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「ひとつの時代が終わった」――。こうつぶやいた人もいるだろう。
双子姉妹のボーカルデュオ「ザ・ピーナッツ」の妹・伊藤ユミさんが5月18日に死去していたことが分かった。
75歳だった。姉のエミさんは12年に死去。2人とも鬼籍に入ったことになる。
ザ・ピーナッツは1959年にデビュー。「恋のバカンス」「恋のフーガ」などのヒット曲を発表し、テレビ番組「シャボン玉ホリデー」や映画「モスラ」で人気を博したのち、75年2月、引退を表明。同年6月、エミさんは7歳年下の沢田研二と結婚した(87年に離婚)。ユミさんは生涯独身を通した。
「2人とも引退後は一切テレビに出ず、実にきれいに芸能界を去りました」とは芸能評論家の肥留間正明氏だ。
「日本人の欧米コンプレックスを払拭してくれたコンビでした。歌唱力も表現力も一流で、いずみたくや宮川泰といった音楽界の大御所に磨きをかけられた。誰が聴いても“うまい”とうなる実力を引っ提げて、米国や西ドイツの人気テレビ番組に出演。それまでエルビス・プレスリーなどの洋楽に圧倒されていた若者は“どうだ、日本の音楽もレベルが高いだろ”と自信と希望を持つことができたのです。ピーナッツがいたから、その後のピンク・レディーが生まれたと言っても過言ではありません」
テレビの全盛期を支えるとともに、映画では「モスラ」の小美人を演じた。「モスラヤ、モスラ」という歌詞は誰もが知っているだろう。
「団塊世代にはすぐれた音楽性、ポスト団塊世代には『モスラ』のインファント島の先住民の前で歌う小美人の印象を残しました。決して美人ではなかったけど、2人が芸能史に残した功績はきわめて大きなものです」(肥留間正明氏)
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寂しくて、寂しくて、寂しいです。