助ぶ六゛

楽しかったこと、おいしかったもの、忘れられないこと

出来にズッキュン珍獣づくり

2006年02月04日 | レオのつれづれ
人生には時に、胸にかかえたモヤモヤした曖昧なるものを、たしかなカタチにしなくてはならない時があるという。そんな教えに従ってか、ただやることがなかったのか、昨年のクリスマスイブに私たちはそれぞれの心のなかにある珍獣をつくることにした。ここでいう珍獣とは以前森美術館で出会った唐時代の鎮墓獣のこと。私たちはその珍獣のことを忘れたくなくて、ポストカードを一枚買い大切に部屋に飾ってきた。今回の珍獣作りのルールは
1、三色の粘土で作ること
2、決してポストカードを見ず、自分の記憶を信じて作り上げること
3、出来上がったものがどんなものであっても、お互いそれを交換し、帰り道で捨てたりせずに家まで持って帰ること
4、交換するからといって、変なものを故意に作らないこと
使う粘土はオーブンで加熱すればすぐに固くなり、様々な色合いを揃えるステッドラー社のFIMO

よく晴れたイブの昼下がり、私たちはこたつに入って作業を開始した。

まず同じ分量の粘土を分け合う。白色(のちにただの白色ではなく暗いところで光る蓄光粘土だと判明。色名は思い出せません)以外がめちゃくちゃ固い!!!二人とも突き指ぎりぎりのラインで無言で懸命にこねる。「こんなんで作れるのか?」という空気が二人の間に流れる。正直レオはこの時点でかなりめげた。(後で知ったのだが、FIMOは気温が低いと固くなるので、こたつなどで温めると扱いやすくなるらしい)


手前が私、ほかの粘土をこねるのをやめ、まず唯一柔らかい白色でざっくり形を作って、前向きな気分になってみる。できる、私ならできる、再びみなぎる力。「それ何ヶ月だよ」という助さんのつっこみも流す。
奥が助さん。胴体や足や頭などのパーツに分けている。
男と女とはこんなにちがうのか。ならば、ほんの少しわかりあえただけでも、いちいちハイタッチをするくらい喜ぶべきなのかもしれない。


助さんは、白色のパーツに水色の粘土を重ねていく。ど、どらえもん。


私は相変わらず白一色。ほかの色もつかわなくちゃ…。
この頃からお互いの作っているものを見ると笑えて作業が進まないので見ないようにする。


お互いの出来を小学生のようにけなしあいながらも、なんとかできる。さっそくオーブンに焼く。わりとボリュームもあったので、表示された時間より倍くらい長く焼いた。
けっこうロマンチックな光景。あ、そうか今日ってイブじゃん。


でけた。右が私ので左が助さんの。
表示に”陶器のように固くなる”とあったのでもっと固くなるのかと思ったが、そこまででもない。でもちゃんと強度もでて、色味も少し濃くしっかりしたかんじ。なんとなく光沢が欲しくなり、うちにあったニスを塗ってみる(専用のニスも売ってるみたい)。
どっちが似てる?という問いじたいを無効にする出来上がりだ。
こうして聖なる夜に、自分には到底作れないものをお互い手にいれたのだった。チャラララッララー♪


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1 コメント

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三匹が斬る。世相まで斬る。 (助六)
2006-02-05 00:47:24
どうも。ピスタチ夫です。

この日、この世に生を受けた僕のこともちゃんと記事にして欲しかったよ~。

完成写真の左の珍獣の足元にいるのが、僕、ピスタチ夫です。
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