助ぶ六゛

楽しかったこと、おいしかったもの、忘れられないこと

人生を語るようにサッカーを語れ

2005年12月23日 | 助六のつれづれ
今日は明日のクリスマスのための買い出しで池袋へ。

ふと立ち寄った本屋で、前から探していた本を見つけた。
オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える
「オシム」というのは、Jリーグのジェフ千葉の監督をしているイビチャ・オシム監督のこと。
オシムは旧ユーゴスラビア出身の監督で、Jリーグ開幕から降格争いの常連だったジェフを、常勝チームへと引き上げ、今年は初のタイトルとなるナビスコカップ獲得へと導いた名将である。

そのオシムだが、記者会見で独特のウィットと人生哲学にも通じる含蓄のある発言をすることで有名で、ジェフの公式サイトには「オシム語録」なる彼のインタビュー発言集のページまであるのだ。

例えば、彼は言う。
「サッカーとは危険を冒さないといけないスポーツ。それがなければ例えば塩とコショウのないスープになってしまう」

「レーニンは『勉強して、勉強して、勉強しろ』と言った。私は、選手に『走って、走って、走れ』と言っている」

「ライオンに追われたウサギが逃げ出すときに、肉離れをしますか? 要は準備が足らないのです」

本書はそんな彼の発言をまとめ、さらにその紡ぎ出されたことばたちの背景にある、旧ユーゴの内戦下での彼の半生を追ったノンフィクションとなっている。
まだ読み始めたばかりなのだが、Amazonの評価などを読むと、彼の叡智の源は悲惨な戦争体験の中にあり、そのことに彼は自覚的で、でもそれを認めると、戦争が「必要なもの」になってしまうことに彼自身自問しているといった記述もこの先でてくるようである。

今年買った本の中でもかなりのスマッシュヒットだと思う。サッカーに少しでも興味のある人はぜひ。

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オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える