Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

自民党大敗はネガキャンのせい?

2007-08-22 | 政治
 今回の参院選の結果について、「安倍首相に対するネガキャンが功を奏したのであって、改革路線などの政策に対する批判などではない」というような負け惜しみとしか聞こえないような言い訳をしているマンセー族が多いですね。

 もしそうだとしたら、先の郵政選挙も、小泉純一郎のアホな「ガリレオ発言」を感動的に放送した、マスコミ総出の小泉礼賛キャンペーンが功を奏しただけのことであって、改革に対する支持などではないという分析もできるわけですが・・・。

 郵政選挙の結果を捉えて、「ネットの普及などにより国民の政治意識が向上したのだ」と手放しで喜んでいた連中が、今度は、「ネットはマスコミに負けた。マスコミのネガキャンに乗る国民はアホだ」と言うとはね。「政治意識の向上した」国民が、たった二年で、一挙に愚民化したなどと分析する方がアホだと思うけど・・・。

 マンセー族ときたら、「マスコミ=反政府」という思い込みが強すぎです。郵政民営化法案については、朝日から産経までマスコミの全てが賛成していたという事実を忘れているようです。マスコミは、参院選では確かに安倍政権を叩きまくっていましたが、郵政選挙では、むしろ抵抗勢力と言われる勢力をさんざん叩いていましたよ。(結果的には、マスコミが叩いていた勢力が負けたという分析もなりたつわけで、「マスコミの力は偉大だ」となるのも知れません。)

 マスコミというのは結局叩きやすい方を、あるいは叩いた方が面白い方を、叩くだけのことでしかないのでしょう。安倍政権は、自らマスコミに叩かれるような不手際を次から次に提供しました。マスコミはこうした「旨そうな餌」に次々に食いついたに過ぎないのではないですか。(下手に食いつくと「危険な餌」は、彼らの自慢の嗅覚で用心深く避けるのは勿論ですが。)

 国民の方も、マスコミの論調に対して、納得したり反発したりを自分の判断で行っているわけで、マスコミの論調に無批判に引きずられているわけではありません。

 初めの話に戻りますが、政府の政策を支持するものが、負けたときに「政策に対する批判ではない。ネガキャンのせいだ。ネガキャンにやられた国民はアホだ」とし、勝ったときに「政策が支持されたのだ。支持した国民は賢明だ」などと言を左右にするような恥ずかしいまねはやめなさいよ。

 結局、「自分と同じ考えをする国民は賢明で、自分と異なる考えをする国民は馬鹿だ」と言いたいわけだね。今回のネガキャン批判にしても、「一般の愚民どもとは違って、マスコミのネガキャンに屈せず、政府の政策を支持し続けた自分はなんて賢いのだろう」という自慢がしたいだけなんじゃないの。


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4 コメント

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ほっとしました (ろろ)
2007-08-22 22:32:45
  同じように考えていらっしゃる方がいると、やはり安心しますね。私が巧く言い表せないことを、真司さんは的確に表現されているので、嬉しくなりました。

>マスコミというのは結局叩きやすい方を、あるいは
>叩いた方が面白い方を、叩くだけのことでしか
>ないのでしょう。

  三輪さんも同じようなことをおっしゃっていましたね。自分はやはり偏向している面はあるものの、「それほどでもない」と
  だいいち、年金記録が消えたことや、それについて現政権が対応とは言えないような言い逃れをしているという事実を報道しただけで、なぜ「安倍バッシング」になるのかわかりません。
  年金の問題など(掛け金を払っていない)自分たちには大した問題ではないと思っているのか、それとも本当に行政権の属する内閣に、過去の出来事について処理責任がないと思っているのか・・・まあ、どちらにしろあまり妥当なものの見方とは思えません。

>国民の方も、マスコミの論調に対して、納得したり
>反発したりを自分の判断で行っているわけで、
>マスコミの論調に無批判に引きずられているわけ
>ではありません。

  地方の反乱というのは、生命維持も困難なほど公共事業などを切りつめられたことに対する反発なのであって、マスコミのバッシング以前の問題でした。小沢氏はそういうのを分かっていたから、1人区で勝負を賭け、それで成功しました。
  安倍サイドは、惨敗は本気でバッシングのせいで、自分たちに責任はないとか思っていそうですね。安倍氏の言う「世論」「国民」って、ほんとにネット右翼のブログかなんかなのではないですか。

