今まで関わってきた会も高齢化の波にもまれて、解散や仲間の引退そして年齢による足切りなど有って。時間ばかりが余ってきました。
そこで、新聞社のカルチャーで「史記を読む」と「能楽に古典の面白さを読もう」の2つを受けてみることにしました。
「史記」の先生は大変中国の事に詳しく歴史だけでなくお話が大変面白い。
「能楽」は謡や舞・笛・太鼓などはトロクサイのでするつもりはありません。興味は平家物語や伊勢物語などからの能の演目に興味がありました。
能楽では、「「敦盛」で3回の講義があり、それの感想を。
敦盛
愛媛新聞カルチャー、古典の面白さ」を読もう「敦盛」の3回目を終えての感想 二神重則
思い出 65年も前に中学卒業式後の茶話会で担任が「青葉の笛」を歌われた。
敦盛を平家物語の中でありふれた公達の死と捉えていた。物語性を持たせるために戦場の夜に笛が鳴っていた状況を作った程度と思っていました。
この演目には多くの対立構造がある。 武と雅 敵と味方 生と死 動と静 貧と冨
語り物として平家物語・太平記・説教節-浄瑠璃などでは道行は七五調の名所などを並べた聞かせどころとしてあり、そして能にも残っていることが分かりました。
初心者の方へのアドバイス、何度か友人に連れられて能を見に行きましたが何を言っているのか、特に面を付けたシテは分からなかった。これは、文楽を最初見た時の太夫が何を言っているのか分からなかったことと変わらなかった。先ずは物語の筋を下調べしてから見に行く事により理解が深まると感じました。
直実は世を捨てて出家し遠く関東から京の都を経て須磨へと至る。
若者を殺してしまった悔悟と祈りのため。一方敦盛は奢っていた自らの生き方に疑問を持っていた、直実の祈りに感謝し、直実の祈りにより成仏でき心の癒しを得られお互いが救われた。
ヘーゲルのアウフヘーベンかな。敵味方がお互いを知り理解する、ロシアとウクライナ、パレスチナとイスラエル、救える道は無いものか。
台詞?、その中には多くの和歌や漢詩が引用されている。今も俳句に使われる堅題季語や古くから使われている伝統的な言葉がちりばめられて誠に味わい深い。
南北朝の戦乱直後の世阿弥とナポレオン戦争渦中のゲーテ、
能「敦盛」の劇中で夕暮れの静かな時間に聞こえてくる「樵歌牧笛」和漢朗詠集にある。そしてゲーテの夜の旅人、夕暮れの静寂が人生の癒しの時か何か似ている。
樵歌牧笛(ショウカボクテキ)
山路日落 満耳者樵歌牧笛之声 澗戸鳥帰 遮眼者竹煙松霧之色
山路に日落ちぬ、耳に満てるものは樵歌牧笛の声、澗戸(かんこ)に鳥帰る、眼(まなこ)に遮(さいぎ)るものは竹煙松霧の色
夜の旅人_ゲーテ
Ueber allen Gipfeln Ist Ruh,In allen Wipfeln Spuerest du・・・・
峰々は静けさに包まれ、梢は動きを止めて鳥たちは自分の巣に帰った、この静寂と安らぎはお前にも。
能「敦盛」をここまで深く考えてもみなかった、誠に奥深く面白い。
良い機会を頂き有難く思いました。
愛媛新聞カルチャー、古典の面白さ」を読もう「敦盛」の3回目を終えての感想 二神重則
思い出 65年も前に中学卒業式後の茶話会で担任が「青葉の笛」を歌われた。
敦盛を平家物語の中でありふれた公達の死と捉えていた。物語性を持たせるために戦場の夜に笛が鳴っていた状況を作った程度と思っていました。
この演目には多くの対立構造がある。 武と雅 敵と味方 生と死 動と静 貧と冨
語り物として平家物語・太平記・説教節-浄瑠璃などでは道行は七五調の名所などを並べた聞かせどころとしてあり、そして能にも残っていることが分かりました。
初心者の方へのアドバイス、何度か友人に連れられて能を見に行きましたが何を言っているのか、特に面を付けたシテは分からなかった。これは、文楽を最初見た時の太夫が何を言っているのか分からなかったことと変わらなかった。先ずは物語の筋を下調べしてから見に行く事により理解が深まると感じました。
直実は世を捨てて出家し遠く関東から京の都を経て須磨へと至る。
若者を殺してしまった悔悟と祈りのため。一方敦盛は奢っていた自らの生き方に疑問を持っていた、直実の祈りに感謝し、直実の祈りにより成仏でき心の癒しを得られお互いが救われた。
ヘーゲルのアウフヘーベンかな。敵味方がお互いを知り理解する、ロシアとウクライナ、パレスチナとイスラエル、救える道は無いものか。
台詞?、その中には多くの和歌や漢詩が引用されている。今も俳句に使われる堅題季語や古くから使われている伝統的な言葉がちりばめられて誠に味わい深い。
南北朝の戦乱直後の世阿弥とナポレオン戦争渦中のゲーテ、
能「敦盛」の劇中で夕暮れの静かな時間に聞こえてくる「樵歌牧笛」和漢朗詠集にある。そしてゲーテの夜の旅人、夕暮れの静寂が人生の癒しの時か何か似ている。
樵歌牧笛(ショウカボクテキ)
山路日落 満耳者樵歌牧笛之声 澗戸鳥帰 遮眼者竹煙松霧之色
山路に日落ちぬ、耳に満てるものは樵歌牧笛の声、澗戸(かんこ)に鳥帰る、眼(まなこ)に遮(さいぎ)るものは竹煙松霧の色
夜の旅人_ゲーテ
Ueber allen Gipfeln Ist Ruh,In allen Wipfeln Spuerest du・・・・
峰々は静けさに包まれ、梢は動きを止めて鳥たちは自分の巣に帰った、この静寂と安らぎはお前にも。
能「敦盛」をここまで深く考えてもみなかった、誠に奥深く面白い。
良い機会を頂き有難く思いました。