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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

人生劇場 新飛車角

2021-08-04 17:06:42 | 邦画
日本の興行界では、柳の下に泥鰌が何匹もいるようで
東映さんも「人生劇場 飛車角」の正続編がヒットして、二匹の泥鰌じゃ飽き足らず
前作で尾崎士郎が産んだ飛車角を映画中で殺してしまってるからか
なんともう『人生劇場』から全く離れた世界観の中で
新しい登場人物として
飛車角は小山角太郎から、今度は吉井角太郎
 
一応『人生劇場』と銘売ってる関係からか、オープニング宇佐美淳也の青成瓢吉には驚かされる
ってことに時代は終戦後の日本荒廃期の三州吉良を最終的な舞台にしてる
 
浅草の白根組代貸吉井角太郎は、浅草の踊り子真由美と知り合い
恋の果てに結婚するが赤紙が来て戦地に
戦地では戦友の大木実を助けてなんとか内地に帰還するも
白根親分は病床に伏せており、佐藤慶が外人さん専用の売春で組残ってやりくりしていた
そんな中に昔気質の角太郎が組に受け入れられるわけもなく
自分を探しに外地に出て行った真由美の話を聞く・・・
 
ストリップショーで日本中を流している長門裕之とドサ回りしつつ真由美が日本に帰ってドサ周りの芝居に出てることを知り
真由美探しのたびに出る
この作品自体主人公はヤクザではあるものの鶴田、佐久間のメロドラマである
なんと脚本がヤクザ映画初となる笠原和夫さんでしたか
メロドラマにフォーカスした作品を三度目の沢島忠がメガホンを・・・
 
戦地で生き残ってきたもののなんと日本で大木実も死んで
その敵討ちに真由美を見つけたにも関わらず一人殴り込む飛車角
山麟さんとの油塗れの死闘は実に良い演出でしたし
飛車角を待つ真由美の前に現れたのは外地で仕方なく体を合わせた西村晃
彼の蛇みたいな演技が鶴田浩二を食いまくってて
 
心の男のよりも体で繋がってた男の肉体を自分の体が反応し煩悶する佐久間良子の演技が素晴らしい
って事でこの「人生劇場」三部作は佐久間良子さんの映画だった
と言っても過言ではなかった
 
1964年製作、日本映画、東映作品
笠原和夫脚本、沢島忠監督作品
出演:鶴田浩二、佐久間良子、長門裕之、大木実、加藤嘉、宇佐美淳也、明石潮、春川ますみ、山本麟一、潮健児、佐藤慶、志村喬、西村晃
 

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