止! 窒息しそうになるのはそのせい? すべて浄化してやる~ってな勢い。何が彼をこんなに駆り立てるのでしょうか。祈りと怨念、紙一重です。カタルシスもここまでイケばアッパレ。そんなだから、好き嫌いは分かれてしまうかも。でもそれは、良い人から脱した何よりの証拠。これは良い人の復讐劇? その良い人っぷりに1作目か2作目かで迷っていたんですけど、改めて聴いてみたら、このイキっぷりに拍手を送りたくなってしまったので、この3作目を選ばせていただきます。最後まで悩んだのでコメントもこの作品だけ長くなってしまいました(苦笑)。ちなみにこのバンド、元ラーズのジョン・パワーのバンドです。ラーズは、ストーン・ローゼズと同じくらいの時期に活動していてアルバムを1枚だけ出したバンドで、そのアルバムの色褪せなさ&後のバンド達に与えた影響の大きさはローゼズに負けておりません。リヴァプール出身。

The Verve / Urban Hymns (1997年)
オアシスのリアム・ギャラガーが30回以上連続して聴いたと言われる歴史的名曲「ビター・スイート・シンフォニー」――帯にこんなことが書いてあった。リアムが何回聴いたか知らないが、「ビター~」はやっぱり名曲だ。これでもかと言わんばかりに胸を掻き立てるストリングス。これでもかと言わんばかりに人を鼓舞するドラム。クドいのなんの。もう分かったって。でも、ヴァーヴが復活するには(いったん解散していて、これが復活作)、これぐらいの“クドさ”が必要だったんだろうな。そんなクドさ溢れるアルバム。腰が重~い兄さん姉さんも、これには負けて重い腰上げるかも!?

Radiohead / The Bends (1995年)
次の『OKコンピューター』の方が聴いたかも知れないけど、ブリットポップって考えるとこれかなぁ。レディオヘッドの中で一番“ポップ”かも。まるでシングル曲を集めたベストアルバムのよう。トリプル・ギターによる華麗なアンサンブルが秀逸。そういや、「ジャスト(ユー・ドゥー・イット・トゥ・ユアセルフ)」が椎名林檎のライヴ前にかかってたっけ。

というわけで、他にもあれがあるだろ!とか、このバンドならこのアルバムだろ!という声もあるかも知れませんが、あくまで「私にとっての…」ってことで。他にもムーヴァーとか聴いたなぁ。あと、ケミカル・ブラザーズやアンダーワールドなんかのダンス・ミュージックの隆盛もブリットポップには見逃せないですよね。それと映画『トレインスポッティング』。もしかしたら、このサントラが一番ブリットポップ現象を象徴しているかも知れません。でも、今回、「私にとっての…」ってことで選別させていただいたのはこの10枚ですので、良かったら“この10枚の中から!”聴いてみて下さい! 中古だと1000円しないのもあると思うので(笑)。