第八場。
時江と大吉によって老松の窮状を知った綾乃は、権藤寛治の裏切りを知り、寛治の店に駆けつける。
綾乃は時江から相談を受け、無利子で借金をさせてくれる約束で寛治との間を取り持ったのであった。
それがトイチ(十日で一割)の利子で有る事を知った綾乃は激しい怒りを権藤にぶつける。
この話は寛治にとっても寝耳に水の話であった。寛治の父寛十がこの借金を利用し老松を手に入れようと画策したのであった。
綾乃は何とかしようと寛治に懇願するが、事は寛治の手を離れ、何ともできない所まで事態は進展していた。
悲嘆にくれる綾乃を見て、寛治は覚悟を決める。
その覚悟とは勘当される事を覚悟で、この件をないものにするから一緒にマチを出てくれという事であった。
綾乃はその条件を飲む。
第9場に続く。
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