志村建設専務の日々坦々

つれづれなるままに…

寒中お見舞い申し上げます

2016-01-03 15:10:25 | 本と雑誌

穏やかな年越しとなりました。

娘家族が遊びに来てたので、家でのんびり読書していました。

堤未果の「ルポ貧困大陸アメリカ」と小林由美「超・格差社会 アメリカの真実」

 

   

のんびりと言っても、アメリカナイズされてきてる日本の未来への警告の書

中流と言われてる層が転落して、貧困層となっているアメリカの現状を

アメリカ在住経験の長い著者が、異なった立場から記述しています。

堤未果は具体的な政治・行政・生活から、小林由美は歴史・経済からと

新書・文庫ながら2冊合わせて大変勉強になりました。

経済的に安定して自由を享受出来るアメリカ人は、5%程しかいない現実、

下層25~30%は生活が自立できない「落ちこぼれ階級」になっているとか (*_*)

さて、どうしたものか。


五木寛之 「風に吹かれて」「他力」

2012-02-21 18:46:11 | 本と雑誌

五木寛之というと私よりだいぶ年上で、今年で80歳になります。

現在でも「親鸞」を新聞に連載したり、随筆を出版したりで、精力的な活動をしています。

私の青春時代には、すでに直木賞を受賞しベストセラー作家として、活躍していました。

513qyehcnwl_ss500_1500万部近くを売り上げた最初のエッセイ本

文章が柔らかく、わかりやすい内容ですが、「風に吹かれて」の題そのもの。

とりとめのない文章で、その時代の大衆作家としてのイメージだったのですが、

最近の彼の文章は、シャープで一点の曇りもなく、彼の人生の試行錯誤を開示しながら

読む人に「生きるということ」を、問うてきます。

41030cfcxel_ss500_1宗教を背景に彼の「確信」を読み取れる

五木寛之は、基本的に真面目な人なのですね。

若いときはアウトローにつき、歳とともに社会の弱者の側につきながら、物書きとして、精一杯の人生を歩んでいる。

その風貌といい、内容といい、日本の文学史に残る作家になってきました。


福岡伸一著「生物と無生物のあいだ」

2012-02-15 17:32:49 | 本と雑誌

本を紹介しますね。著者は、TVや雑誌によく登場する青山学院大教授です。

科学もので分子生物学の歴史や考え方の本ですが、建築にも使えるヒントがあります。

  14989111 5年前に65万部売れたベストセラー 

 

「動的平衡とは何か」の章にある文章なのですが、

秩序は守られるために絶え間なく壊されなければならない

システムの耐久性を強化することではなく、

破壊、再生の繰り返しの流れの中に動的平衡がある

人間をはじめとする生き物は、変わらないようにみえても、

その構成要素は絶えず交換されているそうです。

サスティナブル建築(循環型建築)の考え方に近いですね。


ベストセラー本

2011-11-30 19:13:28 | 本と雑誌

ジョブス人気は凄いもので、伝記本も売れているそうです。

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同年代の人の伝記を読むというのは、不思議な感じですが

知ってる人物、出来事が登場するので とてもおもしろく読めます。

006 ミーハー専務も読んでいます

スティーブ・ジョブスの人生観に 「禅」が大きな影響を与えていると知りました。

しかしドロップアウトしたり、修行僧にはならないで、悩みつつ社会に切り込んでゆきます。

それで、桂離宮みたいな庭園を好み、デザインはバウハウス(現代建築)の流れ、

生活スタイルはシンプルなのですね。


秋田県散歩…司馬遼太郎が見た秋田の家

2011-10-14 17:51:43 | 本と雑誌

司馬遼太郎の 「街道をゆく」って 読んだことありますか?

絶筆になる43冊目まである、彼のライフワークです。

その29巻に「秋田県散歩」があります。

秋田空港から真っ直ぐ 象潟の蚶満寺(かんまんじ)に行ってます。

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蚶満寺 松尾芭蕉像    「街道をゆく」 文庫本

その紀行の中に 住宅建築の話が出てきます。

「秋田にくれば、農家や農村のたたずまいを楽しもうと思っていたのである。

それほど、あこがれてきたのに、新建材で建てかえてしまった農家が多く

しかも一様にデザインがわるく、プラスチック製のビニール箱を見るようで、

美しくなかった。」と、書いてあります。(原文のまま)

地元の工務店としては、耳の痛い文章ですね。