セラピー犬の役割は、長期の入院で心が沈みがちな患者の心を癒し、治療に前向きになってもらうこと
ベイリーは9年前 日本初の大病院専属のセラピー犬として活動を始めました
これまで 3000人以上にのぼる子どもたちを支えてきました
なぜ犬には人の心を癒す力があるのか なぜ特別な絆を感じるのか
セラピー犬ベイリー 病気との決別を目指し大手術を受けるゆいちゃん その闘病の日々を追いました
2018年6月 神奈川県立こども医療センター
朝9時 セラピー犬が出勤してきました 白いのがベイリー 茶色はアニー
2頭は 毎週月曜日から金曜日まで病院に通ってきます
ベイリーはオスの11歳 人間なら もう80歳のおじいちゃんです
ベイリー専属の看護師 森田優子さん
ベイリーの1日は 入念な消毒から始まります(体を拭く
そして普通なら 犬が決して立ち入れない病棟へ向かいます
入院している子どもはおよそ400人
脳腫瘍や白血病の治療で生まれてから一度も病院の外に出たことがない子もいます
子ども達に寄り添い、心を癒すのが セラピー犬の大切な役割です
ベイリーとアニーは、1日かけて 病室にいる子どもたちを 一人一人訪ねて回ります
自力では起き上がることができない男の子 手術を終えたばかりの男の子
子ども達は 犬と一緒にいると不思議なことことに痛みまで軽くなるといいます
先輩のベイリーは9年間 医療現場で働くセラピー犬の草分けとして活躍してきました
しかし最近、体力が落ち始め まもなく引退することが決まっています
そんなベイリーですが、後輩には任せられない子どもが一人だけいました
廊下の向こうに気配を感じて駆け出します(尻尾振ってる
ゆいちゃん10歳です
ゆいちゃんは、大きな手術を目前に控えていました
ゆいちゃんを退院まで見届けるのが引退間近のベイリーの最後の大仕事です
ゆいちゃんとベイリーは6年以上の付き合いになります
生まれて間もない頃から何度も原因不明の嘔吐に襲われたゆいちゃん
こんな小さい子どもまで管をくわえさせるって、なんて医療だ・・・
5歳の時 小腸のほとんどが壊死
命の危険があったため 小腸の大部分を 切除する 緊急手術を受けました
8ヶ月もの苦しい入院の間 ベイリーはゆいちゃんを元気づけました
その後も入退院を繰り返す度、ベイリーが寄り添いました
ベイリーがそばにいると リラックスして 点滴の針が楽にさせるようになるといいます
今回受けるのは根本的な治療につながる大手術 入院は3ヶ月に及びます
ゆいちゃんの小腸は、以前の手術によって 極端に短くなっています
同じ年頃の子供の場合 小腸の長さはおよそ4m ゆいちゃんは25cmしかありません
医師:ゆいちゃんの腸を伸ばす手術 理想を言えば7、8箇所切るような感じで 伸ばせるかなと
(未だにこんなに切ったり貼ったりする手術しか方法がないのか???
手術の目的は、腸を伸ばし、より多くの栄養を吸収できるようにすることです
小腸に切り込みを入れ その部分を縫い合わせて 腸を伸ばします
病気との決別を目指す第一歩 でも大きな試練です(うつむくゆいちゃん
「頑張れそうですか?」
「うん」(そういうしかないよね 選択肢がないんだもの
普段は甘えることが少ないゆいちゃん お母さんに抱きつき離れません
ベイリーがやってきました ゆいちゃんの表情が変わりました
ゆいちゃんの日記
ゆいちゃんは入院中に毎日、日記をつけていました その中に綴られていた気持ち
「ベイリーが来てくれて緊張が少しほぐれた
ベイリーを触っていると落ち着く 明日は手術 少し緊張しているけど頑張る」
ハワイ医療犬訓練センター
10年前 ベイリーは アメリカで医療犬として 特別な訓練を受けました
訓練は1年に及びました 看護師の森田さんも 一緒にトレーニングを受けました
セラピー犬の役割は 付かず離れず 患者に寄り添うこと
吠えたり噛んだりしないことはもちろん人に甘えて舐めたりするのも厳禁です
どんな状況でも興奮せず 森田さんの指示に従って行動できるよう徹底して教育されたのです
初めは受け入れる側の病院は慎重でした
安全面や衛生面を心配する声も多く、その効果に疑問の声も上がりました
しかしベイリーは 想像を超える力を発揮し始めます
