しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「破壊天使」 ロバート・クレイス 

2009年01月26日 | 読書
「破壊天使」 ロバート・クレイス  上巻/下巻 講談社文庫
  DEMOLITION ANGEL   村上和久・訳

アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス市シルヴァー・レイク。
爆発物処理員チャーリー・リッジオが作業中に爆死する。
通報を受け現場に駆けつけた犯罪共謀課二級刑事キャロル・スターキーは、元爆発物処理員だった。
スターキーは3年前作業中に爆発が起こり、同僚で恋人でもあったディヴィッドを喪い自らの傷を負っていた。
そのトラウマを戦いながら捜査にあたる。
爆弾は特殊なもので、爆発は時限装置や誤って起爆した訳ではなく、無線コントロールでタイミングを合わせて爆破された事がわかる。
そして、ロサンゼルス市警にワシントンからFBIのATF(アルコール・煙草・火気取締局)捜査官ジャック・ペルがやって来て、犯人は『ミスター・レッド』の可能性があると告げる。
『ミスター・レッド』は爆弾を武器にする殺し屋で、爆発物処理員を狩ることに楽しみを見出しているという。



爆発物を使った事件は日本では少ないが、アメリカを始め海外では多発している。
そして、爆発物はテロをまず連想させる。
爆発物は結構簡単に作れるらしい。
まずは日本でそんな犯罪が増えないように願いたい。
スターキーが極限の状態で動き回っているので、その熱気や苛立ちが熱く伝わってくる物語。
スターキーとレッドの対決と言う図でもあるのだが、スターキーに比べるとレッドの魅力がいまひとつな感じがする。
ペルも謎めいていて、こちらの方に興味がひかれた。
前半は地味な展開だったが、思わぬ展開もあり後半が盛り上がる。

テロが身近にあり、爆発の恐怖をいつも感じている国がある。
爆発の脅威を知らないのは幸せなことだ。
全世界がそんな脅威に無縁になることを祈る。


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