歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

[2013英国旅日記:7-4] Castlerigg Stone Circle

2015年06月13日 | 英国 -england-
2013年7月26日 英国旅日記~湖水地方編~ その4



湖水地方北部の町:Keswick(ケズウィック)にて。


(町の中心の広場)

この写真にある「The Moot Hall」の中に、ツアーインフォセンターがあります。
そこで知ったのは、

なんと、「ストーンサークル」がある!ということ。

ストーンサークル(環状列石)で有名なのは、イギリス南部にある世界遺産『ストーンヘンジ』ですが、
まさか、こんなところにも。



(時計塔広場に仮設で作られていた、ボルダリングウォール。子供用。)

地図付きパンフレットを買いました(95ペンス)。



このインフォセンターを出てからの、ごく詳細な行き方まで書いてあります。

「まずこの建物を出たら、この建物の入口を正面に見たときに左になるほうに広場の出口があるので、、、」

といった調子。

遊歩道(フットパス)のハイキングコースで、約6km。

「2−3時間要します」って書いてあるけど、片道まあ40分くらいで行けるかな、という塩梅だったし(この勝手な見込みが後に、、、)、

こういう、世界ふしぎ発見的なスピリチュアルスポット好きとしては、
当然、行くことになりますよね。



時刻はちょうど、13時頃でした。







ガイドを読みつつ、

町を外れて、


森道へ。





しばし進んで振り返ると、




ケズウィックの町に寄り添う、Derwentwater(ダーウェントウォーター)湖が、すでにはるか眼下に。



「あ、また登ってた。」

旅に出ると、期せずして必ず“登る”ことになるのが、my 七不思議の一。

ここでも起きた。




このフットパスは、放牧地と森の境目を縫って、伸びていく模様。




森。緑がきらきら。


左手の崖下には




小さな渓流。きらきら。

ちなみに、パンフにもちゃ〜んと「左手に小川の流れる森を登って行きます」って書いてあります。

ふと気づくと、


右手の崖上に





羊が。


さらに行くと、




馬!






馬が水を飲んでいます。


黒い馬です。


優雅に飲んでるのはもちろん、湖水地方の天然水。


しかし、近い。

馬、砂利の上を歩くので、ひづめのあれが、ガチャガチャと、大きな音を立てます。



あってないような境界、刺激しないように、そーっと横切る。


さらに進むと



あ、




また馬!


また近い!

なんか黒々しく、猛々しい馬です。




さらば馬。

先を進みます。

それにしても、

石積みが、延々続きます。よくぞここまで、と、感心せずにいられない。





登り道は



続きます。

ジャリジャリしています。


山頂はあそこか。




中腹からの風景。

ゆるやかななだらかな山並みと、青い空と、ドラマティックな白い雲と・・・。




美しいパノラマ。




ふーふー登りながら、ハー綺麗、ハー綺麗、って言いながら、写真をパシャコンパシャコン撮りながら、

どこを切っても絵になる風景を、ただ今登っております。

いやしかし、こんな登山道に至るまでしっかり石積みが続くのが、ほんとに凄い。





昔のイギリス人のモチベーション、凄い。

余談ですが、ここらへんで一息、と、スーパーで買っといた「ココナッツウォーター」というもの(当時は日本では見かけなかった)を、そこで初めて飲みまして、
あまりのくそまずさに衝撃を受けました。
最近、日本でも急に出回るようになりましたが。


、はい。

閑話休題。


しばし、こんな風景をお楽しみ下さい。




石垣越しに、見晴るかす湖畔の町。

湖がひとつ、ふたつと、山間の向こうのほうへ、

連なって続いているのが見えます。


湖水地方、少し俯瞰で見れた!





そして、
ひたすらどこまでも続く、根性の石垣。

石垣根性。


やがて、





次のゲートが。

パンフには「a kissing gate」と書いてあります。

wikiで調べたら、通り抜けられるようになっているゲートのこと、みたい。お洒落な言い方ですね。


フットパスは、



石垣の内側を。
つまり、放牧地の内部を、伸びていきます。

、、ほんとに行っていいのかしら・・。(パンフはそのまま進めと言うとる。)

だって、



羊がふつうに、そこに居るんですけど。


羊がふつうに




目の前の道、ふさいでるんですけど。


そーっと近づいていくと、



やおら、というか、おもむろに、というか、泰然自若、というか、

とにかくゆっくりっていうわけでもない速やかさ、だけど、音も無くさらさらーっという流れ方で、

はけていきます。


羊。
顔が黒いタイプ。






逃げた割に、すぐそこらへんにとどまってたりする。


とりあえずさっと離れて、




じーっと、様子をうかがう。(顔まっすぐこっちに向けてガン見の体勢)


ほぼ、微動だにせず。音も無く。

こちらも、合わせて、立ち止まって、じーっと対峙してみる。


無音の見詰め合い。


だいたい毎回、このパターン。


あとは、




全然気にせず、ずーっともぐもぐ草食べてるばかり。



雄大!

なだらか!


ちなみに、こんな雄大な美景の足下は、

すべて、羊のころころしたフンまみれです。




ゲート!

『ストーンサークルはこちら』、ついに来た!





とはいえ、

放牧地内の端っこフットパスは、まだ続く。




逃げる羊。




羊逃げる。




べええ。

羊、

べええええ。


羊は「メエメエ♪」じゃなくて「べえべえ(ダミ声)」あるいは「ばぇええ、ばぇええ」と鳴くということ、

イギリスに来て初めて、しっかり叩き込まれました。





大きな木陰で休んでいるところ、邪魔して申し訳ない。


そこのゲート(もとい、Kissing Gate)を出たら、




人の道に戻りました。

わーー、なんか久しぶり、アスファルト!


