先日亀田のことを書いたら、普段よりもアクセス数が多かったのですが、それほど注目されてたんですね。
あの背中を丸めた感じが好きになれないし、あれだけガードしてる割に撃たれてるのはどうなのよという感想。
やっぱり、辰吉の起き上がった上体はかっこよかった!
「絶好調の」辰吉とは、テクニックとスピードが雲泥の差ですね。
さて本題。
例の判定勝ちについて、いろいろ言われていますよね。
僕自身も、また協栄ジムだよとか、どうしてポイントの集計にそんな時間がかかるんだよとか、いろいろ思ったりはします。
ただし、ボクシングの採点への不理解が、不当に反響を大きくしているのではないかとも感じています。
つまり、ラウンドマストシステムという採点法では、試合全体の印象とかけ離れた結果になる可能性があるということを知らないのではないかと思うのです。
ラウンドマストシステムとは、各ラウンドで極力差を付けて10-9を付けるという採点法です。ダウンがない場合、明確な差でも微妙な差でも10-9になります。
これがどういう結果をもたらし得るか、例を挙げてみましょう。
(例1)
12ラウンドすべてがどちらともいえないような微妙な展開の場合、どちらかといえばA選手の方がB選手を上回っていたと判断すると、すべてのラウンドが10-9ですから、トータルでは120-108でA選手の大差判定勝ちです。試合全体では互角に映るのに、このような大差が付くことがあるのです。
(例2)
12ラウンドのうち、6ラウンドでA選手が明確に差をつけ、他の6ラウンドではB選手が微妙に優勢だったとします。この場合は、全体としてはA選手が優勢だったように感じますが、ポイントは114-114のドローになります。
このシステムが導入される以前、つまり微妙なラウンドは10-10になっていた時代では、(例1)ならA選手の僅差判定勝ちだったか、もしかするとドローになってた可能性だってあります。また(例2)ならばA選手の勝ちになっていたでしょう。試合全体の印象と判定の結果は、そう大きく乖離することがなかったのです。
亀田の負けだと思うと発言した元ボクサーに昭和に活躍した人が多いのは、古い判定法で戦ってきたからなのであって、決して偶然ではないと思います。
ということで、亀田の判定勝ちに対してどんな感想を持つのも勝手ですが、こういうことを知らずに全体の印象だけで「八百長だ」「やらせだ」と騒ぐのは、ちょっと違うのではないかと。
僕としても、亀田を弁護するつもりは毛頭ありませんし、全然問題がなかったとも思っていません。
しかし、採点法の問題を避けて糾弾するのはアンフェアだと感じるだけなのです。
必要な分だけ批判すれば十分じゃないですか。
こういったことを理解した上でもう一度試合を見直してみてはいかがでしょうか。
意外と、印象ほどには一方的な試合にならないかもしれませんよ。
僕はもう録画を消しちゃいましたが。
あの背中を丸めた感じが好きになれないし、あれだけガードしてる割に撃たれてるのはどうなのよという感想。
やっぱり、辰吉の起き上がった上体はかっこよかった!
「絶好調の」辰吉とは、テクニックとスピードが雲泥の差ですね。
さて本題。
例の判定勝ちについて、いろいろ言われていますよね。
僕自身も、また協栄ジムだよとか、どうしてポイントの集計にそんな時間がかかるんだよとか、いろいろ思ったりはします。
ただし、ボクシングの採点への不理解が、不当に反響を大きくしているのではないかとも感じています。
つまり、ラウンドマストシステムという採点法では、試合全体の印象とかけ離れた結果になる可能性があるということを知らないのではないかと思うのです。
ラウンドマストシステムとは、各ラウンドで極力差を付けて10-9を付けるという採点法です。ダウンがない場合、明確な差でも微妙な差でも10-9になります。
これがどういう結果をもたらし得るか、例を挙げてみましょう。
(例1)
12ラウンドすべてがどちらともいえないような微妙な展開の場合、どちらかといえばA選手の方がB選手を上回っていたと判断すると、すべてのラウンドが10-9ですから、トータルでは120-108でA選手の大差判定勝ちです。試合全体では互角に映るのに、このような大差が付くことがあるのです。
(例2)
12ラウンドのうち、6ラウンドでA選手が明確に差をつけ、他の6ラウンドではB選手が微妙に優勢だったとします。この場合は、全体としてはA選手が優勢だったように感じますが、ポイントは114-114のドローになります。
このシステムが導入される以前、つまり微妙なラウンドは10-10になっていた時代では、(例1)ならA選手の僅差判定勝ちだったか、もしかするとドローになってた可能性だってあります。また(例2)ならばA選手の勝ちになっていたでしょう。試合全体の印象と判定の結果は、そう大きく乖離することがなかったのです。
亀田の負けだと思うと発言した元ボクサーに昭和に活躍した人が多いのは、古い判定法で戦ってきたからなのであって、決して偶然ではないと思います。
ということで、亀田の判定勝ちに対してどんな感想を持つのも勝手ですが、こういうことを知らずに全体の印象だけで「八百長だ」「やらせだ」と騒ぐのは、ちょっと違うのではないかと。
僕としても、亀田を弁護するつもりは毛頭ありませんし、全然問題がなかったとも思っていません。
しかし、採点法の問題を避けて糾弾するのはアンフェアだと感じるだけなのです。
必要な分だけ批判すれば十分じゃないですか。
こういったことを理解した上でもう一度試合を見直してみてはいかがでしょうか。
意外と、印象ほどには一方的な試合にならないかもしれませんよ。
僕はもう録画を消しちゃいましたが。