しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ブラック・スクリーム」 ジェフリー・ディーヴァー 

2020年06月01日 | 読書
「ブラック・スクリーム」 ジェフリー・ディーヴァー  文藝春秋    
 The Burial Hour       池田真紀子・訳

ニューヨークの路上で男が拉致されるのを少女が目撃した。
やがて被害者の苦痛のうめきをサンプリングした音楽とともに、監禁されて死に瀕している被害者の姿が動画サイトにアップされた。
アップロードしたのは「作曲家(コンポーザー)」を自称する人物。
捜査を依頼された科学捜査の天才リンカーン・ライムは現場に残された証拠物件から監禁場所を割り出し、被害者を救出したものの、〈コンポーザー〉は国外に逃亡してしまった。
そして事件の場はイタリアへ――リビアからの移民が誘拐されたのだ。
〈コンポーザー〉の犯行だった。
ナポリに飛んだ名探偵ライムとパートナーのアメリア・サックス、そしてライムの介護士トムは、若き森林警備隊員エルコレとともに事件に挑む。
ニューヨークの白人とナポリの難民。
被害者をつなぐものは何か?
〈漆黒の絶叫〉に駆りたてられる〈コンポーザー〉の目的は?
アメリカ総領事館から持ち込まれた留学生の暴行事件も調査することになったライムは、想像を絶する真相を探り当てることに……
   <単行本カバー見返し側より>

『リンカーン・ライムシリーズ』第13弾。





いつものディーヴァーらしく、ドンデン返しはあるのだが。
何だか、今回は事件の背景が大きい割にはのんびりした雰囲気で、あまりドキドキ感がない。
政治的な要素が、どこまでも大きくなる感じだが。
これもいくつも捻りはあるのだが。
ラストも、「そうだったのか」と冷静に思って終わり。
物足りなく感じる。
登場人物は面白い。
いつものメンバーはアメリカに残して来ているので、新しいイタリアのメンバー。
森林警備隊員エルコレ、マッシモ・ロッシ警部、ダンテ・スピロ検事、ベアトリーチェ・レンツァ科学捜査官。
そして〈コンポーザー〉も。
登場人物の中にも、ちょっとしたドンデン返しがある。それは楽しい。

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