わーー、なんか久しぶりに、フンが落ちてない道!




羊は、もはや、向こうの世界の住人ね。

安穏と寝そべっているがいい。




しかし、かれこれ、、、1時間近いが、、、





あーー!





出ました~~~!!


すとーーーん


さーーーーくるーーー!!





案外



小粒だけど、しっかりサークルしてる。






親子連れやら、バイク乗りやら。ハイカー多し。


どう考えても、車両で来れる別ルートがあった模様。


それはまあさておき、



この雄大。



スピリチュアル浪漫ですね~~。


パワーもらっとこ、パワーを。




こんな風に並んでるよっていうサイン。



こんないわれがあるよっていう解説ボード。


「Castlerigg(キャッスルリッグ)」= このストーンサークルのある地名らしい。

あまり見慣れない英語は、古英語の名残りか、もう目と鼻の先にある、スコットランドの文化の影響でしょうか。


いや~、ようやく着いた、ストーンサークル。


意外に時間がかかって、実は心配なのは、

町に停めている車のパーキングメーターの件。

イギリスのパーキングって、前払い制で、
たとえば「1時間ならいくら」、「3時間ならいくら」、っていうチケットを選んで買って、車の中の見えるところに置いておくシステムなのですが、


今の段階で、「ちょっとこれ、明らかに超過しちゃうんじゃない?」っていう時間になってた。

チケットチェックの見回りがどんだけ厳しいかよくわからないんだけど、

とりあえず急がねば、

ということで、



他の人たちが通って来たであろう、人用の道を、

リアルにわき目も振らずに走り下りまして、



ケズウィックの町に舞い戻りまして、




再びこんにちは、ケズウィック。ああ花が綺麗だね。




そして、駐車場へそそくさと向かうと、




・・・お見事!




違反切符、しっかり切られておりました・・・。




PENALTY CHARGE NOTICE. 略してPCN。

14:38に戻らなきゃいけなかったんだけど、時既に15時過ぎ・・・けっこう厳しいのね・・・。ちなみに、どこの駐車場でも、監視員の姿なんか全然見かけたことない。一体どこに潜んでるんだろう。

それにしても、なんか、結構痛ましい金額を、28日以内に払え!って書いてある・・・

その額、50£。

支払い方が細かく書いてあり、、、どうやら、ネットでクレジットカードで14日以内に払うなら、半額の25£で良い、となっています。


現金をドロボーにごっそり盗まれた我が身、無駄金を失ってる場合じゃないのに、
まさかここで、こんな、痛恨の一撃。

しばし虚脱。

ため息しか出ない。

顔面は蒼白にしか成れない。






はは。花が綺麗だね。


とりあえず、もう動く気力がなくって、

さっさと今夜の宿に向かっちゃうことにする。


なんてったって今夜の宿は、またよりにもよって、贅沢なマナーホテルを予約しちゃっておる。

金無い分際で「なかなか来れないせっかくの海外旅行だし~、せっかくだから、出来る贅沢は、しとかないと!」っていう当初の趣旨は全然変える気無し。ぶっちゃけ、帳尻合わせしたらなんとかなると思ってるし、なんとかしようと思ってる。


で、

「せっかくなんだから、今日のホテル、がっつりたっぷり過ごさせてもらおうじゃないの!」と、

そっちで取られるんならこっちで元取れ〜みたいな、けちな腹づもり。

そして向かったのは

再びWindermere & Bownessにあります、




大変上品な、マナーハウス・ホテル:FAYRER GARDEN HOUSE HOTELさんでございます。

意外にそんなに高くない、シングル一泊50£。支払いは、安心のカード引き落としとなっております。

その名にたがわず、



ガーデンがあります。



しっかり手入れしてある、イングリッシュ・ガーデンです。



アスチルベ。




緑のトンネル。





敷地の境界が判らない感じ。
どこまでも庭が続いている感じ。



パーフェクトな芝生。

芝生 is パーフェクト。


ああ、、、やっと、深呼吸。

安らぐ。




あてがわれたシングルの部屋は、




気取っていない、COZYな感じ。




離れの新館みたいな感じ。



窓の外はまだ明るいのですが、

時刻はなにげに、もう夕方。


とりあえず、wifiのあるところで、罰金払わなくっちゃ・・・と、
応接間に行くと、、




なんという 豪華さ・・・




ハイ・セレブリティ



グレート・ロイヤル



パーフェクト・ジェントル



ああもうこの、私ったら、



たぶん場違い。

とりあえず、ディナーを。。。



やばい。



いいですかスーツなんかもってないけども。



いいんですかこんなもの頂いても。

なんですかこれは。アペなんとかですか。



なんだこれは。

花が載っているじゃありませんか。



そして、ラム。羊のお肉。

さっきまでのあいつらが、いま、こんなかたちになって・・・。

、、なんというか、、、

、、罪深いお味で、ございました・・。



たそがれる



6時。

同じ50ポンドでも、ご褒美みたいな贅沢な50ポンドがあり、一方、悔しさばかり刻み込む罰金の50ポンドがあり、、。

お金って、ほんと、使いようなんだなあ。みつを。






まったりゆっくりディナーを満喫したのに、
まだ明るい。

優雅なディナー(33£・現金払い)の後、



とりあえず、やるべきことは、
罰金の支払い。


優雅な青いクッションのある 白いソファの



隅っこに陣取って、

一生懸命、iPhoneで、支払いの手続き。

・・・25£・・・。

くっ、、苦ぅうう・・・。




この時、すでに、21時。

まだ明るい、やっと宵の気配。。。







 >>続く。>>


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