序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

劇団芝居屋第十九回公演「おたふく・氷解」舞台写真3

2010-04-23 16:55:33 | うんちく・小ネタ

さくらや良子の身の上に起こった出来事から何日か経ったある日の夜。

寺浜の街の駅に人目を気にしながら一組の男女が降り立った。_ss16319

横峰浩司[家村幸成)と海野月子(坂田周子)のふたりだった。

寺浜の街はかつて観光地として繁栄した面影もなく、駅前は閑散としていた。

_ss16320 月子の口から思わず愚痴が出た。

「ずいぶん時化た街ね。駅前なのにパチンコ屋以外店なんか開いてやしないじゃないの。・・・こんなんで仕事になるの」

月子の泣き言に浩司は自信満々に答える。

_ss16322 浩司「こんな街だから仕事になるんだよ。・・・・・こういう街の連中はな、自分で何かをしょうなんて奇特な奴より、いい話が転がって来ないか待っている奴の方が多いんだ。鼻っ面に餌をぶら下げりゃ向こうから飛びついて来るんだよ」

二人は闇に消える。

続く。


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