大手出版社の小学館は、子ども向けの学年別学習雑誌『小学三年生』と『小学四年生』を2012年3月号で休刊すると発表した。休刊の理由は「成長と変化が著しい小学生世代のニーズに必ずしも合致しなくなった」などとしているようだ。
『小学三年生』は1924年(大正13年)、『小学四年生』は1923年(大正12年)の創刊というから90年くらいたっており歴史は古い。私の子どもの頃にはもちろんあったが、定期的に買ってもらっていたかどうかは記憶がない。戦争末期や戦後間もない頃の物資が乏しい時代にも発刊されていたのだろうか。今は書店に行っても、縁のない児童書のところには行かないから、最近のこれらの雑誌がどのような内容のものかは知らないが、昔は付録が付いていた。
1973年には、それぞれ発行部数102万部、82万部を誇ったそうだが、近年は3万~5万部まで低迷したというから激減だ。これでは編集に携わる人達は、やる気が減退するだろう。やはり好みも関心も多様化している今の子ども達のニーズに合わず、興味を持たれなかったのだろう。これも時代の流れというものか。事実上の廃刊かも知痴れないが、装いを改めて再出発するかも知れない。『小学五年生』と『小学六年生』は2009年度末の号で休刊となっている。『小学一年生』と『小学二年生』は今後も刊行を続けるという。
今時の子ども達には他にどんな雑誌があるのか一度書店で見てみよう。