しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ファインダーズ・キ-パーズ」  スティーヴン・キング 

2019年09月10日 | 読書
「ファインダーズ・キ-パーズ」  スティーヴン・キング  文藝春秋  上・下巻
  FINDERS KEEPERS          白石朗・訳

1978年。
モリス・ベラミーは仲間2人と、隠遁生活を送る作家のロススティーンの家に押し入る。
モリスはロススティーンの小説の主人公、ジミー・ゴールドの大ファンだったが、3作目でジミーを堕落させたとして怒りを感じていた。
ロススティーンは絶頂期で筆を折るが、今も書き続けているという噂があった。
それを手に入れれば高く売れると友人、アンディ(ドルー)・ハリディの言葉がモリスを強盗に走らせた。
モリスは金と、びっしりと文章が書かれた何冊ものモレスキンのノートを手に入れる。
そして、ロススティーンと仲間2人を殺す。
ノートの事をアンディに打ち明けると、アンディは怖気付く。
売れるようになるには何十年の掛ることや、殺人で逮捕されないように、盗んで来た物は隠すように言って離れて行く。
モリスは取り合えず、トランクに金とノートを詰めて、埋めて隠す。
そしてその日荒れて酒に酔い、強姦の罪で逮捕され無期懲役で刑務所に入れられる。
2010年。
13歳のピーター(ピート)・ソウバーズは小川のふちに立つ木の根がむき出しになった所に何かがあるのを見つける。
それはトランクだった。
何とか引っ張り出して開けるとそこには大金と大量のノートが入っていた。
ピートに父親はメルセデス・キラー事件の被害者で家庭は生活が窮していた。
両親の喧嘩は絶えず、妹のティナも不安な様子でいる。
悩んだ末、ピートは匿名で少しずつお金を郵送で送り始める。
そして、ノートはピートの宝物になっていく。
一方、モリスはロススティーンのノートのことばかり考えていた。

『ミスター・メルセデス』の続編







背景に「メルセデス・キラー事件」もあるが、これだけでも分かる物語。
ピーターの妹ティナとジェロームの妹バーバラが知り合い。
そこからピーターとホッジズたちが係ることになる。
しかし、ほとんどはピーターが自分で何とかしてしまう。
子どもっぽい発想もあるが、大人と堂々と渡り合う頭の良さ。
苦労していると、そうなるのかも。
ピーターといい、ジェロームといい、妹2人といい、優しく出来た子どもが沢山。
大人はかなり異質でおぞましい。
ホラーでないとはいえ、かなり怖い場面も。
結構ドタバタな展開で、登場人物の取る行動が、もっと上手い方法はないのかと思うが。
これは前作と同じか。
あっという間に突っ走って結末。
3部作の2作目。
ホッジズは、定期的にブレイディ・ハーツフィールドの元を訪れている。
まだ何かあるのだろう。
2作目はスピンオフのような感じなのか、何か係りが出て来るのか。

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