原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

5年5回化、短答3科目化の影響

2014-06-03 | 新司法試験制度・情報など

羽田に到着して、リムジンバスでございます。飛行機を降りたら、空気がむわっとしてまして、やっぱり関東の方が体感温度は高いですかね。どうやら今日は、数字的には北海道の方が暑かったようですが。

 

さて、北海道の講演、実は、私の講演の前に辰已スタッフの講演がございまして、その中身は、要するに司法試験制度全般。となると、どうしてもタイトルの話題が出るわけです。

 

方々で色々なことが言われてますが、一つ確かなのは、全部推測であって本当のところはやってみないとわからない、ということです。

 

もっとも、それじゃぁ、わざわざ司法試験予備校講師がタイトル付けて記事にするもんでもないので、私なりに考えてみたところ、そんなに大した影響はないんじゃないか、と思います。

 

まず、5年5回化の影響ですが、受かる人は3年以内に大方受かる(受かっている)と思うので、これが司法試験の難易度を押し上げることはないでしょう。もともと、合格する力のある人の大半は受け控えはしなかったと思うので、受け控えがなくなることも司法試験の難易度を変化させないと思います。

 

また、短答3科目化ですが、強いて言えば、勉強期間の長い受験生がリードできる部分だったので、これは受験期間の短い受験生に有利に働くかなと思いますが、影響は限定的だと思います。もともと問題が基本的事項中心だったため、さほど時間をかけなくてもそれなりに得点することができたので。

 

かくして、受験生に対してメッセージを発するなら、「この制度の変化でもやもや考えるだけ時間の無駄であるから、やるべきことを淡々とやればよい」ということになります。今まで通り、特に何かを変えることなくやればよい。ブレない受験生が勝つはずです。

 

何度も言いますが、私は短答3科目化に大反対です。むしろ、執行・保全法や家事審判法、少年法、労働法、倒産法あたりも短答で出題すべきだと思っています。修習に行ってから、実務に出てからではなく、受験の時に強制力のもと勉強しておくべきです。


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