しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「真鍮の評決 リンカーン弁護士」  マイクル・コナリー

2017年11月28日 | 読書
「真鍮の評決 リンカーン弁護士」  マイクル・コナリー  講談社文庫   上・下巻
 THE BRASS VERDICT       古沢嘉通・訳

マイクル(ミッキー)・ハラー弁護士は、2年前の裁判の関係から銃で撃たれる。
治療とその後に陥った鎮痛剤中毒で、1年間の休業し復帰しようとしていた。
そんな時、ジェリー・ヴィンセント弁護士が自分の事務所の駐車場の車の中で、銃で射殺される。
ヴィンセントとハラーはお互いに、法律業務の移管を指名していた。
ハラーはいきなり、ヴィンセントが担当していた31の弁護案件を引き受けることになる。
その中には、世間の注目を集めている事件があった。
ハリウッドの新鋭映画制作会社オーナー、ウォルター・エリオットが妻と愛人を銃殺したとされる事件だった。
エリオットはそのままハラーを弁護士として雇うが、裁判を遅延させないと言うのが1番の条件だった。
一方、ヴィンセント殺害の事件を調べるのはハリー・ボッシュ刑事。
ボッシュは、ヴィンセントが扱っていた案件の中に犯人がいると予測する。
対立関係のハラーとボッシュだったが。

「リンカーン弁護士」シリーズ第2弾











最後に真相が分かると、なんて凄い事は起こっていたのだと驚かされる。
事件を翻弄していた黒幕と事件の真相。
そして、終わり方も。
弁護するにあたり、被告ウォルター・エリオットが本当に罪を犯しているのかが気になり始めたハラー。
前回の銃撃から、少しずつ変わりつつある過程の物語のような感じがする。
だから余計に、真相を知った後どう行動するか知りたかったのだが。
その行動をする前に、思わぬ展開であっけなくこの裁判に幕が引かれる。
なんだか都合良く終わってしまった。

ハラーとボッシュの競演も面白かった。
確かに対立する立場になるのだ。
ただ、やり方によっては協力出来ることも示してくれた。
実際にも、そんなことがあっても良い様な気がするが。

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