父親的生活

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農業アイドル?の存在

2009-06-09 11:52:53 | インポート

水着で田植えをする”農業アイドル”なる人がいるようです。その前はギャルママ??なる人達が新潟で田植えをしていましたね。

他にもそこそこ有名な俳優さんや、AV制作会社の元社長さん等も農業参入して話題になっています。

と、言うわけで農業が色々な形で注目されています。

これは、昨今の偽装問題や残留農薬問題等を受け、消費者が食品ではなくその材料となる”食材”に興味を持ち始めた事や、温暖化防止に代表されるエコ活動に結びつく発想からもあるでしょうし、理由は様々あると思います。

農業をビジネスとして考え、次の成長産業に・・・という経済産業省の後押しも大きいと思います。そして、先の参議院選挙で小沢民主党に地方票を根こそぎさらわれた自民党の反抗であるかも知れません。いずれにしてもちょっとしたブームである事は間違いないでしょう。

でも、私は非常に違和感を覚えます。

前に書いた野菜工場もそうなのですがどうも沢山の”補助金”が見え隠れします。

農業を見直そうと言う事で、経済対策もあって農業には沢山の補助金が出ます。それはそれは沢山のメニューがあって、トラクター1台からイノシシ避けネットや苗木まで沢山の補助がついています。

補助が沢山出れば、農家さんも楽に経営できたり近代化が容易になっていいなぁ・・・と言えばそうです。確かにこれらの補助金を使って大きくなったり便利になって生産量が飛躍的に伸びた生産者さんも沢山いらっしゃると思います。

でも、補助金は制約が多く、又使途が不透明なものも見られます。友人の生産者が補助を使ってトラクターを買おうとしたら、国内の特定メーカーしか補助対象になっておらず、自分の思っていた大規模化が出来なかったなんて話も聞きますし、例えば補助率が50%(購入代金の半額補助)だったら、購入先が指定されているので競争見積もりが取れず、結果見積もりが定価でなされ、結局一般で値切って買うのと大差なかったなんて話も聞きます。

昔、うちの会社も別の補助金を使った事がありますが、わずかな補助金でもやっぱり”頂く”ものは監査が厳しく、提出書類だけで余計に面倒だった経験から、今は補助金に頼らず何でも出来るように考えています。

ちょっとずれましたが、産業界で見れば特定業界にだけ補助が沢山出ると言う事は、他業界からの反発が増えるので通常は余りそういう事は無いと思いますが、最近の農業関係の補助の出方はちょっと異常です。メニューが増えると管理が甘くなるのは当然で、見積もりや実施の監査も相当甘くなっていると思われます。

でも、今回反対されないのは何故・・・・

先ず、残留問題などの様々な”事件”で、”民意”として「食品は大切」という意識を持たせたのは大きかった思います。そして自給率問題や世界的な食糧危機、エネルギー問題を煽った事も民意を国内農業やエコに向かせました。結果、経済産業省の補助金が間接的でも農業についたりする事態が容認されています。補助金が出来るとそこには沢山の利権を狙う業者が群がります。業者はあの手この手でアピールしますが、その一つが最初の農業ブームを引き起こしている事は間違いないと思っています。

でも、水着で田植えして元々の問題は解決するのか・・・そもそも田植えは今やほぼ機械です(笑)。手植えなんて、機械の入らない理由のある所以外ではダッシュ村位じゃないでしょうか・・・

農業が注目される事は、この業界にいる私にとっては非常に有難い事であるのは確かです。でも、農業って1年2年では結果が出ません。そういう意味では裏に”引き”のあるブームはちょっと敬遠したいと思うのです。最近乱立した農業法人も、10年続けられる会社がいったいどれだけあるのか。

畑が新規農業の名の下にもてはやされ、プチバブルが起こり、3年くらいでブームが去って捨てられ、結局は前より酷くなったなんてならない様に祈っているのです。

水着の田植えアイドル18歳だそうですが、彼女が60歳まで毎年水着で田植えをしてくれる様期待をして止みません。

そして、本当に農業や環境を思って行われている事と、尻馬に乗って行われている事の”見分け”が出来る能力は必要ですよね。

もっと賢くならなければと・・・・