ちょっと前まで、石川県は地震の空白地帯といわれて(と思って)いましたが、
このところ頻繁に地震が発生し、先の(2022年)6月19日に最大震度6弱、20日に最大
震度5強の強い地震がありました。YAHOO地震情報の能登半島地震(震度1以上)の
データ(2006年~2022年6月23日まで)をグラフ化したのを下図に示します。
この図から、まだ記憶に残っている2007年の震度6強「能登半島地震」から、15年
近く大きな地震はなく、2019年頃から、特に昨年から頻繁に地震が多発しています。
能登半島の先端にある珠洲市では、ここ3年くらいで地殻変動があり、最大で3㎝
ほどの隆起があったそうです。国土地理院の想定では、この地殻変動のメカニズムは、
① 地下に大量の流体(水など)がたまり地盤を押し上げた
② 通常の地震とは異なる仕組みで断層がずれ動く現象「ゆっくりすべり」が
起きた
③ 断層の隙間に入り込んだ流体が断層を押し広げた
とされているようです。
金沢大学の平松教授によれば、珠洲市の地下にある断層面に「流体」が入って、
断層を動きやすくなっている(なので地震が頻発する)との見解をしめし、京都大学
の西村准教も、珠洲市の地下にある「流体」が原因であると想定されています。
能登半島の中心部には、森本・富樫断層帯や邑知潟断層帯があるにはあるが、ど
うやら、これらの活断層のずれではなさそうで確かに、付近に火山のない地域で、
短期間に地面が盛り上がるのは異例であるそうです。
(地震本部HPより)
地下の水が群発地震を起こした例は、1965~70年に長野県で発生した「松代地震」
がそうだったといい、多い日で約600回もの有感地震を観測し、地滑りが多発した
とあります。この時は、最終的に大量の水が地表に噴き出し沈静化したそうですが、
震源や流体の存在する深さが、松代地震では深さ数キロと浅かったのに対して、今
回の能登地方のは10キロより深いためにどのようになるかは想定不明だとあります。
地下の流体が原因というのは世界的にも、珍しいそうで、予測が難しいとあり、
何とも不気味な状態であると言えます。どうぞ、大きな地震にならないよう祈るば
かりです。日本海でもし津波が発生すれば、短時間のうちに津波が押し寄せてくる
ことも心配のタネです。
能登地方の地震を、さらに遡って調べてみますと、1729年(享保、吉宗の時代)
から、先の2007年の能登半島地震までの290年くらいの間に、M6クラスの地震は
わずか5回でした。 石川県の金沢・小松地域でも5~6回ですから、先ず少ない地域
ではあるのですね。
一部崩れた見附島
(珠洲市HPより)
日本は各地でこれまでも大きな地震被害が起きていて、今まだ復旧できていない
地域も多く、つい先ごろには、首都圏直下型地震の被害シミュレーションが行われ、
以前より被害規模が大きくなっていたようでした。
列島のどこに起こるかわからない、いつ起こるか? コロナ禍、物価上昇、年金
減額、異常なほどの猛暑・・ ウクライナの戦禍、アフガニスタンの地震・・・と、
心配のタネは次々と襲ってきていますが、さらに、この能登半島の地震などがきっ
かけとなり、チエーン地震を繰り返し、南海トラフ大地震へとつながる・・・など
と予測する専門家もいる・・ あぁ、どうしたらいいのでしょうか・・?
ま、とりあえず熱中症にご注意を!
最近の「演歌の花道」より~
BXSAG909 能登はいらんかいね⑧ 坂本冬美 (1990)200825 vL HD