脳腫瘍で何度も手術を繰り返す男の子は、ベイリーと会って笑顔を取り戻しました
意識障害で しゃべったり体を動かしたりできない男の子
ベイリーが寄り添うと うっすらと 目を開け 反応を示しました
次第に 医師や看護師の信頼が深まっていきました
神奈川県立こども医療センター院長・町田さん:
ベイリーと遊ぶ子ども達も本当に リハビリも頑張るとか すごい勇気を与えているんだなと思いますね
大事なスタッフの一員と 考えております
最新科学で迫る犬の不思議な力の秘密
犬が持つ不思議な力に 最新の科学が迫り始めています
エドベシュロラーンド大学@ハンガリー ブダペスト
これは、様々な人間の声を聞かせて 犬の脳の活動を調べる実験です(ヘッドフォンをされる犬
犬の聴覚野には 人間の声色から感情を読み取る場所があることが分かってきました
(動物が人よりも劣っているという そもそもの「先入観」があるよね
動物には人と同じような感情がないという思い込みも愚かで上から目線だ
まずは人の笑い声や嬉しい声を聞かせると 活動は活発になります
次に不機嫌な声を聞かせると、活動は低下します
そっくりな仕組みが 人の脳にも備わっています
つまり犬には人間と同じように人の喜怒哀楽を読み取る能力があると考えられるのです
そんなこと、わざわざ研究しなくてもわかることじゃん 今更何を言っているんだろう
他の動物にはない 犬だけが持つ人との特別な関係@麻布大学 神奈川相模原市
犬の研究の世界的権威 麻布大学教授 菊水さん
アメリカの科学雑誌『サイエンス』に掲載された 菊水さんの研究は世界の研究者を驚かせました
実験に参加したのは、犬とその飼い主
互いに見つめ合ったとき、人の体内で あるホルモンが分泌されることがわかりました
それは脳の下垂体から分泌される オキシトシンというホルモン
オキシトシンは相手への愛情を深め絆を深めるホルモンです
さらに心を癒したり 体の痛みを和らげる働きもあります
犬と見つめ合った時 人間の体内のオキシトシンは3倍以上に増加
これが犬のセラピー効果の大きな理由だと考えられるのです
実は見つめ合うことで犬にも オキシトシンが分泌されることが わかりました
これまでオキシトシンは 同じ種の動物同士が見つめ合ったり
触れ合ったりした時だけ 分泌されると考えられてきました
(犬猫だけが人を癒したりする能力や「感情がある」という考え方も偏っている
私たちが口にする豚や牛などにも同じ感情が備わっているのは明白
科学者はもっとdodoとかの動画を見たほうがいいんじゃないかな
異種間でも癒し合う生き物の例は無数にある
しかし今回 人と犬という 全く違う生き物の間にオキシトシンを分泌し合い
絆を深める仕組みがあることが 初めて確認されました
菊水さん:
まさか犬と人の間に オキシトシンによって絆を結ぶような関係性が生まれているとは思っていなかったんですね
オキシトシンが出る絆というのは非常に特別で
人と犬の間に親子、夫婦、家族であるというような非常に強固な絆ができているということを意味しています
(生き物にはヒトよりはるかに高く、幅広い野生の能力が備わっている
尿酸値などの数字で表さないと科学者や世間は納得しないんだな
いよいよ手術を受ける日
早朝出勤で ベイリーが駆けつけました(小走りだ! みんなに挨拶してる
病室の空気が一気に和みます 記念写真を撮る 何かをした後にはやっぱりおやつをあげるのね
手術室に向かう廊下 お母さんの手をぎゅっと握るゆいちゃん
「リード持ってく?」
ベイリーのリードを任されると、ゆいちゃんは、自分の足でしっかりと歩き出しました
これまでも手術に向かうときは いつもベイリーが付き添ってきました
ゆいちゃんの日記 「手術室までベイリーが一緒についてきてくれた ゆい頑張ります」
ここから先は手術室 ベイリーがつき添えるのはここまでです
母親:大丈夫? お願いします いってらっしゃい まだ見てくれてる
看護師さん:ゆいちゃん 気になるね
ベイリーが動こうとしません ずっと待っててくれるのかな? やっと 連れて行かれる
夜中 5時間に及んだ手術は 無事に成功しました
手術の翌日
ゆいちゃんは痛みがひどくて ほとんど眠れませんでした (ベイリーのぬいぐるみがある
母親:昨日と今日 痛み違う? 一緒?
