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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

殺人者を追え

2022-10-07 23:01:33 | 邦画
ピカンチサーカスというレーベルから、未パッケージの日活作品をDVD化して埋もれた名作に日の目を当てるこのシリーズ
今月の1本はこの「殺人者を追え」という1962年製作のサスペンス作品
なおタイトルの“殺人者”の“殺”に“コ”、”人“に”ロ“、”.者“に”シ“とルビが打たれて結果タイトルは「殺人者を追え」と書いて“コロシを追え”と読むらしい
 
配役からしていわゆる71分のシスタームービーではあるが
なかなか面白い作品だった、
競馬場の売り上げを運ぶ現金輸送車の運転手が警備の警官を殺し、2000万の売上の一部300万を奪う事件が発生。その犯人が逃亡中その恋人の住む巨大団地に現れるのではないかと若い刑事と老練の刑事がその女の家を向かいの棟から
張り込みを開始する電話は盗聴できるようになっている
 
それだけなら松本清張原作松竹映画「張込み」の二番煎じに他ならないが
この後映画ではそこに犯人の仲間であったヤクザの三人組も刑事の下のか階の一般家庭に侵入して同じように張り込みを開始
松竹映画同様夏の暑いジリジリとした暑さはこちらにも伝播してくるとこは素晴らしい
張り込みの刑事が団地の当番と管理者にも不審がられ警官がやってきたくるとこまで「張込み」と一緒ではあるんですが
刑事もヤクザが張り込んでることを知らず、ヤクザも刑事が張り込んでることは知らないからここにも緊張感がダブルでこれまたこっちに伝わってくるし
ラストの大団円のアクションに繋がって行くと同時に追われてるホシにも影響がでてくるんですねぇ
対象が動くと刑事とヤクザがお互いを知らずに動くというこのアイディアは実に素晴らしい
映画的には登場人物に感情移入はほとんどできませんが
画面から伝わってくる暑苦しさと緊張感が伝わるから71分という尺がちょうどよくて
これで90分あったら映画館の座席でもたないかもしれなかったかも・・・
 
1962年と言ったらオリンピックの2年前
まだバスは車掌さんが乗っており車内で切符売っていたんですね
運賃は一律ではなかったんですね
ってことで対象がどこで降りるかわからない刑事は終点まで切符購入するんですね
 
この時代の制服警官ってカーキ色の制服だったんですね
ってか夏場だけだったんだろうか
警官の制服って言う紺だっていうおも入れしかないからねぇ・・・
こういうとこも時代を知る勉強になりますよね
井上昭文のワルっぷりがいっちゃん目立っていた映画だし
小高雄二のイライラ感もしっかりと表現されてましたよねぇ
 
こんな面白い作品が埋もれていたなんて・・・
ピカンチサーカスさんありがとうです
 
1962年製作、日本映画、日活作品
前田満州夫監督作品
出演:小高雄二、香月美奈子、井上昭文、上月佐知子、南寿美子、織田政雄、加原武門、野呂圭介、雪丘恵介、若原初子、木浦佑三、天坊準、山之辺潤一、葵真木子、須田喜久代、久松洪介、花村典昌、糸賀靖雄、久遠利三

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