しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ナイン・ドラゴンズ」  マイクル・コナリー 

2017年12月01日 | 読書
「ナイン・ドラゴンズ」  マイクル・コナリー  講談社文庫   上・下巻
 Nine Dragons       古沢嘉通・訳

かつて暴動が起きたエリアで酒店を営む中国人が銃殺された。
ロス市警本部殺人事件特捜班のボッシュは、事件の背後に中国系犯罪組織・三合会が存在することをつきとめる。
報復を恐れず追うボッシュの前に現れる強力な容疑者。
その身柄を拘束した直後、香港に住むボッシュの娘が監禁されている映像が届く。
       <文庫本上巻裏カバーより>

娘を助け出すべく香港に飛んだボッシュは、前妻と彼女の同僚の力を借りて街中を血眼で探し回る。
監禁映像の背景にあったのは九龍半島の繁華街、尖沙咀であることが判明。
しかしボッシュの人生最大にして、最悪の悲劇が起こる。
娘は救えるのか?裏で糸を引いているのは誰だ。
        <文庫本下巻裏カバーより>

ハリー・ボッシュシリーズ 第14弾。










まさにハードボイルドな物語。
冷静に考えて事件を解決するようになっていたボッシュ。
しかし、娘のマデリンが誘拐されたことにより、その冷静さは消え失せる。
とにかく動いていないと解決出来ないと思っているボッシュ。
その思い通り、ひたすら動き続ける。
一緒にマデリンを探すエレノアが‟待て“と言っても聞かない。
それがプラスに出ることもあるが、マイナスに働くことも。
あまりの猪突猛進で、呆れるほど。そしてハラハラさせられる。
言葉も通じない中国で、その熱さは確かにボッシュならではなのだろう。
いくつも事件はあって、それが最後にはひとつに集約して行くと言う物語もある。
これはその反対のパターン。
しかし、何と言う間の悪いタイミングだったのだろう。
ボッシュはまたひとつ、深い傷を負う。

弁護士のミッキー・ハラ―もボッシュを助ける立場で登場。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「真鍮の評決 リンカーン弁... | トップ | 「転落の街」  マイクル・... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事