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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

コーポ・ア・コーポ

2024-06-30 18:55:04 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうと言う企画で視聴した作品
これもライツキューブからリリースされた作品というわけではないのでしょうが
映画の舞台は大阪の西成辺りの下町での話と言うことなんでしょうか
ってことでオープニング場所を示す映像としてライツキューブの任侠ドラマではここは大阪っていうことを示すランドマーク的な映像としてよく使われる
こんな映像から映画は始まりますが任侠ドラマではありません


ちょっと緩い感じの人間ドラマですが始まりはある風呂なし共同と入れの安アパート
の住人のいきなりの首吊り自殺から始まりますってことで映画としての掴みはこれで十分
ポスター絵面にあるように馬場ふみか、東出昌大、倉悠貴、笹野高史のこのアパート住人4人を中心の群像劇でして
一応ちょっとワルを絵に書いたような東出さんではあるんですが皆さん根は全くの善人でして
彼らの抱えている様々な過去を振り切れず今でもそれを抱えつつなんとなく日常を生きていくことでその過去を精算していこうという映画だったようでして
 
一応、住人同士での一体感もあって家賃取り立てを知らせるとそれぞれがそれぞれの隠れ場所があってみんながみんなどこにいるかも知っている
そしてその連帯感とお互いの絆の深さを知らしめるのがオープニングでの首吊り自殺者の処理
実にうまい脚本構成ですよね

馬場ふみかさん演じる辰巳ユリっていうヒロインのある意味達観した生き方がなんとその離れて暮らす家族たちでもわかるようにしており母親役の片岡礼子さんが実に良い
そういや祖母には白石和子さん、確か昨日の「唄う六人の女」にも出演されたなぁ
 
そして日雇い労働者の倉悠貴さん演じる石田鉄平はホントに真っすぐな人。大学生のバイトのお姉ちゃんと幸せになってほしいって真から思わせられる好人物
それに比して常にブラックスーツ姿の東出昌大さん演じる中条はやっぱ影のある人物ですがワルっぽいものの決して悪ではないちょっと見て良い奴なんだよね
そして住人でありつつ皆さんに親切っていうかちょっと世話焼きすぎな笹野高史さん演じるお爺ちゃんがある意味この映画を回して居る役所
 
そんな住人たちの日常を通して描かれる人間讃歌的な作品だったんですね
 
こう言った人と人のつながりが薄れていないっていう舞台にはやっぱ大阪の西成がよく似合う
どうやら漫画が原作の作品であるようですが
大阪西成だから描ける人情譚に97分酔いしれさせてもらえる作品だった。
 
2023年製作、日本映画、ジーオーティー作品
仁同正明監督作品
出演:馬場ふみか、東出昌大、倉悠貴、笹野高史、前田旺志郎、北村優衣、藤原しおり、岩松了、白石和子、片岡礼子

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