先日ご紹介した「相手を必ず動かす英文メールの書き方」(ポール・ビソネット著)の中身を少しご紹介したいと思います。様々な「依頼」の書き方です。
“Please send it by Friday.”という表現は、「礼儀正しい依頼の仕方ではあるけれども、書き手は、相手の立場を自分よりも下に位置づけていることになる」という説明が本の中にありました。では、具体的には、どう書いたら適切なのでしょうか?
1. 非常に丁寧な依頼表現として、相手に「ノー」と断る余地を与える表現があります。「受け入れてもらえるはず」という期待をあまり表に出していない表現です。5つの例文が載っていますが、3つをご紹介します。
Do you think you will be able to send it by Friday? (~できると思いますか?)
Will you be able to send it by Friday? (~できるでしょうか?)
Is it possible for you to send it by Friday? (~するのは可能でしょうか?)
2. 次に、同じように丁寧な表現ではあるけれども、積極的な意思が表れている表現。本には、全部で15の例文が書かれていますが、3つをご紹介します。
I hope you will be able to send it by Friday. (~していただければと思います。)
It would be helpful if you could send it by Friday.(もし~していただけれると助かります。)
We would be grateful if you could send it by Friday.(もし~していただけると、私たちとしてはありがたいです。)
3. また、ソフトでかつポジティブな依頼(相手に「ノー」と断る余地を与えているものの、相手が依頼に応じてくれることを前提としている)の表現としては、21の例文が載っています。そのうちの3つをご紹介します。
We would appreciate it if you could/would send it by Friday. (~していただけると、私たちとしてはありがたいです。)
May I ask that you send it by Friday. (~するようお願いできますでしょうか?)
Will you send it by Friday? (~してくれますか?)
4. さらに、締切日や条件付きの普通の依頼、とは言ってもキツイ依頼表現として、25の例文があります。その中の3つをご紹介します。
Thank you for your prompt attention in sending it by Friday. (~までに迅速に・・・するようご配慮いただければ幸いです。)
Sorry for the rush, but we need you to send it by Friday. (急ぎですみませんが、~までにあなたに・・・してもらう必要があるのです。)
May we remind you that you promised to send it by Friday? (~までに・・・するとあなたにお約束いただいたことを、再確認させてください。)
5. そして、指示としては丁寧な表現ではあるけれども、相手に「ノー」と断る余地を与えていない表現が13例載っています。その内の3例。
Would you send it by Friday? (~してもらえますか?)
Please send it by Friday. (どうぞ~してください。)
We would like to thank you in advance for sending it by Friday. (~していただけることに、前もってお礼を申し上げます。)
6. そして、相手に「ノー」と断る余地を全く認めていない、直接的な命令表現として、21の文例が載っています。その中の3つをご紹介します。
We need you to send it immediately. (直ちに、あなたに~してもらう必要があります。)
We expect you to send it by Friday. (あなたには~していただけると思っています。)
We require you to send it by Friday. (~することをあなたに要求します。)
上記をご覧になっていかがでしょうか?日本の学校教育では、最後の5.と6.の例文などを安易に教えているような気がします。あなたの英文を読んだ相手は、どう思うでしょうか。怖いですね。まず、日本語を読めば、書き手が、どの程度、相手との上下バランスを考えているのかわかると思います。考え方は、英語も同じなのですね。
ビジネスを英語で行う場合、高度なビジネス英語の勉強より、この本一冊お読みになることから始めた方がよい気がいたします。この手の本は、今までなかったのではないでしょうか。自分の立場が相手と比べて上なのか、下なのかの状況によって使い分けるように説明がなされています。英語のネイティブスピーカーであるからこそ書けた本、と感じました。
ユラーナ
“Please send it by Friday.”という表現は、「礼儀正しい依頼の仕方ではあるけれども、書き手は、相手の立場を自分よりも下に位置づけていることになる」という説明が本の中にありました。では、具体的には、どう書いたら適切なのでしょうか?
1. 非常に丁寧な依頼表現として、相手に「ノー」と断る余地を与える表現があります。「受け入れてもらえるはず」という期待をあまり表に出していない表現です。5つの例文が載っていますが、3つをご紹介します。
Do you think you will be able to send it by Friday? (~できると思いますか?)
Will you be able to send it by Friday? (~できるでしょうか?)
Is it possible for you to send it by Friday? (~するのは可能でしょうか?)
2. 次に、同じように丁寧な表現ではあるけれども、積極的な意思が表れている表現。本には、全部で15の例文が書かれていますが、3つをご紹介します。
I hope you will be able to send it by Friday. (~していただければと思います。)
It would be helpful if you could send it by Friday.(もし~していただけれると助かります。)
We would be grateful if you could send it by Friday.(もし~していただけると、私たちとしてはありがたいです。)
3. また、ソフトでかつポジティブな依頼(相手に「ノー」と断る余地を与えているものの、相手が依頼に応じてくれることを前提としている)の表現としては、21の例文が載っています。そのうちの3つをご紹介します。
We would appreciate it if you could/would send it by Friday. (~していただけると、私たちとしてはありがたいです。)
May I ask that you send it by Friday. (~するようお願いできますでしょうか?)
Will you send it by Friday? (~してくれますか?)
4. さらに、締切日や条件付きの普通の依頼、とは言ってもキツイ依頼表現として、25の例文があります。その中の3つをご紹介します。
Thank you for your prompt attention in sending it by Friday. (~までに迅速に・・・するようご配慮いただければ幸いです。)
Sorry for the rush, but we need you to send it by Friday. (急ぎですみませんが、~までにあなたに・・・してもらう必要があるのです。)
May we remind you that you promised to send it by Friday? (~までに・・・するとあなたにお約束いただいたことを、再確認させてください。)
5. そして、指示としては丁寧な表現ではあるけれども、相手に「ノー」と断る余地を与えていない表現が13例載っています。その内の3例。
Would you send it by Friday? (~してもらえますか?)
Please send it by Friday. (どうぞ~してください。)
We would like to thank you in advance for sending it by Friday. (~していただけることに、前もってお礼を申し上げます。)
6. そして、相手に「ノー」と断る余地を全く認めていない、直接的な命令表現として、21の文例が載っています。その中の3つをご紹介します。
We need you to send it immediately. (直ちに、あなたに~してもらう必要があります。)
We expect you to send it by Friday. (あなたには~していただけると思っています。)
We require you to send it by Friday. (~することをあなたに要求します。)
上記をご覧になっていかがでしょうか?日本の学校教育では、最後の5.と6.の例文などを安易に教えているような気がします。あなたの英文を読んだ相手は、どう思うでしょうか。怖いですね。まず、日本語を読めば、書き手が、どの程度、相手との上下バランスを考えているのかわかると思います。考え方は、英語も同じなのですね。
ビジネスを英語で行う場合、高度なビジネス英語の勉強より、この本一冊お読みになることから始めた方がよい気がいたします。この手の本は、今までなかったのではないでしょうか。自分の立場が相手と比べて上なのか、下なのかの状況によって使い分けるように説明がなされています。英語のネイティブスピーカーであるからこそ書けた本、と感じました。
ユラーナ