ゆいちゃん:大体一緒
しばらくは刺すような痛みが続くといいます(何とかならないの??? 点滴が何本もある
母親:あ、ベイちゃん来た
看護師:おはよう 頑張ったね、痛いの?
ゆいちゃん ベイリーを撫でたいのですが 痛みで体が動きません
ベイリーが ゆいちゃんに近づきます(ベッドの上に乗せてあげる 一緒に寝てあげてる
ゆいちゃんの日記
「ベイリーが来てくれて、ゆいの横に寝てくれた
ベイリーが大きいから人間みたいに思えた
お腹は痛いけど ベイリーがいると リラックスできて嬉しい ずっと一緒にいたい」
(退院したらベイリーみたいなわんこを飼いたいね
看護師:
昨日ここ通ったんですよ そしたらそこでくんくんくんて
この匂いはゆいちゃんの匂いって思ったみたいだよ(笑顔になるゆいちゃん
30分後、森田さんが「そろそろ行こう」と ベイリーを促します
「ベイリー オフ」 いつもは森田さんの指示に忠実なベイリーが珍しく従おうとしません
そうしているうちに、ゆいちゃん うとうとし始めました
ベイリーは安心したのか ようやくベッドを離れました(眠るゆいちゃん
看護師:
ベイリーは、自分がそこに求められているのがわかっての行動なので
今までの経験値から考えているのかもしれないなと思いますね
私たち人間と犬の特別な関係は一体いつから始まったのか@イスラエル ガリラヤ
人と犬の特別な関係 共に歩んだ3万5000年
エイナン遺跡 1万2000年前 旧石器時代 農耕が始まった頃の遺跡に
人と犬がともに暮らしていたことを示す証拠があります
埋葬された女性の骨 その手元に小さな骨が見えます 犬の骨です
女性は犬を抱きかかえるような姿で埋葬されていました
(同時に埋葬ってどんな物語があったんだろう?
1万2000年前のこの頃 すでに犬は人にとってなくてはならない存在だったのです
3万5000年前 人と犬の最初の出会いは さらに時代を遡ります
私たちの祖先は 氷河期の厳しい環境を生き抜いていました
(大勢で動物を石斧で殺していると、狼が寄ってくる
身近にいたのが狼です この狼こそ 実は犬の祖先
当時、人間と狼は食べ物を巡って敵対する関係でした
それが、どうやって協力関係を築くようになったのか?
細胞学遺伝学研究所 ロシア ノヴォシビルスク
研究者が案内してくれたのは 実験動物の飼育場です
(あんな小さな檻の中に閉じ込めて! どこでどんな動物実験をしてるか分からないな/驚
そこにいたのはキツネです 実は狐も狼と同じくイヌ科の動物です
繁殖の難しいオオカミの代わりにキツネで研究していますが 狼と同様 とても凶暴です
(野生の動物をあんな狭いところに閉じ込めてたら、そうなるよ 一番凶暴なのはヒトだ
威嚇の鳴き声 「カッカッカッ」 手を出すと 襲ってくる 警戒心丸出し
キツネはなかなか人間にはなつきません
ところが 別の飼育場には随分と様子の違う狐がいました
なつかないはずのキツネが、まるで犬のようにしっぽを振って喜んでいます
檻から出し抱きかかえても全く平気です
通訳スタッフ:ふわふわで犬みたい ペットみたいですね
実は、野生に近い普通のキツネにあることをしたために人懐っこくなったのです(子どもの頃から育てた?
この研究を始めたのはロシア遺伝学の父 ドミトリー博士 1958年のことです
博士が行った研究は、キツネが赤ちゃんを産むと
その中から 比較的穏やかなキツネを 選び出します
そのキツネが成長し 子どもを産むと その中から さらに穏やかなキツネを選び出す
こうして穏やかなキツネを選んでは育て続けました
変化が現れたのは実験開始から およそ6世代目のことです
キツネは 人を怖がらないどころか 甘える仕草を見せるようになりました
その理由は何か?
研究者が 血液を調べたところ 攻撃性を生み出す コルチゾールというホルモンに変化が現れていました
(抵抗しないのをいいことに 毎回、注射針で血液を取られてるの?
