その日の夕方。
登録スタッフの山本が仕事から帰って来ると、後輩の金子が山本にも気づかず何やらしゃべっている。
訳を聞くとこれから結婚式の友達代行でスピーチを任されているというのだ。
それも茨城弁で訛りながらしてくれとの客からの要望であった。
とある劇団の研究生である金子は懸命に演じようとするが訛りに自信がない。
山本にその出来を評価してもらおうとするが、関西出身の山本は茨城弁の何たるかを知らなかった。
緊張した金子は、二人の間で恒例なっている儀式をする事を山本に頼む。
その儀式は「緊張払いのボディ打ち十連発」であった。格闘マニアの山本が自分の腹筋の鍛錬の一環としてやっているもので、歳の近い二人にとっては日常の行為であった。
しかし金子の今日の緊張は何時もと違った。
「もう一回!」
「よし、こい!」
勢い余った金子のパンチは股間へ・・・
怒った山本のコブラツイストは完璧だった。
そこへ、今回の代行業務の助っ人の便利屋三郎こと川島三郎が女友達の役の村山実子と現れる。
続く。
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