しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「インモラル」 ブライアン・フリーマン 

2009年04月06日 | 読書
「インモラル」 ブライアン・フリーマン   ハヤカワ・ミステリ文庫
  IMMORAL     長野きよみ・訳

アメリカ、ミネソタ州ダルース。
17歳の女子高生、レイチェル・ストーナーが行方不明になる。
14ヶ月前にも同じ女子高生のケリー・マグラスが姿を消していた。
マスコミは連続事件という見方をする。
しかしダルース警察の警官ジョナサン・ストライドは別の見方をする。
レイチェルは子どもの頃に死んだ実父トミーの死を母親エミリーのせいにし、義父のグレイムともうまく行っていなかった。
やがてグレイムの犯行を疑わせる証拠が出てくる。
グレイムはそれを否定し、レイチェルが仕掛けた罠だと言う。
死体が発見されないまま、警察はグレイムを逮捕する。



結構面白かった。
少女の失踪の謎、裁判での駆け引き、親子のやり切れない関係。
事件は悲惨な方法で一応解決されたように見えたが、それで終りではないのは分かっていた。
その後の展開は、何となく予想が出来るような雰囲気だが、はっきり確信出来る事柄は、結構隠されていた。
なので、事実が分かった時も驚きというよりは、そう言うことだったのかと納得した感じ。
レイチェルとエミリーの親子関係が、なぜそうなってしまったのか、もっと小さい頃のエピソードも知りたかった。
父親と母親の対立が子どもを巻き込んでしまったのだろうか。
レイチェルの気持ちに共感する警官も登場して、母親のエミリーが悪者になってしまった感じがする。
エミリーの代弁者も登場して欲しかった。
長い物語だが、その中にジョナサン・ストライドのロマンスも。
主人公なので、どんな人物かを知るためのエピソードなのかも知れないが、あまり必要ないような。
メインの事件だけの方が、緊張感が持続する気もする。
まあ、ロマンスに興味がないからかも知れないが。

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