<2013夏・イギリス旅日記>
7月29日(月) ~10日目~
午後。荒地にふさわしい、どんより白く荒んだ天気も、晴れてきました。
広々。
念願だった“ムーア”を離れ、
そのまま地続きに連なっている山岳地帯:「Peak district National Park(ピーク・ディストリクト国立公園)」へ入りました。
いわば、イギリスの背骨。
配置的には、日本で言うなら、長野あたりにある「日本アルプス」のイメージ。
イギリス最古の国立公園だそうです。
広大な敷地には色々な表情があって、北部はダークピーク、南部はホワイトピークだとか。
しばし平らな、のどかな放牧地帯を貫く一本道を、進みました。
で、
不意に目の前に飛び込んできた光景に、
思わず「うわっ!?」と、声を上げてしまいました。
今まで目にしたことのない、非現実的なまでに、特徴的な造形。
ほんとに、びっくりしました。
というのも、
手元の『地球の歩き方』には、写真も一枚くらいで、そんなに詳しく書かれていなかったので、
あんまり期待はしていなかったのです。
そしたら、
いきなり、こんな空間に、両側を挟まれて。
山肌にざっくりあらわになった白い石の感じが、やばい(良い意味)。
石がぐっちょぐちょで、やばい。
これはやばい、やばいとこ来た、とわなわな戦慄しつつ、急いで駐車場にパーキング。
降り立ったのは、Winnats Passというところらしい。
見上げると、
なんか、やばい。
ひだ(襞)っぽい。
肉感的。
生き物っぽい。
*
斜面を散策。
石のスケール感がやばい。
木がないから余計、非現実感。
山と谷が、遮るものなく全部があらわに、ぎゅっとコンパクトに凝縮して現れている感じが、ミニチュアっぽく、
一方、山を構成する岩のごりごりした巨大っぷり。これらがなんだか、かみ合ってないというか、、、自分の中にある、日本の山岳・森をベースにした自然の、自然らしい、“自然な”造形観から逸脱してるから、
なんとも、“不自然な”、ファンタジックな、
非現実的な印象を受けたのだと思われます。
えぐれて露わになった岩肌の裂け目。
近づいてみると、
湧き水が。
石灰岩の地層に浄化された、きれいな水。
そして
石垣。と、羊。
白っぽいグレーの。石灰岩。
色は少しずつ違えど、
どこにでも現れ、
どこまでも続く。
山の傾斜もお構いなしに、
傾くがまま、流れるがままに、
だいたい等しい高さで積まれ、
連なって居ます。
延々と。
「山岳地帯」といえど、日本の山と違って、低くてなだらかな峰が、のっぺりした大地をえぐる谷と共に、
延々、連なっている感じです。
ムーア(荒地)とデイル(谷)が入り組みあって。
傾斜はきついけど、
あっというまに山頂。
雄大!
写真の枠にぜんぜん収まりきれない、この突き抜ける空と、夏雲と、
緑の大地!
ごろごろ寝転がりたい!
、、ところだが、
そこらじゅうに羊のフンが、ほんとにびっしり埋め尽くしているので、
自粛。
低い山頂から、谷を臨む。
見通し良すぎ。
車がミニチュアみたい。
ほんとに木がないから、まるで生きている奇妙な生物の、ぬっぺり、なめらかな肌の感じ、
えぐられている部分なんかが、余計に生々しく見えたり。
“露骨”。
まさに、“露骨”感。
文字通り、肌の薄皮をびりっと裂いて、白い骨が、露わになったみたい。
岩の色が、骨に似てる。
と思ってたら
骨があった。
そして、
生々しい、白い毛。生きものの跡。
*
ゲートを乗り越え、
羊の国へ。
そこは美しく、
すきまなく羊の丸いフンだらけ。
積まれてずいぶん経ったであろう、
すでに黒ずみ、グレーになった石。そして、
窓。
ふるえるほど、感動。
崩れずにこれが保たれていることに。
いやしかし、
この根性。
イギリス人の石工の根性、ほんとにすごい。
どこまで積むの~!?