>結局、「自分と同じ考えをする国民は賢明で、
>自分と異なる考えをする国民は馬鹿だ」と
>言いたいわけだね。

  はい。全くもってその通りです。

  人生や生活というのを嘗めきっているんでしょうね。ミクシーのニュース記事で、私が安倍は国民虐めをやっていると、ホワイトカラーエグゼンプションを例に挙げたら、安倍ファンを自称する人が「国民虐め・・・人生嘗めきった人間の吐く言葉だな」という趣旨のことを言ってきました。そりゃどっちだよ、と(笑)。
  彼に言わせると、安倍さんは回りが売国奴ばかりなのによくやっているんだそうです。真司さんのおっしゃる「マンセー族」というのは、こういう人のことを言うのでしょうね。

  参院選の比例では新風に投票したのですが、結果は前回にプラス3万票という惨敗。
  それは仕方ないとして、事後の支持者の声を聞いていて不愉快になりました。なぜなら、「民主が年金問題なんか焦点にするからだ」とか「マスコミのキャンペーンに流されて、国家主権の問題を訴える声がかき消された」とか、全部負けたのを他人のせいにしていたのです。
  それどころか、支持者の中で内部分裂なんてしてるんです。何かやる前から内輪もめなんて、これじゃまるで朝鮮人の抗日運動家です(笑)。なんか、だんだん応援する気が失せてきています。
  要するに、あの新風を応援している人たちは、私や三輪さん(もう応援しないと明言)たちのような方もいるんですが、どうも「核武装とか唱えている俺たちって格好いい」「マスコミに流されていないで国を憂えている俺たちマンセー」みたいな匂いがするんですよ。
  党の選挙公報も、生活関連や経済政策についてのアピールは「ゼロ」で、いまさら北朝鮮を叩けとか、賞味期限を過ぎたネタを売り、挙げ句の果てに、冒頭から「めざせ核武装」。これじゃあ、投票なんて集まりっこないって。
  今の日本で「憂国」だの「愛国」だのを唱えている人って、何か保守的な世間に反抗していた全共闘とかと大差がないメンタリティの持ち主がほとんどなんじゃないかという気がしてきました。だから、私最近愛国や保守を名乗るブグを一切見ていません。例外は、私のブログ記事を叩いていたサイトくらいです。何でも私はカイカクを否定する反米の似非保守なんだそうです(笑)。
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Re:ほっとしました (上田真司)
2007-08-23 04:32:10
ろろさん、コメントありがとうございます。

>  だいいち、年金記録が消えたことや、それについて現政権が対応とは言えないような言い逃れをしているという事実を報道しただけで、なぜ「安倍バッシング」になるのかわかりません。
>  年金の問題など(掛け金を払っていない)自分たちには大した問題ではないと思っているのか、それとも本当に行政権の属する内閣に、過去の出来事について処理責任がないと思っているのか・・・まあ、どちらにしろあまり妥当なものの見方とは思えません。

同感です。
これをすべて自治労のせいにして済ます方がおかしいと思います。

>  安倍サイドは、惨敗は本気でバッシングのせいで、自分たちに責任はないとか思っていそうですね。安倍氏の言う「世論」「国民」って、ほんとにネット右翼のブログかなんかなのではないですか。

安倍首相は、「自分たちに責任はない」と思っていそうです。
それも、お友達内閣で、周りに直言する人がいないからじゃないですか。
小泉純一郎の「鈍感力」という言葉を、この人は「国民の声など気にするな」という意味でしか捉えていないようですし、塩川正十郎や屋山太郎なども「胆力を持て」と励ましていますし。、

>  彼に言わせると、安倍さんは回りが売国奴ばかりなのによくやっているんだそうです。真司さんのおっしゃる「マンセー族」というのは、こういう人のことを言うのでしょうね。

