しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「カラヴァッジョの秘密」  コスタンティーノ・ダラッツィオ 

2018年05月25日 | 読書
「カラヴァッジョの秘密」  コスタンティーノ・ダラッツィオ   河出書房新社   
Caravaggio Segreto         上野真弓・訳

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァジョ
1571年ミラノに生まれ、ローマで画家として名を残す。
1606年ローマを離れざるを得なくなり、ナポリなどに滞在。
1610年、ローマに向かうが到着することなく死去。
そんなカラヴァッジョの人生と作品、その時代背景が書かれた物語。






物語と言っても創作ではなく、資料などから分かっている事、今も謎な事などが明確に書かれている。
カラヴァッジョの人生は、映画を見ていたので、かなり波乱万丈な事は知っていた。
しかし名は知っていても、作品は展覧会を見に行くまであまり良く知らなかった。
作品を見て惹かれた。
この本は作品についての解説がかなり面白く、作品をじっくりと見たくなる。
光と闇を描くカラヴァッジョ。
教えてもらって、気が付くがたくさんあった。
ここまで、考えて描かれている物なのだ。
宗教画には、たくさんの決まり事や制約がある事も知る。
確かに、考えればそうだろう。
独創的と言う事は、ある程度約束事を破って行くという事か。

そして、記録がたくさん残っていると言う事。
展覧会の時にも裁判の記録が書かれた分厚い記録書を見て驚いた。
全部取ってあるのだ。
まだ読まれていない記録や文書があるかも知れない。
これからも新事実が明らかになる可能性があると言う事。
そして、新たな絵画が見つかる可能性も。
なんだかワクワクする話だ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「忘れられた花園」  ケイ... | トップ | 「追憶の夜想曲(ノクターン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事