勾配に沿って、きれいにぴっちり。
と思いきや
でこぼこのとこもありました。
このラフさもまた、良い味。
いやこれも、わざとかもしれない。
何度見返しても、いやはや、すごい。
日本では滅多に出会わないような風景。
しかし、
ふらっと流れるまま、立ち寄ったけれど、
ふらっと流されて、ほんとに良かった。
こんなに「イギリスらしい」風景に 予期せず出逢えたのは、
ほんとに嬉しい驚きでした。
予習をしっかりしておくこともいいけど、
予備知識がない出会いも、良いですね。
結局なにに惹かれたんだろう。
非現実感か。生物感か。はてさて。
羊のカップル。
さらば。ピーク・ディストリクトの羊。
感無量をかみ締めつつ、
愛しのエルダーフラワー・コーディアル炭酸水を飲みつつ(ちなみにこの美しい瓶は、日本に持ち帰りました)
今夜の宿のある方向目指し、ピーク・ディストリクトを離れると、
突然、
すんごい土砂降りに見舞われました。
笑っちゃうほど、すんごい豪雨。
*
>> 続く。>>
7月29日(月) ~10日目~
午後。荒地にふさわしい、どんより白く荒んだ天気も、晴れてきました。
広々。
念願だった“ムーア”を離れ、
そのまま地続きに連なっている山岳地帯:「Peak district National Park(ピーク・ディストリクト国立公園)」へ入りました。
いわば、イギリスの背骨。
配置的には、日本で言うなら、長野あたりにある「日本アルプス」のイメージ。
イギリス最古の国立公園だそうです。
広大な敷地には色々な表情があって、北部はダークピーク、南部はホワイトピークだとか。
しばし平らな、のどかな放牧地帯を貫く一本道を、進みました。
で、
不意に目の前に飛び込んできた光景に、
思わず「うわっ!?」と、声を上げてしまいました。
今まで目にしたことのない、非現実的なまでに、特徴的な造形。
ほんとに、びっくりしました。
というのも、
手元の『地球の歩き方』には、写真も一枚くらいで、そんなに詳しく書かれていなかったので、
あんまり期待はしていなかったのです。
そしたら、
いきなり、こんな空間に、両側を挟まれて。
山肌にざっくりあらわになった白い石の感じが、やばい(良い意味)。
石がぐっちょぐちょで、やばい。
これはやばい、やばいとこ来た、とわなわな戦慄しつつ、急いで駐車場にパーキング。
降り立ったのは、Winnats Passというところらしい。
見上げると、
なんか、やばい。
ひだ(襞)っぽい。
肉感的。
生き物っぽい。
*
斜面を散策。
石のスケール感がやばい。
木がないから余計、非現実感。
山と谷が、遮るものなく全部があらわに、ぎゅっとコンパクトに凝縮して現れている感じが、ミニチュアっぽく、
一方、山を構成する岩のごりごりした巨大っぷり。これらがなんだか、かみ合ってないというか、、、自分の中にある、日本の山岳・森をベースにした自然の、自然らしい、“自然な”造形観から逸脱してるから、
なんとも、“不自然な”、ファンタジックな、
非現実的な印象を受けたのだと思われます。
えぐれて露わになった岩肌の裂け目。
近づいてみると、
湧き水が。
石灰岩の地層に浄化された、きれいな水。
そして
石垣。と、羊。
白っぽいグレーの。石灰岩。
色は少しずつ違えど、
どこにでも現れ、
どこまでも続く。
山の傾斜もお構いなしに、
傾くがまま、流れるがままに、
だいたい等しい高さで積まれ、
連なって居ます。
延々と。
「山岳地帯」といえど、日本の山と違って、低くてなだらかな峰が、のっぺりした大地をえぐる谷と共に、
延々、連なっている感じです。
ムーア(荒地)とデイル(谷)が入り組みあって。
傾斜はきついけど、
あっというまに山頂。
雄大!
写真の枠にぜんぜん収まりきれない、この突き抜ける空と、夏雲と、
緑の大地!
ごろごろ寝転がりたい!
、、ところだが、
そこらじゅうに羊のフンが、ほんとにびっしり埋め尽くしているので、
自粛。
低い山頂から、谷を臨む。
見通し良すぎ。
車がミニチュアみたい。
ほんとに木がないから、まるで生きている奇妙な生物の、ぬっぺり、なめらかな肌の感じ、
えぐられている部分なんかが、余計に生々しく見えたり。
“露骨”。
まさに、“露骨”感。
文字通り、肌の薄皮をびりっと裂いて、白い骨が、露わになったみたい。
岩の色が、骨に似てる。
と思ってたら
骨があった。
そして、
生々しい、白い毛。生きものの跡。
*
ゲートを乗り越え、
羊の国へ。
そこは美しく、
すきまなく羊の丸いフンだらけ。
積まれてずいぶん経ったであろう、
すでに黒ずみ、グレーになった石。そして、
窓。
ふるえるほど、感動。
崩れずにこれが保たれていることに。
いやしかし、
この根性。
イギリス人の石工の根性、ほんとにすごい。
どこまで積むの~!?
勾配に沿って、きれいにぴっちり。
と思いきや
でこぼこのとこもありました。
このラフさもまた、良い味。
いやこれも、わざとかもしれない。
何度見返しても、いやはや、すごい。
日本では滅多に出会わないような風景。
しかし、
ふらっと流れるまま、立ち寄ったけれど、
ふらっと流されて、ほんとに良かった。
こんなに「イギリスらしい」風景に 予期せず出逢えたのは、
ほんとに嬉しい驚きでした。
予習をしっかりしておくこともいいけど、
予備知識がない出会いも、良いですね。
結局なにに惹かれたんだろう。
非現実感か。生物感か。はてさて。
羊のカップル。
さらば。ピーク・ディストリクトの羊。
感無量をかみ締めつつ、
愛しのエルダーフラワー・コーディアル炭酸水を飲みつつ(ちなみにこの美しい瓶は、日本に持ち帰りました)
今夜の宿のある方向目指し、ピーク・ディストリクトを離れると、
突然、
すんごい土砂降りに見舞われました。
笑っちゃうほど、すんごい豪雨。
*
>> 続く。>>
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