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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

ミュージカル 「森は生きている」

2006年08月08日 | 観劇
2006.7.26(水)~7.30(日) スペース・ゼロ
原作・サムイル・マルシャーク
<ストーリー>
新年を向かえる大晦日の夜、森に1月から12月までの精が集まり焚き火を囲む。
そんなある年の大晦日、その国の我が儘な子どもの女王が4月に咲く「マツユキソウ」がなければ新年は来ないと宣言。マツユキソウを届けた者には、その量と同じだけの金貨を褒美に与えると御触れを出す。
欲深な継母と義姉は娘を一人、夜の吹雪きの森に出す。
娘は凍えて、焚き火を見付け、あたらせてもらう。
いつも森の中で、森の動物や植物に優しくする娘を知っていた12の月の精は、森を1時間だけ4月にして、マツユキソウを摘ませてくれる。そして、4月の精は娘に指輪を贈る。困った時には指輪を投げ呪文を唱えれば、必ず助けに来るからと。
家に戻った娘は疲れて眠りにつくが、指輪を見付けた義姉が寝ているすきに奪ってしまう。
娘の摘んだマツユキソウをさっそく王女に届けた継母と義姉は王女が自分で摘みにいくから道案内を申し付けられ、本当は娘が見付けた事を白状する。
12の月の精の事は誰にも言わないと約束していた娘は困り果て、違う道にみんなを導く。そして、義姉が奪った指輪が女王の手に渡り、それが投げられた時に呪文を唱える。
途端に吹雪きが起こり、そして春に夏に変わる。厚いコートを脱ぎ捨てるが、季節は秋から冬になる。コートはどこかへ行ってしまっていた。
凍える女王達の前に1月の精が現れ、願いを叶えようという。城に帰りたいと望む王女達。
犬の毛皮を要求した継母と義姉は着た途端に犬に変わってしまう。
12の月の焚き火に辿り着いた一行。
王女は娘に12の月から贈られた橇を、貸して欲しいと頼む。それは王女が初めてする頼みごとだった。娘と女王は友達になる。
犬になったふたりは心が綺麗になると娘に二人の言葉が聞こえる。そうなれば人間に戻してくれると精は約束する。  


<感想>
*みんながよく知っている物語。味付けの仕方でミュージカルの楽しさを十分に感じられる舞台になっていた。
森にはリスとウサギがいて、子ども達も起用されていたが、その踊りも小動物らしく可愛いし、子ども達の明るいパワーも感じられた。

*12月の精が全員長い白のマント姿で、神聖な妖精という雰囲気が強く、静かな動きだったのがとてもよかった。マントを全員で翻したり、マントの使い方も綺麗だった。
しかし、これでマントの色が黒だったら、吸血鬼の集まりになるのかな…とちょっととんでもない事を想像していた。
その反対に、王女と女官達は華やかにカラフルだった。ただ、女官の衣装の方が素敵だった。

*指輪の呪文「転がれ転がれ指輪よ~」も歌になっているのだが、その歌と手の動きが結構複雑な感じで面白かった。         
「森は生きている」は他の舞台を生やテレビで見た事があるが、テレビで見たのもミュージカルだったが、はやり指輪の呪文の歌が不思議な感じだったのを覚えている。インパクトのあるものを考えているのだろう。

*物語の始めと終りに、この話しを紹介する歌と締めの歌があるが、締めでは、しっかり地球の未来へのメッセージが込められていた。
「森は生きている」。本当に今、しっかりその事を頭に置いて、森が生き続ける為に人間が努力していかなくてはならない時だと思う。

*このライズ・プロデュースの「森は」は今回で4回目の公演で、これからもずっと続いて行く作品のようだ。          

<個人感想>
*笠原浩夫・青木隆敏  継母と義姉
笠原さんはスタジオライフでも珍しい女性役。登場しただけでなんか可笑しみがあった。青木さんは女性役の方が多いから、違和感なし。
親子なので、コンビの様に一緒にいるのは当然だけれど、二人ともハイテンションでパワフルだけれど、一緒になってよりハイになっている感じで、凄く役を楽しんでいるようだった。
女性役を男性がするのは、この二人だけだが、その分迫力があり、娘を苛めるのが怖いくらいだった。本当に憎らしく意地悪。           
ふたりともとても表情豊で、普段見られない表情も沢山。
女王に、マツユキソウを取って来た下りを歌う所が、オーバーアクションの表現力で最高におかしかった。
青木さんは歌手としても活躍しているが、笠原さんの歌を聞いたのは始めてだったが、よかった。
踊りも、必要以上に飛び回っている感じの青木さんで、とても身軽。笠原しんは、ちょっと手が伸び切らないのが残念。ちょっとあたふたしているように見えてしまう。

*柳沢なな 娘
ななさんは現代的な顔をしているから、素朴な娘役とはちょっとイメージが違うのだが。前回の「RJM2」の役の方が似合う。でも、頑張っている一途な感じは良かった。
ただ、歌は声が細くて、ちっよと頼りない感じがした。

*黒木マリナ
とっても顔の小さい人。我が儘がぴったりの表情で、歌も黒木さんの方がしっかりしていた気がする。ただ女王としての何か、プラスアルファーが欲しい様な。ただの我が儘な小娘みたいな気もした。

*松岡英明 博士
「RJM2」のジェームスに続いての松岡さん。今回は随分若く見えた。
松岡さんのブログを読むと、随分悩みながら博士に取り組んでいたようですが、確かに、あまり特徴のない博士で、気弱なお兄さんだった。
しかし、歌は静かな難しそうな節回しの歌も綺麗に歌っていて、流石本職と思った。

*森川次郎 狼・7月の精
「RJM2」のマルヤマさんは、とてもカッコイイ、鋭い狼に変身。ダンスの見せ場もあり、なかなか素敵だった。

*子どもも参加しているが、ベテランの人達も参加。
兵隊役の沢木順さんは、素敵な笑顔で、最初と最後のソロを。
12月の精のあぜち守さんは存在感があった。1月の精の相本久美子さんと共に、月の精のまとめ役。
カラス役の宮本竜圭さんは、カラスの動きが見事だった。衣装もそうだけれど動きですぐ鳥だと分かった。
女王の侍従役の、倉田秀人さんは、人の良さそうな感じ。
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