犬猫の改良も まだまだ 続けられている そのたびに種としては弱くなり 病気にも弱くなる
普通のキツネに比べて、コルチゾールの値はおよそ半分 これが人懐っこさの理由だと考えられます
16世代目になると 見た目まで 犬のようになりました
耳が垂れ下がるものや、しっぽが巻き上がるものまで現れました
こうして生まれたのが この人懐っこいキツネです
(なんだか聞いていると『星の王子さま』のキツネを思い出す
キツネは、毎日会って、だんだん親しくなることで友だちになるんだって言ってた ヒトと同じ
人懐っこくしてどうするの? ペットにして売るの?
現在 56世代目 新たな変化が現れています
人間の指示を理解し コミュニケーションが 取れるのです
(輪っかをくぐったり、伏せをするたびにおやつをもらう
その秘密は脳にあります
記憶や学習を司る海馬という場所に ある変化が起こっていました
海馬では 新しい神経細胞が生まれることで記憶や学習の能力が高まります
人懐っこいキツネは、新しく生まれる神経細胞が通常のおよそ2倍
脳が若々しい状態を保っているおかげで、記憶や学習能力が高まっていたのです
同じことが 狼でも 長い年月をかけて 起きたと考えられます
祖先は何代にもわたって 穏やかな狼を選んで育てました
狼は人間のそばにいれば食べ物が手に入りやすくなります
人間にとって狼は、外敵の接近を知らせてくれる ありがたい存在でした
(クマさんだってヒトを恐れて警戒するし、理由もなく襲いかかりはしないよ
助け合いながら一緒に暮らすうちに オオカミは犬に進化しました
こうして種を超えて絆を深める特別な仕組みが育まれ、切っても切れない仲になったのです
引退を間近に控えた セラピー犬のベイリー
この日は病院を離れて 犬専用のトレーニングジムに行ってきました
人間で言えば80歳(ヒトと同じバランスボール使ってる! おやつで釣っているのか
最近、足の筋肉が弱り 歩くペースが落ち始めています
ゆいちゃんを支えるためにも こんな努力を続けていました
森田さん:
ベイリー自身、歩くのがもう辛いってなっちゃったら 病棟に行くのがしんどくなっちゃうわけで
ずっとこのまま元気で自分の足で歩いてくれるように
腸の大手術から5日 ゆいちゃんは新たな苦しみと闘っていました
ヒリヒリとした喉の渇き 腸が働きを取り戻すまで 点滴で栄養は取れますが
口からは一滴の水さえ飲めません
ゆいちゃん:水飲みたい
母親:無理しちゃだめだよ
(ベイリーがジムで頑張っている動画を見せてあげたいね
手術から一週間
ゆいちゃんが楽しみにしていた 水を飲めるはずの日です
でも 胃からつながる袋に たくさんの消化液が溜まっています
腸がまだ働いていない証拠です 水を飲むのは見送りになりました
((あんなに管が!! 医者は笑っているけど 自分も同じ状態になってみればいいと思う
一滴も水が飲めないって、口の中が乾いたらどうしているんだろう? 湿らせたガーゼで拭くとか?
医師:話したことだいたいわかった? ゆいちゃん 誰からの問いかけにも 反応しません
ベイリーです
看護師:お水もうちょっと後だって? がっかりだったね
ゆいちゃん:なんか、これのやつが量が少なくなって あと色が透明になったら・・・
(看護師さんも カウンセリング などのスキルがないと勤まらないね
看護師:歩いてみる?
水を早く飲めるようになるためには なるべく体を動かして 腸の働きを促す必要がありました
プレイルームは車椅子で行くが、術後の痛みがまだあって ゆいちゃんは歩きたがりません
短い距離の移動でも車椅子に頼ってしまいます
折り紙を折っているとベイリーが来る
看護師:できるならベイリーとちょっと歩いてみる?
ゆいちゃんの目が輝いて「いいよ」 恐る恐る立ち上がります(管がいっぱい!
ベイリーの後について歩き始めました 数歩歩くと立ち止まるベイリー
(何も指示しなくても分かってくれてるんだね
必死についていくゆいちゃん あと数メートルです
あんなに歩くのを渋っていたゆいちゃん 50m以上ある病棟の周りを一周できました 可愛い笑顔が出た
日記:
ベイリーと一緒に ナースステーションを一周した
とても痛かったけど ベイリーが一緒にいるから頑張れた ベイリーありがとう
北里大学メディカルセンター埼玉・北本市
ベイリーから始まった医療現場への 本格的な セラピー犬の導入が
今、全国に広がりを見せています
この病院では リハビリを行う患者に 犬が付き添います
車椅子の男性に近寄り首に輪っかをかけてあげるモカ
脳梗塞で右半身が麻痺し うまく歩くことができない80代の男性です
セラピー犬に励まされ リハビリに 懸命に取り組んだ結果
3ヶ月後には自分の力で歩けるようになりました
(リードを引っ張って病院内を歩く すごいなあ!
