助ぶ六゛

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ウェルカム・トゥ・ホテル・ルワンダ

2006年02月27日 | 助六のここ行った
各映画評などで話題の「ホテル・ルワンダ」を観に行って来ました。



以前このブログでも書いた「オシムの言葉」
僕はこの稀代なスポーツノンフィクションを読んで、隣人が隣人を殺し合う戦争が、いまからたったの10年ほど前に行われていたことに改めて驚愕したばかりなのですが。
同じ頃にアフリカ大陸で勃発していたルワンダ内戦。
やはり、ここでも非常に悲しい民族間の憎しみ合いが起こっていたのです。

そして、ここが一番ショックだったことなのですが、

当時大学生だったはずの僕は、ほとんどそれを知らずにいた。

それはともかくとして。

う~ん、正直、なんなんでしょうね。
セルビア至上主義とか、フツ族至上主義とか。
ニッポンにも少なからずいるのでしょうけど、自分たちを「至上」と思いこむ痛い人たち。
その人生観というか世界観は、どのようにして生まれ、育まれてゆくものなのか。
たぶん、それは生育過程における環境的なものだよ、とか、経済的富裕度に比例するものなのだよ、とか、そう簡単に割り切れる答えではないのでしょうけれども。

もうひとつ、この映画を観て気づかされた大切なこと。
それはどんな苛酷な状況でも、いや、苛酷な状況であればあるほど、匂い漂うような品格が必要だということ。
敷地の一歩外では、同胞が同胞をナタで切り刻んでいる。
そんな状況のなかでも、三つ星ホテルの支配人の名に違わない立ち居振る舞いを続けること。
誰もがひとりひとり、それぞれの「ホテル・ミル・コリンズ」という看板を背負っているのだということを自覚して、行動すること。
それがたぶん、最終的にはどんな武器弾薬をも凌ぐ、本当の「強さ」なのでしょうね。


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