しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「死の散歩道」 キャロリン・G・ハート 

2009年11月08日 | 読書
「死の散歩道」 キャロリン・G・ハート  ハヤカワ・ミステリ文庫
  Death on the River Walk     対馬妙・訳

元新聞記者のヘンリエッタ・オドワイヤー・コリンズ(ヘンリー・O)。
友人ジーナ・ウィルソンが、孫のアイリス・チャベスと連絡が取れないと電話して来る。
ヘンリー・Oはアイリスと会うためにテキサス州サンアントニオを訪れる。
アイリスは車を置いたまま行方知れず、部屋は何かを探して荒らされていた。
アイリスの勤め先リヴァー・ウォークにある〈テソロス〉では、勝手に辞めて迷惑をしていると言う。
〈テソロス〉美術工芸品店で、家族で経営していた。
その〈テソロス〉に手掛かりがあるとヘンリー・Oは目星を付ける。



ヘンリー・0は元新聞記者という特性を生かして、人と接触して話しを聞き出したり、観察して手掛かりを掴んで行く。
推理もあるが結構行動派で、ちょっと行き当たりばったりな所も見られる。
好奇心を持って、色々なところに首を突っ込んで行く感じ。
危なっかしいところもあるけれど、幸運にも恵まれている。

何となく、2時間のサスペンスドラマの雰囲気。
ドラマはあまり見ないが、イメージが。
舞台が美しい町ということもあり、きっとその風景を見せながらの物語になりそう。
風景は繰り返し語られ、暖かい日差しをが見えるよう。

この物語はサスペンスより、人間ドラマが印象に残る。
マニュエル・ガザルの純粋さと、子どもを守る母親、マリア・エレナ・エレエーラ・ガザルの絆。
そして、他の家族も。
それを描くための物語のようだ。
ラストも家族の愛情を壊さないものだった。

でも、マニュエルの純粋さは、その言葉で表されるばかり。
何度も書かれると、もう分かったから何か他のことで教えて欲しいという気持ちになる。
他のエピソードなどがあれば、もっと伝わった気がする。

シリーズ物で、これは5作目だそうだ。
始めにこれを読んだのだが、まだヘンリー・Oの魅力はよく分からない。



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