「発火点」 C・J・ボックス 創元推理文庫
Breaking Point 野口百合子・訳
猟区管理官ジョー・ピケットの知人で、工務店経営者ブッチの所有地から、2人の男の射殺体が発見された。
殺害されたのは合衆国環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解かつ冷酷な仕打ちを受けていた。
逃亡した容疑者ブッチと最後に会っていたジョーは、彼の捜索作戦に巻きこまれ・・・・・・。
大自然を舞台に展開される予測不可能な追跡劇の行方と、事件に隠された巧妙な陰謀とは。
<文庫本1頁目より>
「ワイオミング州猟区管理官ジョー・ピケット」シリーズ。
いつも理不尽な事で悩まされるジョーだが、今回知人のブッチに起こった事は権力の横暴でしかない。
宅地として買って家を建てようとしたら、「ここは湿地だからダメ」だと。
不思議な話でしかないが、実際に似たような話があったようだ。
今回は、そうなった理由もはっきり分かるが。
権力者が一般市民を痛めつけることは、日本でもある事だ。
そして今回の事件もそれだけでは収まらず、たくさんの人が死んでしまう。
嫌な社会だ。
しかし、ブッチが環境保護局の特別捜査官を射殺してしまったと言うのがしっくりこなかったら、これにも裏があった。
たった1人で、これだけの事を引き起こしてしまうなんて、なんだか凄い話だ。
やっぱりジョーは巻き込まれて、仕方なく活躍している。
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