「ファイアーウォール」 ヘニング・マンケル 上・下巻 創元推理文庫
BRANDVAGG 柳沢由実子・訳
19歳と14歳の少女がタクシー運転手を襲う事件が発生。
逮捕された少女たちは金ほしさの犯行だと自供、反省の色はない。
あまりにふてぶてしい二人の態度。
尋問の席で母親を殴った少女に腹をたてたヴァランダーは思わず彼女に平手打ちを食らわせてしまう。
ところがその瞬間の写真を新聞に掲載されてしまったのだ。
孤立感に苛まれるヴァランダー。
<文庫本上巻裏カバーより>
タクシー運転手殺害で逮捕された少女が脱走、死体となって発見された。
単純なはずの事件が一気に様相を変える。
一方、病死だと思われたITコンサルタントの死体がモルグから盗まれ、代わりに少女との繋がりを疑わせるものが。
調べ始めたヴァランダーは、コンピューターに侵入するため、天才ハッカー少年の手を借りる。
新しい時代の犯罪に苦しむヴァランダー。人気シリーズ第八弾。
<文庫本下巻裏カバーより>
刑事ヴァランダーシリーズ、第8弾。
今回の事件は、10代の少女が起こした事件から始まるが、なかなか事件の本質が見えない。
“何故”“どうして”がたくさん出て来る。
それをヴァランダーたちは、考え推理して行く。
どう考え、行動するか、丁寧に書かれているので、一緒に付いて行ける。
最後まではっきりと分からないこともある。
それがより現実的に感じられる。何でも分かるものではないのだと。
それは事件もそうだが、人とのつながりもそう。
特に今回は、ヴァランダーの心持ちもかなり興味深い。
前から世代のギャップや社会の変化に、自分が付いて行けないと感じていたヴァランダー。
前作もそうだったが、今回はそれがまた顕著になる。
1997年が舞台のこの物語。
コンピューターを自在に操る少年や、捜査に必要不可欠になっている事への戸惑いも。
それは充分に理解出来る心情。
そして、理解し合えていると思っていた上司や部下が、自分を信じていなかったことへの戸惑いと苛立ち。
私生活では、一人でいることの寂しさと、自分のペースを乱されたくないという気持ち。
プライベートと事件とが、いいバランスで書かれている。
BRANDVAGG 柳沢由実子・訳
19歳と14歳の少女がタクシー運転手を襲う事件が発生。
逮捕された少女たちは金ほしさの犯行だと自供、反省の色はない。
あまりにふてぶてしい二人の態度。
尋問の席で母親を殴った少女に腹をたてたヴァランダーは思わず彼女に平手打ちを食らわせてしまう。
ところがその瞬間の写真を新聞に掲載されてしまったのだ。
孤立感に苛まれるヴァランダー。
<文庫本上巻裏カバーより>
タクシー運転手殺害で逮捕された少女が脱走、死体となって発見された。
単純なはずの事件が一気に様相を変える。
一方、病死だと思われたITコンサルタントの死体がモルグから盗まれ、代わりに少女との繋がりを疑わせるものが。
調べ始めたヴァランダーは、コンピューターに侵入するため、天才ハッカー少年の手を借りる。
新しい時代の犯罪に苦しむヴァランダー。人気シリーズ第八弾。
<文庫本下巻裏カバーより>
刑事ヴァランダーシリーズ、第8弾。
今回の事件は、10代の少女が起こした事件から始まるが、なかなか事件の本質が見えない。
“何故”“どうして”がたくさん出て来る。
それをヴァランダーたちは、考え推理して行く。
どう考え、行動するか、丁寧に書かれているので、一緒に付いて行ける。
最後まではっきりと分からないこともある。
それがより現実的に感じられる。何でも分かるものではないのだと。
それは事件もそうだが、人とのつながりもそう。
特に今回は、ヴァランダーの心持ちもかなり興味深い。
前から世代のギャップや社会の変化に、自分が付いて行けないと感じていたヴァランダー。
前作もそうだったが、今回はそれがまた顕著になる。
1997年が舞台のこの物語。
コンピューターを自在に操る少年や、捜査に必要不可欠になっている事への戸惑いも。
それは充分に理解出来る心情。
そして、理解し合えていると思っていた上司や部下が、自分を信じていなかったことへの戸惑いと苛立ち。
私生活では、一人でいることの寂しさと、自分のペースを乱されたくないという気持ち。
プライベートと事件とが、いいバランスで書かれている。
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