ふたりの生活。

東京の下町で暮らすふたりの生活

自分には無理。

2007-06-05 | 

ゆうべ、デザートに笹にくるまれた大福のようなものを用意した。

白いやつとヨモギ入りの2つ。中にこし餡が入って70円。

 

どちらかを1個づつ食べてもいいし 半分に分けて2種類食べてももいい。

「ま」さんにどうするか決めてもらうようにした。

 

フォークを添えずに出したので 

「ま」さんはそれぞれの半分を食いちぎり 

『70円とは思えないね』と悦に入っていた。

 

残された食べかけが 私の分である。

 

私はとりあえず 白い方を食べた。

たしかに 70円とは思えない。

それから ヨモギ入りの半分の半分を食べた。

残りは四分の一。

 

なんとなく、「ま」さんが モノ欲しそうな表情をしていた。

 

心が広い妻である私は 『半分あげる。』と言った。

四分の一の半分を分け合うつもりだった。

(それくらいで<心が広い>をアピールしようとした私も私である。)

 

「ま」さんはとても喜んだ。

目をキラキラさせて

初めて逆上がりに成功した子供のように輝いた表情をした。

 

そして 一気に 残りを全部 ほおばった。

 

私は驚愕した。

半分あげるとは言ったが その半分とはすなわち八分の一である。

四分の一では決して、ない。

 

固まった私を見て 「ま」さんは

<まずいことをしでかしたかもしれないと気付いた子供>の顔をした。

 

咀嚼をやめ 口を開け

ヨモギとこし餡と唾液がぐちゃぐちゃになった塊を見せた。

そして 舌で若干前方に押し出した

『これでよければ返すけど。。。』という意思表示だ。

 

そんなものを返却されても 受け取れない。

 

いくら夫婦でも それはできない。