都合の悪いことはすべて、工作員やら売国奴のせいにするのは、小泉政権時の小泉信者の手法と同じです。

>  あの新風を応援している人たちは、私や三輪さん(もう応援しないと明言)たちのような方もいるんですが、どうも「核武装とか唱えている俺たちって格好いい」「マスコミに流されていないで国を憂えている俺たちマンセー」みたいな匂いがするんですよ。

「自分と同じ考えをする国民は賢明で、自分と異なる考えをする国民は馬鹿だ」とするマンセー族と同じですね。

>  今の日本で「憂国」だの「愛国」だのを唱えている人って、何か保守的な世間に反抗していた全共闘とかと大差がないメンタリティの持ち主がほとんどなんじゃないかという気がしてきました。

「憂国」や「愛国」を唱えることが悪いのではなく、「自分と異なる考えをする奴は馬鹿だ」という狭量な考え方に問題があるのだと思います。

>だから、私最近愛国や保守を名乗るブグを一切見ていません。例外は、私のブログ記事を叩いていたサイトくらいです。何でも私はカイカクを否定する反米の似非保守なんだそうです(笑)。

「依存症の独り言」の「保守を装う“反米左翼”」というエントリーで、叩いているのは、どうも、ろろさんのブログ記事のようですね。

政府やアメリカを批判する輩は、「反米左翼」だ、「売国奴」だとずいぶん口汚く罵っていますね。

「“反米”の思いがつのるあまり、現実に対して盲目になるのでしょう。」と坂眞氏は言っていますが、この人こそ、政府やアメリカを擁護するあまり、「政府やアメリカに都合の悪い現実」に対して盲目になっているようにしか見えません。

「敵は左翼だ、特亜だ」としか考えの及ばないような単細胞的発想の人に何を言われようが気にすることなどありません。


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自民党政府マンセーにつける薬なし (蒼龍)
2007-08-26 11:32:18
どうも真司さん、蒼龍です。またもやお久しぶりになってしまいました。

何と言いましょうか…。最近すっかり無気力気味になってしまっている今日この頃です。毎日耳に入ってくるニュースは大小問わず我が国の荒廃ぶりを表すものばかりで、虚しさが募るばかりです。もうすぐ安倍政権が発足してから一年になりますが、こう言っては悪いのですが、彼も所詮はこの程度の器でしかなかったということなのでしょうね。いっそ退陣してしまってもかまわない、などと思ってしまいますよ。

さて、この記事に書かれた自民党政府マンセー族の「自民が敗北したのはマスコミとそのネガティブキャンペーンに載せられた愚民のせいニダ!」という主張ですが、本当に呆れてしまいますね。あの結果は有権者の小泉の弱者切り捨て・日本切り売りの「構造カイカク」を引き継いでしまった安倍政権へのアンチメッセージであるというのが妥当な見方なのにね。

最後に、この間の例のサイトの管理人も同じような寝言を書いていたので参考にしてください。

http://www14.plala.or.jp/threeforest/column.2007.7.htm#2007/07/30
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Re:自民党政府マンセーにつける薬なし (上田真司)
2007-08-27 01:04:45
蒼龍さん、コメントありがとうございます。

>もうすぐ安倍政権が発足してから一年になりますが、こう言っては悪いのですが、彼も所詮はこの程度の器でしかなかったということなのでしょうね。いっそ退陣してしまってもかまわない、などと思ってしまいますよ。

安倍政権には多くの国民が期待をしていましたね、期待するところはそれぞれ異なっていたのでしょうが・・・。
私も期待をしていましたが、残念ながら裏切られた思いです。

>さて、この記事に書かれた自民党政府マンセー族の「自民が敗北したのはマスコミとそのネガティブキャンペーンに載せられた愚民のせいニダ!」という主張ですが、本当に呆れてしまいますね。

民主党に投票した国民を責めるよりも、民主党に投票せざるを得なくした自民党を責めるべきですね。

>最後に、この間の例のサイトの管理人も同じような寝言を書いていたので参考にしてください。

http://www14.plala.or.jp/threeforest/column.2007.7.htm#2007/07/30

ここの管理人さんには、よほど腹にすえかねているようですね。

それはともかく。ここの管理人さんのご意見には、

「民主党と自治労の癒着よりも、自民党と公明党・創価学会の癒着の方がよっぽど問題だと思いますよ」と反論しておきましょう。

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