新・北総雑記 

シニア・フリーターの雑エッセイ

通勤快読:「ことばの力学」

2013-07-31 | 言語と身体
「ことばの力学 - 応用言語学への招待」白井恭弘著、2013年、岩波新書 言語は文化として語られることが多いが、言語が政治制度や社会政策と密接に結びついていることは世界の常識である。日本においてもアイヌ語や朝鮮語の扱いだけではなく、方言と標準語政策など政治色の濃い課題も多い。 また言語が人間の思考や表現、行動にどんな影響を与えるのか、ポジティブな影響とネガティブな面を分析するのも応用言語学の領域で . . . Read more

スマートフォンで無思考にならない方法

2013-07-28 | 世の中
通勤電車の狭い空間でパソコンのキーボードをカタカタと叩く人、大きなタブレットでチラツク動画をみている人、スマホでトントンと忙しくゲームやチャットに興じる人。駅に降りればスマホに視線を落としたまま速足でスタスタと歩く人々。モバイル機器は利便性と娯楽性の引き換えに個々人をヴァーチャルの世界に没入させ生身の周りの人間を無視させる。携帯会社も慌ててマナーの啓蒙広告を打ち始めた。 何でも機能が向上して自動化 . . . Read more

インフライト邦画館:「脳男」

2013-07-25 | 言語と身体
「脳男」 出演:生田斗真、松雪泰子、江口洋介 感情ももたず痛みも感じず、知能レベルは凄まじく高い男が、使命を果たしていくうちに、心の中に変化が現れる。 動物の本能の代わりに理性と感情のバランスをとりながら生きるのが人間であるが、このバランスは生活や教育などを通じて社会的に訓練されることで養成される。そしてバランスが大きく崩れると共同体の社会規範や道徳・常識から逸脱してしまい、共同体の基盤を揺るがす . . . Read more

北総菜園日誌: 2013戻り梅雨

2013-07-22 | 生活
熱帯夜が続いた後、先週は一転して涼しい夜がになった。熱帯夜モードで寝ていたら案の定、夏風邪をひいてしまった。仕事疲れか、遊び疲れか。。。週末は畑とジムの合間はほとんど床に倒れて寝ている状態だった。 だから畑仕事はゴーヤのネットのセッティングと雑草取り、トマト二篭収穫のみ。 ジムでも無理なく、マッサージ、バイク45分、ストレッチ、太極拳、またマッサージのソフトコース。 どうにか月曜朝には出勤可能にな . . . Read more

インフライト邦画館:「探偵はBARにいる2」

2013-07-21 | 世の中
「探偵はBARにいる2」 出演:大泉洋、松田龍平、尾野真千子 連絡先は札幌すすき野のBARという風変わりな探偵シリーズ第2弾。ストーリーは今回も荒唐無稽でハチャメチャだが、被害者も加害者も依頼人もみんな悲しい過去を引きずりながら生きている。北の都は情緒があるがやはりどこか哀しげである。 最後のシーンは「北海道開拓の村」の馬車と明治の警官ボランティアではなかろうか? In-Flight Movie . . . Read more

インフライト邦画館:「きいろいゾウ」

2013-07-18 | 生活
「きいろいゾウ」2013年 原作:西加奈子 出演:向井理、宮崎あおい 夢の中で黄色いゾウに乗って空を飛んでから、生き物と話ができるようになった「ツマ」こと愛子と過去に痛みをもつ「ムコ」こと歩の若い夫婦の心の葛藤と交流を描く。 生きていくのは時に苦しく、悲しく、切ない。だから我々は孤独の世界に逃避しがちだ。しかし、時には自然を感じ、他人の愛情や思いやりに慰められることで生き返る。そんなふうに孤独と愛 . . . Read more

北総菜園日誌:梅雨明け2013

2013-07-16 | 生活
休暇と出張で2週間ぶりの10坪の菜園は、この1週間の猛暑による日照りと水不足で干上がり、雑草に征服されていた。 意を決して早朝草取りに出かけるが、隣地と通路側の畑の外周の草取りでグロッキー。イタリアン・トマトだけは豊作だが、カボチャの半分干上がり、ズッキーニも1本のみ収穫で撃沈。ただ小玉スイカを1個発見。日曜夕方のまとまった雨で望みがつながる。気をとりなおしてゴーヤのネットを仕入れる。 連休は遠出 . . . Read more

