北緯35度の旅
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松本清張の「Dの複合」に北緯35度が書かれていました。北緯35度の線は日本の陸上を長く走っているらしい。
35度線を西から東へ、出世して東京へ出ることを東上とかと言うこともあり長門辺り長州人にはこの言い方が良いのかも。
先ずは、上陸点は島根県の江津から始めましょう。
江津・今は無きJR三江線の出発駅、時刻表を見ると廃線間近な事がうかがわれる。
江津駅・時刻表
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三江線で向かう三次市は35度線から南へ20km、江川に沿って山の中を走る。
赤い屋根の民家・石州瓦
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江川
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備後落合駅は松本清張の砂の器で今西刑事は奥出雲から木次線備後落合行きに乗り亀嵩に向かう場面がある。木次線はループ線やスイッチバックと見所多し。備後落合駅は鉄道マニアが多い。
備後落合駅(北緯34度59分14.78秒)
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JR関西の赤字路線芸備線は三次から新見駅(北緯35度0分4.31秒)
新見駅時刻表、芸備線・・・廃線が心配だ。
三次行きと備後落合行き
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新見、津山の南6kmを美作・上月へ、三日月駅の上をかすめて八千代・西脇市へ、
粋な駅名「三日月駅」
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姫路から姫新線で三次へ出て芸備線で広島へと昔は直通があったらしいが現在では一日踏破は無理そうな。姫路からの姫新線は後醍醐天皇が隠岐に流された道筋に沿っているとか。津山には児島高徳の「天勾践を・・・」と桜の幹を削って書いた言い伝えの残る院庄がある。
児島高徳の銅像
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津山の扇型機関庫
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兵庫県姫路の「余部(よべ)駅」(北緯34度51分23.38秒)、日本海の蟹で有名な香住町にある橋梁で有名餘部とは読みが違う。
余部駅
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京都府に入って亀岡市、京都市に入り二条駅の北を通り二条城の北堀端を御所の南竹屋町通りを一直線に平安神宮へ。
滋賀県大津市皇子山、近江八景「三井寺の晩鐘」・桜の名所長等山(写真が無い)
平家物語の粟津、木曽義仲と乳母今井の四郎・巴との別れの場
琵琶湖の南、瀬田の唐橋、ここからは東上でなくて、伊勢物語「東下り」平家物語「海道下り」。
「逢坂山をうち越えて、瀬田の長橋駒もとどろに踏みならし、雲雀のぼれる野路の里、志賀の浦波春かけて、霞にくもる鏡山、比良の高根を北にして、伊吹が岳も近づきぬ。」
太平記の名文・道行き文「俊基卿東下り」『落花の雪に踏み迷う、片野の春の桜狩り、紅葉の錦きて帰る、嵐の山の秋の暮れ、一夜を明かす程だにも、旅寝となれば物憂きに、恩愛の契り淺からぬ、我が故郷の妻子をば、行方も知らず思いおき、年久しくも住みなれし、九重の帝都をば、今を限りと顧みて、思わぬ旅に出でたまう、心の中ぞ哀れなる。』
俵藤太の大ムカデ退治の三上山(近江富士)
半世紀前駅前の食堂で丼が美味しかった甲賀郡甲西町、10年くらい経った後甲西駅前の食堂のマスターと大阪の四條畷のドライブインで出会うことがあった人の世の狭いこと。漬物が有名?蒲生郡日野町、この辺り50年前の担当仕事場だった今はどの様になっているのか。
そして三重県に長良川・木曽川・揖斐川の河口、長島一揆、四日市駅は少し南(34度51分)三重を過ぎ愛知県に愛知県犬山市(北緯35度22分)
犬山城と明治村 50年前の古い写真しか無かった。
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愛知を過ぎて駿河湾・静岡市の少し上をそのまま伊豆半島へ、この辺りはあまり来た事が無い。伊東と言えば「・・・電話は良い風呂 ♪」とかのCMを覚えている。
清張の「天城越え」、川端康成の「伊豆の踊子」、少年期の恋でよく比較される。当時踊り子は非定住の芸能民として差別の対象だった。また娼婦も同様、そして殺される土工と底辺の人達を登場人物にしている。清張の社会派たるところか。行ってみたいところだが。あの、「来年の今月今夜のこの月を・・・」名台詞の熱海も近い。
寛一お宮の像
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男女の物語では女性が先で男名前は後になるが、ここは違う「なんで?」
「お初徳兵衞」「お軽勘平」「お夏清十郎」「お富与三郎」「浪子武男」等など沢山
次いで上陸は千葉県館山、房総半島の先を抜け太平洋の出たところの海岸が美しいところ。
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外房線と内房線の終点安芸鴨川駅(北緯35度6分27.3秒)。出発の2線とも上りの線路。珍しいので行ってみた。
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そして太平洋へ
安芸鴨川駅より太平洋へ