悪性の脳腫瘍で余命宣告を受けた 70代の女性です (余命も統計に基づく数字でしかない
意識レベルが低く 家族の呼びかけにも応じません
ところがモカが近づくと
家族:全然違う
犬と触れ合うことで 患者の意識が突然戻ったり 会話ができたりするケースも報告されています
手術から2週間
ゆいちゃんの足取りが 随分軽くなっていました 傷口もしっかりと塞がっています(子どもにしては大きな傷口だよ
この日 ようやく水を飲む許可が出ました 最初は100ミリリットル(見た感じ哺乳瓶の 3/4ぐらい
これを3回に分けて飲むことにしました
全部飲んでも 気分が悪くならなければ 腸が働きを取り戻した証拠です
慎重に飲むゆいちゃん
母親:どう?
ゆいちゃん:どうって?
母親:気持ち悪いとかない? 美味しい? お腹痛くないの?
ゆいちゃん:うん
ゆいちゃんは、この後8時間かけて 無事に水を全部飲みきりました(すごくいい笑顔
ゆいちゃんは 手術後の大きな山を 乗り越えました ベイリーお手をしてる!
この日、ベイリーの引退が 初めてゆいちゃんに伝えられました
看護師:だいぶベイさんもお年になってきたからさ 引退してもっとマイペースでのんびりとね(複雑な顔のゆいちゃん
ゆいちゃんの退院の日
手術から53日目 食事もしっかりできるようになり 退院は1ヶ月以上も早まりました
まっすぐ向かったのは ベイリー しっぽを振って駆け寄ってくる
この日のために ゆいちゃんがベッドの上で作ったビーズのネックレス
感謝を込めたプレゼントです(袋を開けるのをじっと見てる
看護師:ありがとう お手紙も書いてくれたの 可愛い すごく可愛いよベイリー
6年間支え続けてくれた ベイリーとのお別れです(ずっと見てるけど嬉しそう
ゆいちゃんが去っていた後、ベイリーは見つめ続けていました
(大きな仕事を終えたね おじいちゃん
ゆいちゃんが大きくなったら 同じような仕事を選んだりしてね
自宅に戻ったゆいちゃん 夏休み最後の日 宿題の自由研究をまとめていました
テーマは 病院で働く犬 ファシリティドッグって言うのか
ベイリーの凄さを 明日、早速、学校の仲間にも伝えたいとゆいちゃんは言います
マスキングテープとかで飾ってとっても可愛い
夏休み明けの通学
「夏休み明けの通学は間に合わない」と言われていたゆいちゃん 新たな一歩を踏み出しました
「ゆいちゃんおはよう」と友だちが挨拶してくれる みんなと走ることもできるんだ/驚
2018年10月 ベイリーの引退式
子ども病院で ベイリーの引退式が開かれました(ベイリーが入ってくると拍手で迎えられる
ベイリーへの感謝を伝えたいと たくさんの子どもたちが集まりました
ベイリーが1年間で見守ってきた子供は3000人以上!
すっかり元気になったゆいちゃんがスピーチ
ゆいちゃん:
私はベイリーと6年ぐらい一緒にいます 私にとってのベイリーの存在は友だちです
ベイリーが側にいてくれると、入院中の辛いことも忘れさせてくれました
お疲れ様ベイリー ありがとうベイリー これからはゆっくり休んでね
美味しいものをたくさん食べて元気でいてね
(ノートも見ないで 暗唱してきたんだね
ベイリーがリタイアしてからこの子ども達と再会することはできるんだろうか?
人のために働いてくれる動物たちは世の中にたくさんいる
盲導犬など身近に見る犬のほかにも、地雷や麻薬を発見する犬、災害犬 など
本来なら飼い主のもとで 思いっきり 走り回りたい 遊びたい 気持ちもあるだろうに
日本ではまだまだ意識が低くて、盲導犬が店や病院などに入れなかったり
動物が嫌いな人から非難されたり、虐待されたり、、、
ペットショップでの生体販売の問題、密猟も絶えない
今、この瞬間もいっぱい殺されている保健所の子たちを
もしかれらが喜んでくれるなら、こうした病院や学校、いろんな場所で活躍してほしいなあ
※「読書感想メモリスト4」カテゴリー内「働く動物」参照