原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

大学等の法律サークルの皆様へ

大学等で、講演・定期試験対策講義・ゼミの講師をおこなっています。
講演依頼につきましては、辰已法律研究所(kika19@tatsumi.co.jp)までお問合せください。
※メール送信の際は「@」を半角にしてください。

■2016年度講演実績
・2016年04月20日 早稲田大学生協
・2016年05月08日 アジア法学生協会ジャパン学術交流会講演
・2016年10月18日 中央大学
・2016年11月11日 一橋大学
・2017年01月12日 慶應義塾大学

【書評】木下智史=伊藤建「基本憲法Ⅰ 基本的人権」(日本評論社)

2017-02-20 | 書評
【総評】 現時点で存在しうる,最も優れた司法試験(予備試験)憲法「論文」対策の「学習参考書」であると思う。   【構成】 ・序章は,よど号ハイジャック記事抹消事件を素材に,最高裁がいかに憲法判断をしているか俯瞰する。 ・第1講~第14項は,各人権につき,「権利保障の意義・内容」,「権利の判断枠組み」,「権利をめぐる具体的問題」が記述されている。「権利保障の意義・内容」はいわゆる . . . 本文を読む

【書評】青柳幸一「憲法」(尚学社)

2015-03-17 | 書評
タイトルの通りに書評なんでございますが,今年の2月2日に初版第1刷発行となった,青柳先生の「憲法」です。まだ,全部は読んでいないんですが(半分ちょっと読みました)。 まず,結論から申しますと,「受験生・法学部生・LS生にぜひお勧めしたい良書」です。 特にどこがいいかと言うと,①違憲審査基準に関する記述(今日的であり,受験生が悩んでいる,よくわかっていない点を実に明快に論述している),②判例の紹 . . . 本文を読む

我妻「民法案内1-私法の道しるべ」

2011-12-11 | 書評
今日は,本を大人買いしました。我妻「民法案内1~11」(11冊),「書式・個人破産の実務」(民事法研究会),それから,ミシュランガイドの2012年版(笑) 早速,「民法案内1‐私法の道しるべ」を読みました。「今さら『道しるべ』とは,なぜ?」という疑問を持たれそうですが(笑),読んでみると実に様々な発見があります。さすがは,言わずと知れた不朽の名作。 内容は,初学者に向けたものです。法律(私法) . . . 本文を読む

【書評】戸松・初宿「憲法判例」(有斐閣)

2011-06-20 | 書評
私が受験生の時に使っていた判例集です。今も,これを使っています。修習期間中は,憲法問題にはお目にかからないので,「今も」というと語弊がありますが(笑)過去問分析の時なんかには,これを使っています。憲法の判例集で,個人的には一番好きです。 <良い点> ・事案の概要が,コンパクトでありながら非常にわかりやすい。必要な事柄をしっかり押さえている。 ・十分な収録事件数。司法試験レベルならば,これで十 . . . 本文を読む

【書評】「弁護士専門研修講座」シリーズ(ぎょうせい)

2011-05-18 | 書評
本試験が終わって3日目,受験した方の心と身体の傷もそろそろ癒える頃かな,と。そして,次第に時間を持て余すようになる頃かとも思います。司法試験は,法曹になるための最大のハードルではあれど,あくまでも通過点。当然,それが目的ではないので,「何かしないと」「何かしたい」と思う方も多いと思います。 答案の再現は,やっぱり速やかにやるべきです。万が一,不合格だった場合にはリベンジに向けての好個の資料となり . . . 本文を読む

【書評】三井・酒巻「入門・刑事手続法」(有斐閣)

2010-12-23 | 書評
ちょっと風邪をひきまして,昨日と今日は大人しくしていました。昨晩早く寝て,何と9時間の大量睡眠。そのおかげで,今日はすこぶる快調。(おそらく全国的にだと思いますが)寒かったり,少し暖かかったりと,体調を崩しやすい気候だと思いますので,皆様もお気を付けください。 さて,表題の通りの書評です。結論からいうと,非常に良い本です。一通り刑事訴訟法を勉強した方にはぜひ読んでいただきたい本です。 刑事 . . . 本文を読む

【書評】「リーガルクエスト労働法」(有斐閣)

2010-10-11 | 書評
あまりにも眠れないので、もう一本。最近読んだ、リークエ労働法の書評です。 この本、330頁程度で労働法の全体像をしっかりと解説しています。巷では、「判例に関する言及が薄い」という評価もあるようですが、私は特にそういう印象は受けませんでした。最低限必要な判例はフォローしています(もちろん、「判例について十分に紹介されている」とまでは言えない)。「事案と判旨の紹介」と「それに対するコメント」という二 . . . 本文を読む

【書評】「リーガルクエスト会社法」(有斐閣)

2010-09-16 | 書評
あまりに面白くて、この時間まで読んでしまいました。 現在、「神田+江頭」が新司受験生の定番だと思うのですが(私もそうした)、「リーガルクエスト+江頭」の日が来るかな、なんて思いました。 この本、簡単に表現すると、神田先生の本の「行間を補足した」というイメージの本です。ページ数にもそれが表れていまして、神田先生の本が約370頁なのに対して、こちらは約460頁。もっとも、紙が非常に薄いので、460 . . . 本文を読む