インフライト邦画館:「舟を編む」

2013-07-15 | 言語と身体
「舟を編む」(2013年) 出演:松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー 監督:石井裕也 原作:三浦しをん 辞書編纂に関わる人々の言葉への情熱と苦闘を描く。 言葉は生き物であり多様である。それを辞書という形に収めることは時代の1ページを切り取ることに過ぎないが、そのために必要なエネルギーと時間は膨大である。しかし、その努力があって我々は一時代の文化を辞書の中の言葉で読み取ることが出来るのである。そう . . . Read more

クアラルンプール出張報告 2013

2013-07-13 | ビジネス
マレーシア、クアラルンプールで顧客訪問と会議。日曜、北海道から帰った翌朝、成田からシンガポール経由便でクアラルンプールに飛ぶ。アシアナ機のサンフランシスコでの事故を聞いた直後、同じ777で飛ぶのもどうよ、という気がしたが、案の定着陸はドスンドスンとバウンドした。パイロットも緊張したか。気温は32-33度とほどよく高いが湿度はそれほどではなく、夕方には外で食事しても心地よい気候である。 月曜は現地の . . . Read more

大雪山・層雲峡紀行2013(5)

2013-07-12 | 旅と食
最終日は「北海道開拓の村」(札幌市厚別区厚別町小野幌)を訪問。明治から大正にかけての北海道開拓の足跡を再現された当時の建築物を通じて伝えるテーマパーク。3時間のコースを2時間弱の速足で回る。鰊漁師たちが寝泊まりした建物でボランティアさんからダイナミックな鰊漁の様子を丁寧に聞く。最後は千歳のアウトレット・レナでショッピング。なぜかほとんどスポーツ衣料品。夕方のANAで新千歳から猛暑の羽田へ引き返す。 . . . Read more

大雪山・層雲峡紀行2013 (4)

2013-07-11 | 旅と食
三日目、午前中に層雲峡のハイキングコースを歩く。大雪湖から大雪山連峰を別の角度で眺める。雪渓が白く輝く。大函に寄ってから双瀑台の途中まで熊鈴を付けて登り、二つの滝をシャッターに収める。ランチは「フラテッロ・ディ・ミクニ」(上川町菊水旭ヶ丘)でオフシーズン平日限定のランチ。北側から大雪山連峰を正面に見ながらの贅沢なランチタイム。 高速を札幌に移動。途中、俄か雨だが札幌は曇り。約2時間で全日空ホテル札 . . . Read more

大雪山・層雲峡紀行2013 (3)

2013-07-10 | 旅と食
翌朝、道路は昨夜の雨で濡れているが、少しずつ青空が広がる。宿の勧めで温根湯の「山の水族館」を目指すが途中のドライブインで「ちょっと距離はあるがサロマ湖のワッカ原生花園がお勧め」と聞いて、まずそちらにクルマを向ける。サロマ湖ネイチャーセンターで宿が用意してくれたオニギリ弁当を食べ、腹ごなしにレンタ・サイクルでサロマ湖とオホーツク海を左右に見ながら原生花園の中を一時間ほど走る。上空を見上げればオジロワ . . . Read more

大雪山・層雲峡紀行2013 (2)

2013-07-09 | 旅と食
7月初旬、休暇を取って羽田から旭川にAirDoで飛び、レンタカーで層雲峡に。宿はホテル大雪に二泊。天気は曇り。翌日から数日間の予報は曇り一時雨。やむを得ず翌日に予定していた黒岳へのアプローチを前倒ししてロープウェイとリフトで7合目に登る。気温12度。90分で頂上と聞くが、時間と天候に加えて、いまだに雪渓が残る山道を歩くには準備不足なのでアッサリ断念。大雪山連峰と層雲峡の眺望を7合目から楽しむにとど . . . Read more

大雪山・層雲峡紀行2013 (1)

2013-07-08 | 旅と食
大雪山・層雲峡旅行の準備で「大雪山 自然観察ガイド」(昆野安彦著、2006年、山と渓谷社)をAmazonで購入。なぜか絶版なので中古しかない。しかも新品よりも高い! 中味は大雪山の自然、植物、動物、成り立ち、歴史、登山ガイドなど豊富な内容。カラー写真がどれも美しい。観光ガイドブックにはない知識を新書版に満載している。 Mt.Daisetsu & So-un-kyo Travelogue (1) . . . Read more

通勤快読: "Execution"

2013-07-07 | ビジネス
"Execution - The principle of getting things done" By Larry Bossidy and Ram Charan (2002, 2009) 事業の戦略企画とその執行を区別して考えると、多くの企業は戦略企画に優秀な人材と多大な労力を投入するが、執行段階には手を抜くことが見受けられる。たとえばマーケティング部門と営業部門が分離されている組織では戦略 . . . Read more