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原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

大学等の法律サークルの皆様へ

大学等で、講演・定期試験対策講義・ゼミの講師をおこなっています。
講演依頼につきましては、辰已法律研究所(kika19@tatsumi.co.jp)までお問合せください。
※メール送信の際は「@」を半角にしてください。

■2016年度講演実績
・2016年04月20日 早稲田大学生協
・2016年05月08日 アジア法学生協会ジャパン学術交流会講演
・2016年10月18日 中央大学
・2016年11月11日 一橋大学
・2017年01月12日 慶應義塾大学

証拠保全

2011-07-05 | 民訴法的内容
では,証拠保全の話を。指導弁護士の先生曰く,一生弁護士をやってもそう何度も出くわすものではなく,先生ご自身も医療過誤事件の時に何度かやったくらいだそうです。ちなみに,この証拠保全,実際にやると「マルサの気分」だそうな(笑)どういうことかは,最後まで読んで頂ければわかると思います。 証拠保全ですが,どういうものかはイメージしやすいと思います。本来の証拠調べ手続を待っていたのでは,証拠調べが不可能に . . . 本文を読む

本証・反証・間接反証

2011-07-04 | 民訴法的内容
意外とあっさり流されている部分かな,と思うので,ちょっと書きます。 民事訴訟においては,いわゆる法律要件分類説に従って,当事者に証明責任が分配されます。その結果,当事者は自己の主張を認めてもらうために,特定のいくつかの事実について証明責任を負うことになります。その「特定のいくつかの事実」が何であるのかを勉強するのが,いわゆる要件事実論です。 証明責任を負う当事者がなすのが,本証です。相手方が争 . . . 本文を読む

民事訴訟手続~その4

2011-06-26 | 民訴法的内容
昨日は,「静岡県稲門祭2011(@富士グランドホテル)」に行って参りました。要は,静岡県から早稲田へ進学した校友(OB)の集まりでして,総会に引き続き懇親会。鎌田総長(民法)も静岡県出身でして,いらしておりました。私は,学部・LS通じてお世話になりましたので,当然,ご挨拶に伺いまして。その他,早稲田を出て,地元を中心に活躍している多くの方と名刺交換。弁護士も2名ほどいらっしゃって,もちろんご挨拶。 . . . 本文を読む

民事訴訟手続~その3

2011-06-21 | 民訴法的内容
先週末は労働法三昧(就業規則改定等),昨日と今日は刑事三昧(接見・証拠開示・弁論要旨起案等)。その合間を縫って,講演会(*もちろん,私が講演するのではありません)の原稿とレジュメ作成。これは,得意中の得意分野です(笑) さてさて,今日は「その3」。前回,訴状の送達まで来ましたので,今日はその先です。 訴状が相手方に送達されたら,相手方は,答弁書を作成して提出することになります。答弁書は,被告が . . . 本文を読む

民事訴訟手続~その2

2011-06-18 | 民訴法的内容
さて,前回の続きです。前回,訴状の話をしていましたので,そのあたりからまた。 訴状の必要的記載事項の一つが,請求の趣旨です。要は,(勝訴)判決主文に対応する部分です。例えば… 1 被告は,原告に対して,金100万円を支払え。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 との判決並びに仮執行宣言を求める。 こんな感じになります。細かい点になりますが,訴諸費用については,一般的にはこう申立てをします。しか . . . 本文を読む

民事訴訟手続~その1

2011-06-15 | 民訴法的内容
昨日,現代の悲劇ともいえる,携帯電話破損による(一部)データの消失という事態に見舞われ,そんなこんなで更新する暇がございませんでした(涙)一部だったので,まだマシだったのですが…。 今日は,先生の顧問先の会社へ。就業規則改定の打ち合わせ。詳しい話はもちろんできませんが,合理性が認められるか,司法試験に出てもおかしくないレベル。私もかなり意見を求められ,修正案の提案もして参りました。 さて,今日 . . . 本文を読む

訴えの変更と反訴はセットで押さえる

2011-06-09 | 民訴法的内容
今日は,請求の拡張申出書やら訴えの変更申出書やらを起案しておりました。建築瑕疵・医療過誤,専門的知識が必要な分野というのは大変です。 では,表題の話を。まず,基本的な点から押さえてください。それは,次のことです。 訴えの変更と反訴は,本来不要である。なぜなら,訴えの変更の場面においては,旧訴を取下げて新訴を提起すれば目的を達成でき(あるいは旧訴を取下げずに新訴提起して旧訴と併合すればよく),反 . . . 本文を読む

証明度について

2011-05-24 | 民訴法的内容
今日の午後は法務局にて修習。登記・供託実務などについて講義があり,その後,実務の現場をちらっと拝見。その後,訟務検事との座談会。LS生や受験生の皆さんでもご存知ない方も多いいのではないかと思いますが,訟務検事とは,国が当事者になる事件の代理人をする人のことを言います。誰が訟務検事になるのかと言えば,裁判官や検察官です。法務省に出向というかたちで,訟務検事として執務をするそうです。いきなり訟務検事に . . . 本文を読む

【平成22年】民事・設問4(1)の答案例

2011-05-08 | 民訴法的内容
「何が聞かれているのかわからない」「難しい」問題は,必ず出ます。そういった場合こそ,基本・大原則に立ち返ることが何よりも大切です。法律論文の基本・大原則とは,「法を適用して事案を解決すること」です。難しいことは必要ないのです。条文に素直になる,この姿勢が重要です。 受験生の間で,「何を書けばいいかわからなかった」と評された,平成22年・民事・設問4(1)の答案例です。出題趣旨等が出る前,試験直後 . . . 本文を読む

和解について

2011-05-05 | 民訴法的内容
今日は,和解について少し。読者の皆様もご存じかと思うのですが,裁判所に持ち込まれる紛争も,かなりの数は和解で解決しており,条文は少ないのですが実際上は非常に重要なものです。 和解は,大きく分けると,裁判外の和解と裁判上の和解があります。前者は,民法上の和解契約(民法275)ですね。後者には,紛争を予防するための訴え提起前の和解(275)と訴訟上の和解があります。 試験的に(実務的にも)重要なの . . . 本文を読む