中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

四川の旅(3) ―Langzhong古城―

2007-07-01 22:46:54 | 中国のこと
 2日目の5月26日の朝、ホテルを発ち成都の北東320キロにある閬中(Langzhonランチョン)古城に向かい、昼過ぎに到着。

 閬中は現在は市であるが、古くはこのあたりは巴西郡と呼ばれていた。蜀漢(3世紀)の建国者で三国志の英雄である劉備の部将であった張飛が、ここで部下に殺されたことで知られている。

 古街の入り口にある牌楼。街の重要な地点や名勝の地などにある装飾用の屋根付き建造物。坊は街の名称に使われる。この牌楼は状元坊の入り口。ここからずっとまっすぐに、いわば閬中のメインストリートである状元街が伸びる。


状元街。両側の家は平屋で、屋根瓦が美しい。明清時代のものが多いと言う。





 人や車、舗装された道路を画面から消したら、明清時代の街の様子が想像される。往時も人の賑わいがあったのだろう。


屋根の上の飾り瓦。日本の鬼瓦と置かれている位置は違うが、魔除けのようなものか単なる装飾か。


龍の飾り。電気コードのようなものが見えるので、夜は点灯するのだろう。


 
  張飛終焉の地だけあって、張飛の名を冠した牛肉を売る店が多い。右の看板にある「保寧醋」は閬中特産の酢。


 張飛牛肉。閬中特産で真空包装されている。胡椒などの香辛料で味付けしてあり、四川のものらしく山椒の刺激(麻)があり、歯ごたえもあってなかなか美味しいものだ。
  言い伝えによると、張飛は巴西郡を守っていた時に侵入してきた魏(三国時代の英雄の1人曹操が建てた国)の将軍である張郃(チョウコウ)の軍に大勝し、喜んだ張飛の主君の劉備は美酒を50甕を褒賞として下賜した。家畜の解体業の出であった張飛は自ら牛を料理し将士をねぎらった。この牛肉料理の作り方を巴人が「張飛牛肉」と称して後世に伝えたと言う。


遊覧馬車。これも張という旗印を立てている。


状元街のはずれにある楼閣、中天楼。